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ラーニング・ジャーナル(アカデミック編)

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大学、学術に関する学習記録
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2020年9月の記事一覧

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第6章 科学論的実在論vs.反実在論

■科学の成功とは?

「収束」と「成果」の2種類があります。

①収束:理論が正しいかのように実験結果がそろうこと
②成果:技術的な応用ができること

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第6章 科学論的実在論vs.反実在論

■奇跡論法
・提唱者:パトナム
・目的:実在論の擁護
・説明:収束する(理論的に正しいかのように実験結果がそろう)のは、理論的対象が実際に存在すると考えられる

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第5章 強敵登場! ― 反実在論と社会構成主義

■構成的経験主義

・提唱者:ファン・フラーセン
・目的:科学の目的は、
 1)観察不可能な主張を文字通り真である話にすることではない
 2)経験的に十全な理論をつくること

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第5章 強敵登場! ― 反実在論と社会構成主義

経験的に十全な理論をつくるとは?

・理論が経験的に十全:その理論から導ける観察可能な領域についての主張がすべて正しいこと
・観察可能な真理を導く理論を「構成」すること

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第5章 強敵登場! ― 反実在論と社会構成主義

反実在論とは?

・知識テーゼを認めない
・直接観察できないものは知り得ない

という立場をとります。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第5章 強敵登場! ― 反実在論と社会構成主義

社会構成主義とは?

・科学的事実を「科学者共同体での社会的合意」と見做す
・「自然界にある対象」「因果性のような秩序」は社会が構成するという立場をとる

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第5章 強敵登場! ― 反実在論と社会構成主義

科学的実在論とは?

以下の2つのテーゼを認める立場をとります。

・独立性テーゼ:科学から独立した世界の存在を認める
・知識テーゼ:科学によって知ることができる

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第5章 強敵登場! ― 反実在論と社会構成主義

■ソーカル事件
・目的:ポストモダンの批判
・概要:科学的概念を誤用/濫用したソーカルの論文が審査を通り雑誌に掲載された。後にソーカル自身がその論文は意味をなさない論文であることを公表

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第4章 科学的説明って何をすること?

因果メカニズムモデル ①

・提唱者:サモン
・説明:原因を突き止めること
・手順:二段階を経る
 1)統計的関連性(何らかのつながり)を調べる
 2)因果関係を突き止める

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第4章 科学的説明って何をすること?

DN(Deductive - nomological model)モデルとは? ④

■盲点①

・関連性の問題:推論が妥当でも、説明項と非説明項の間に関連性がないと説明がおかしくなる

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第4章 科学的説明って何をすること?

DN(Deductive - nomological model)モデルとは? ③

■条件

①論理的に妥当な演繹
②説明項に一つ以上の一般法則
③説明項を経験的に確認可
④説明項を含む文が真

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第4章 科学的説明って何をすること?

DN(Deductive - nomological model)モデルとは? ①

・日本語訳:演繹的法則的モデル
・別名:被覆法則モデル
・「説明」の定義:法則や個別の事実から演繹すること

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第4章 科学的説明って何をすること?

説明はなぜ重要なのか?

科学には世界で起きている事柄を説明する「説明能力」が備わっています。「なぜそうなっているのか?」という問いに対して説明を与え、その説明を前提に問題解決に応用されます。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第3章 ヒュームの呪い ―帰納と法則についての悩ましい問題

グルーのパラドクス ③

法則とは?

1)普遍量化文である:すべてのFはGである
2)偶発的一般化との違い:現実だけでなく可能な状況を言う(反事実条件法)