見出し画像

読書記録📖物語はここからが本番だ!若き主従が愛する世界を守る和風ファンタジー。📖

読書紹介記事を書く青沼りんです📗

今回ご紹介する本は、阿部智里 著『黄金の烏』(文藝春秋)です。

画像1

こちらは、以前ご紹介した『烏は主を選ばない』の続編…いや、ここからが物語の始まりと言っても過言ではありません!

https://note.com/rin_aonuma/n/n63dfb1978276


物語は、人の姿に転身できる八咫烏が支配する世界。若宮の近習見習いの1年が過ぎ故郷に戻った雪哉だったが、故郷では辺境の村が全滅する不可解な事件が相次いでいた。若宮と共に被害に遭った村を調査に出向くことになるが、調査先の村で八咫烏しかいない世界に『大猿』が出現していた。そしてその近くには無傷の状態で気を失っていた少女がいた。


前作『烏に単は似合わない』(以下『単』)で登場したあの姫様たちも若宮率いる布陣で再び登場。
『単』と『烏は主を選ばない』(以下、『主』)はまるで序章だったかのような今作で新たに登場した大猿。八咫烏しかいない世界になぜ現れたのか、目的はなんなのか!?

八咫烏の世界を治める『真の金烏』とは、『山内』という世界はなんなのかという謎が次々と明かされます。

また、お線香で時間を測る『香時計』や砂糖を燃料にした『鬼火灯籠』という照明器具と言った、この世界独特のアイテムが登場するのもおもしろいです。


愛する世界を守るため、若宮と雪哉が大猿と見えない敵との戦いの火蓋が切って落とされる『黄金の烏』。


そしてその裏では、ただ愛されたいと願ったある少女の哀しい物語が密かに繋がっていた。

この物語の凄いところは、ある描写の視点が誰かであるかにすっかり騙されるところです。(ホント、誘導がうまいんだよな)

いつ挫けてもおかしくないのに、希望を胸に必死に頑張り続けた果てに掴んだ夢があっという間に散ってしまう…。

そんな無常があるでしょうか😭


いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集