【読書メモ】山口周『武器になる哲学』28
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読書メモ
第2部 知的戦闘力を最大化する50のキーコンセプト
第3章 「社会」に関するキーコンセプト
25 疎外(カール・マルクス)
疎外:人間が作り出したものが人間から離れてしまい、むしろコントロールするようになること
資本主義社会の必然的帰結として、4つの疎外が発生する(マルクス『経済学・哲学草稿』)
労働生産物からの疎外:労働者の生み出した商品は、全部資本家のものになる
労働からの疎外:労働者の多くが、苦痛や退屈さを覚え、自由が抑圧される(古典派経済学者たちが唱えた分業による効率化の結果、発生する)
類的疎外:分業や賃金労働によって、健全な人間関係が損なわれる。労働者は資本家が所有する会社や社会の「機械的な部品 = 歯車」になってしまう
人間からの疎外:労働者は会社や社会の歯車としてどれだけ有効に働くか、「生産性」だけが問われるようになる(どれだけ短い労働でどれだけ手っ取り早く稼ぐか、に関心が向くようになる)
私たちは、何か問題があると、システムを作ることで解決しようとする
→元の問題はそのままで、新しい問題が発生するシステムでコントロールしようとすれば、「疎外」は発生してしまう
→内発的なもの(理念や価値観など)によって、望ましい行動に促すことが重要
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