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ラーニング・ジャーナル(アカデミック編)

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大学、学術に関する学習記録
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2020年8月の記事一覧

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第3章 ヒュームの呪い ―帰納と法則についての悩ましい問題

帰納の正当化は可能か? ②

帰納法を「自然の再一斉原理」(自然の秩序において、同じ条件のもとでは同じ現象が起こる)で説明しようとしても、やはり「循環論」に陥ります。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第3章 ヒュームの呪い ―帰納と法則についての悩ましい問題

帰納の正当化は可能か? ①

帰納法は論理的には正しさを保証できず正当化することはできません。「今まで大丈夫だったのだからこれからも大丈夫」という循環論に陥ってしまいます。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第2章 まずは、科学の方法について考えてみよう

理論と観察をめぐる問い ②

「理論実証主義」について整理します。

・強い経験主義
・反形而上学
・直接真偽が確かめられる観察文だけが真偽を検証できる

感覚所与重視の立場です。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第2章 まずは、科学の方法について考えてみよう

理論と観察をめぐる問い ①

まずは用語の整理から。

・観察語:直接観察できる対象を表す語(例:電磁場)
・理論語:直接観察できない理論的対象を表す語(例:リトマス試験紙の色)

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第2章 まずは、科学の方法について考えてみよう

仮説演繹法 ④

予言が当たり仮説が確からしくなっても妥当な演繹にはなりません。仮説演繹法の成立には、帰納法でも正しい知識が得られる保証をすること(帰納の正当化)が重要になってきます。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第2章 まずは、科学の方法について考えてみよう

仮説演繹法 ②

前提がすべて真であっても、結論が偽になるケースを「演繹の反例」といいます。この場合においては妥当な演繹の条件が満たされていないことになります。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第2章 まずは、科学の方法について考えてみよう

仮説演繹法 ①

仮説をアブダクションで導き、他の事例を予測します。仮説は実験・観察によって演繹法で検証され、確証または反証されます。これを仮説演繹法といいます。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第2章 まずは、科学の方法について考えてみよう

演繹と推論の復習 ②

帰納法には3種類あります。

・枚挙的帰納法:結論が前提に含まれる
・アブダクション:仮説形成のための推論
・アナロジー:似た事例を類比的に推論

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第2章 まずは、科学の方法について考えてみよう

なぜ科学は理論と経験のバランスがとれているのか? ②

科学が「正しい」と「新しい」を同時に両立させているように見えるのはなぜでしょうか? 推論法を復習することでその答えがわかります。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第2章 まずは、科学の方法について考えてみよう

なぜ科学は理論と経験のバランスがとれているのか? ①

ベーコンは、アリストテレスは理論重視で観察・実験を軽視する、錬金術師たちは経験を溜め込むだけ、と批判し、バランスを重視しました。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第1章 科学哲学って何? それは何のためにあるの?

2つの立場② 科学的実在論

著者のもうひとつの立場が、「科学的実在論」です。

・世界は科学とは別に存在する
・世界の本性がだんだんと理解できるようになる

という立場です。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第1章 科学哲学って何? それは何のためにあるの?

2つの立場① 自然主義

著者は哲学独自の方法で科学の方法論を整備する「第一哲学」の立場をとらず、科学哲学を科学自体の理解の助けとする「自然主義」の立場をとります。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第1章 科学哲学って何? それは何のためにあるの?

19世紀になると、科学者は哲学者と分離し、"scientist"と呼ばれるようになりました。現代では、科学哲学者のなかに数学者や物理学者が多数います。

【読書メモ】

戸田山和久『科学哲学の冒険』
第1章 科学哲学って何? それは何のためにあるの?

科学哲学者が失業しない理由①

長い時間に渡って下記のものを提供するフォーラムが必要とされているため、科学哲学者は失業しません。

・問いを共有する
・考えを試す
・論争を繰り返す