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ずっと好きでいたバンドが世界一になった日。

2023年8月21日。

ずっと応援してきたバンドが、世界一になった日である。

そのバンドとは、2006年8月21日に結成したガールズロックバンドSCANDALだ。

2006年8月28日を起算日とし、16年358日の間、結成当初のオリジナルメンバーでありながら、女性バンドとしての活動歴が、世界一のギネス記録として認定された。

そこで、SCANDALが初ライブをした地である大阪なんばHATCHにて、結成17周年記念イベントが開催され、認定式も行われた。

この日のライブチケットの競争率は高く、なんとかしてチケットを入手する事でき、17th ANNIVERSARY『世界一』に参加する事ができた。


晴れていたはずなのに、会場に着くと雨が降ってきた。

さすがは雨バンドとして有名なSCANDAL(笑)

世界一の雨バンドとして、ギネスに認定されても可笑しくないだろう。

開演前には、SCANDALファンの仲間と久しぶりの再会を果たし、ランチを共にする事で、これからの戦いに備えた(ライブは演者との対バンでもある)

同じSCANDALファンの友達がデザインしたオリジナルTシャツに着替え、ライブ会場に乗り込むこの感じが懐かしく感じる。

いつものように後方に陣取り、アキレス腱をしっかりと伸ばしながら開演を待つ事にした。

ライブだと思い込んでいたが、一応記念イベントなので、序盤はこれまでのSCANDALの歴史を振り返る時間となった。

このイベントでのMCを務めたのは、FM802のラジオパーソナリティである仁井聡子さんであった。

仁井聡子さんも古くからのSCANDALファンであり、私たちファンと同じ目線でイベントの司会進行をしてくれていた。


SCANDALのメンバーは元々、ダンス&ボーカルスクール(キャレス)に通うスクール生の一員であり、HARUNA・MAMIが名古屋校。TOMOMI・RINAが大阪校の生徒だった。

キャレスの大人に突然、楽器を持ってバンドをやってと指示される事で、今のSCANDALが結成された。

2006年の8月28日の初ライブまでの期間が一週間であった事や、当初のメンバー間での印象の話を深々と聞く事ができた。


歴史の中で、ガールズバンド史上最速で到達した武道館ライブや、夢の舞台である大阪城ホール公演など、ファンも一緒に思い出を振り返る事ができた。

私は肺に穴が空いた状態でありながらも、初の大阪城ホール公演を観に行った事を、今でも鮮明に覚えている(笑)

SCANDALの歴史を一通り振り返った後は、ギネス認定式へと移る事となった。


以下 SCANDAL各メンバーの声


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◎HARUNA(ギター&ボーカル)


朝までは全然余裕だったんですけど、すごいドキドキしています。

改めて自分が続けてきた、自分がやった事でこうやって世界記録を取れるなんて

SCANDALのメンバーとしても、一個人の自分の人生としても、凄く誇らしい事だなと思う。

SCANDALのバンドのメンバーでいる事ができて、メンバーとして、ここまで色々な事を頑張ってき良かったなと、シンプルに思います。

SCANDALで良かったです。本当にありがとうございます。


◎TOMOMI(ベース&ボーカル)


嬉しいです。なんか本当にベスクリみたいな気持ちだった。みんなで楽しいイベントにしようと思ってたけど、ドキドキしちゃう。

ここにいる全員、孤独な気持ちにさせた事があると思うねんな。

私たちが知らないところで。おぅ、ちょっとどうしよう泣いちゃいそう。

どっかで恥ずかしい思いをさせた事があると思うんですけど、でも今日私たちは世界で一番のバンドになりました。

で、みんなは世界一のファンになりました。

お互い胸を張って生きていきましょう。本当にありがとう。


◎RINA(ドラム&ボーカル)


言葉じゃ足りないくらい、みんなには感謝の気持ちと愛でいっぱいです。

はぁ、やばい、喋られへん。


感極まってしまったRINAに対して、ここでHARUNAが「そうだ、ハッピーバースデーです」とフォローする事で、会場全体が祝福のムードに包まれた。


◎RINA 続きのコメント


32歳になりました。

長く活動してきたんですけど、もう分かりやすい一番とか、一番大きいステージで、フェスで立つとか、本当に分かりやすい事が何もなかったバンドで

ちょっとこれは大げさに言っちゃってるけど、勿論たくさん良い事があるんやけどね、だけど初めて取った一番ってのが四人で生きてきた事。

そんな世界で一番になれたって言うのが、すっごく自分たちらしいなって思う。

誰かに勝って取った一番じゃなくて、四人とみんなで過ごしてきた時間が一番になったのがとっても嬉しくて誇らしいです。

私たちは何が普通かって分かんないけど、特別なストーリーとか、特別な個性がたくさんあるバンドだと思います。その大勢とは違うところを愛してくれて、認めてくれて、ありがとう。本当にこんなにも長い間、SCANDALとしてステージに立たせてくれてありがとうございます。本当に大好きです。大切です。ありがとうございます。


◎MAMI(ギター&ボーカル)


えぇ、そうだなぁ。なんか本当に実感が認定書を受け取るまで全く無くて、でもみんなと一緒に取った一番だなと思うし、本当に何かSCANDALの一員でありながら、SCANDALを凄い支えている。ここにいるファンのみんなと同じ気持ちでSCANDALをそばで観てきた感覚があって、あ。おぅちょっと待って。


今度は話す事が困難になってしまったMAMIに対して、RINAが「ちゃんと真面目にやってきたから。涙が出ちゃう」とフォローの言葉を投げかけた。


◎MAMI 続きのコメント


泣くつもりじゃなかったんだけど、ちょっと待って。これで話すのはアレだよね?(タオルで顔を覆いながら)


それはもうキョンシーやん(笑)

髪型もそれっぽいしと、私は内心ツッコミを入れてしまった(笑)


会場に笑いが生まれながらも、MAMIが話せるまで待つ時間を過ごす中で、MCを務める仁井聡子さんが「大丈夫。私が一番泣いています」と発言した。


◎RIKU(ただ見つめている人)


「大丈夫。私も鼻水垂れ流しながら一番泣いています」


MAMIが喋れなくなってしまい、RINAがフォローするように「早く大きい音出したい」と

その声にHARUNAも賛同し「大きい音出そうか。大きい音出してもいいですか?」


会場のファンも待ってたと言わんばかりの声援を送る事で、17周年記念ライブが幕をあげた。


以下ライブ


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HARUNA「懐かしい曲もやりたいと思う」

1曲目に、インディーズ1stシングル「スペースレンジャー」をブチ込んでくるあたり
一番にファンが盛り上がるのを分かってらっしゃる。

そりゃ、そうか。今まで一緒に過ごしてきた数々のライブがあったからこそ、自分たちとファンが一心同体となり、エンジンをかけられる方法はお見通しなのだろう。


コロナ禍で声出し禁止の期間が長く続いていたが、やっと声出しも解禁され、普段のライブの感じが戻ってきたのだ。

お黙り期間がどれだけ長く続いていたとしても、我々には、SCANDALと一緒に過ごしてきた時間がある。

10年以上もライブに通い詰めていたら、ライブの楽しみ方が身体に染みついているわけだ。

そんじょそこらの激落ちくんでは、擦ったところで落ちやしない。


この楽曲の、この部分で飛んだり、声出したり

そういった楽しみ方が、考えなくてもわかるわけだ。


当たり前のように、打ち合わせも無く、仲間と一緒のタイミングで飛んで、声出して、汗と笑みがこぼれ落ちていった。


「一度しかない人生ほら前を向いて行こうよ」

「いつかは辿り着けるはずさ、日本まで走り抜けて行くぞ」


私はというと、SAKURAグッバイでSCANDALを知り、インディーズ曲を漁っては、数少ない楽曲たちをループして聴いていた。

あの頃には到底、ライブに行く事なんて想像する事はできなかった。

たった一人で聴いて、たった一人で満足していたから。

好きなバンドを応援していく上で、誰かと同じ気持ちでいられる場所に辿り着けた事を

飛んで、声出して、全身で実感する事ができた。


立て続けに、メジャー1stシングルとなるデビュー曲「DOLL」を歌い上げた。

サビでは安定のタオルを振るのだが、このままタケコプター的な原理で、空まで飛べるのではないかと思うくらいにはぶん回した。

実際にちょっと(3ミリ)浮いた。きっとヘリコプターを考えた人は、SCANDALのDOLLを聴いて発案できたのではないかと思う。そう考えるとSCANDALは、デビュー当時から偉大なのだ。


SCANDALはライブでは、そう簡単にファンを休ませてくれないで有名である。

そんなSCANDALが3曲目に披露したのが、個人的ライブのキラーチューンBEST3に入る「瞬間センチメンタル」だ。

鋼の錬金術師(2期)のEDテーマにもなる曲だからか、全国民の7割は好きな曲となっている。勝手にそう思い込んでいる節もある。


好きなアニメのタイアップに、好きなアーティストが抜擢された時の嬉しさは尋常じゃない。アニメの曲となるとより一層、ライブで披露した時の熱気も、2ギアほど上がる気がする。


ファンには、親しみを込めて瞬センと呼ばれているこの曲も、生まれてから10年以上の月日が経った。


歌詞にある「10年後もこんなふうにいられるかな、一緒に」


空想の話が現実となった今だからこそ、曲中の言葉たちが心に染み渡る。


きっと色々な想いで、それぞれがSCANDALを応援してきたであろう。

そんな日々と、みんなの愛情が形となった、ファンにはとても大切な1曲だ。


私も、仲間と一緒に応援してきて良かったと、心から感じられた。


熱い曲を立て続けに演奏した後に、SCANDALが初めてライブで披露した、サディスティック・ミカ・バンドのカバー曲「タイムマシンにおねがい」を、4曲目に披露した。


当時、なんばHATCHで演奏した時の映像をバックモニターに映し出し、並行するように演奏した。

映像も初公開だったので「あれ、わりと古くからSCANDALを知っているが、この楽曲聴いた事無い」と思い、ちょっとだけ焦った。


演奏した後は、RINAが昔の映像を見返して「可愛い~」と自画自賛をしたかと思うと、TOMOMIが「顔パンッパンやん、ほんで眉毛ほぼ縦やん」と会場の笑いを誘った。


こういった和やかなトークも、長年続けてきた甲斐あってか、どことなく洗練されている。

眉毛だけに物凄い重力がかかっていたのかと思うと、万有引力の発見者ニュートンさんも驚きであろう。是非、生きてその目で見てほしかったTOMOMIの眉毛だけは・・・


アットホームな雰囲気に包まれながらも5曲目に披露されたのは、10月にリリースされる新曲「ハイライトの中で僕らずっと」だ。


この楽曲こそ、同一メンバーによる女性最長活動ロックバンドとして、ギネス記録に認定されたバンド「SCANDAL」の核心とも言える曲だ。

いつかのライブで、メンバーが「結成17周年を迎える事で、結成当初のオリジナルメンバーで、女性バンドとしての活動歴が世界一のギネス記録を狙えるかもしれない」と話してくれた。

何故かその話を聞いた時に、既に泣きそうになったのを覚えている。


TOMOMIが「ここにいる全員を孤独にさせた事があると思う」と言った時に、高校生の頃を思い出した。


流行っている曲を好きになるのなら、何も孤独に感じる事は無かったと思う。


当時は、perfumeやら西野カナなどの女性アーティストも流行っていたが、流行りに目を向けずに、ひたすら自分の好きな音楽を聴いていた。


SCANDALが少女Sで、Mステに初出演した時も

ガラケーで動画を取っては友達に、JKバンドhshsと送っていた。

今思うと、かなり気持ちの悪いファンではないかと思うが、高校生なんてそんなものだ!


本当に最初は、hshsとか訳の分からない用語を使う程度の好きだったのかもしれない。


友達から「ガールズバンドなんて聴いてるんw」なんて言われた事も覚えている。アイツゼッタイワスレナイ。

出来る事なら耳元で、SCANDALギネス記録だよー!と叫んでやりたい。


あの時に、流行りの音楽で盛り上がっていたとしても、きっと一瞬の喜びであったと思う。


こうして自分の好きなモノを、好きなように応援してきて

SCANDALのメンバーと、仲間と一緒に、喜び合える今が最高なのだ。


初武道館ライブも、ガールズバンドとして史上最速であった事から、ガールズバンドの時代を築き上げてくれた先駆者とも呼べるバンドだと思う。

少なくとも私は、SCANDALが日本のガールズバンド代表だと胸を張って言えます。そのような権限ないけれど(笑)


「好きなバンド何ですか?」と聞かれた時に、SCANDALって言うとちゃんと伝わるようにはなったのだよ。


伝わっただけで嬉しい気持ちになるのは、ちゃんと孤独な気持ちを抱えた時期があったからで、それは何もマイナスな事じゃないと思う。

そうじゃないと、しっかりと証明してくれたのがSCANDALのメンバーでもある。


応援してきた中で、抱えた気持ち全部を共鳴しながら、一緒に歩いてこられたと思うから

「ハイライトの中で僕らずっと」には、メンバーとファンの想い、全てが詰まっている曲だと感じる。


「またこの景色 この瞬間を 感動を 喜びを」

「いつか いつか命果てるまで」

「何度 何度でも分かち合おう」


本当は記録が無くても、ちゃんと誇らしいバンドだし

世界一のバンドと、世界一のファンである。


ライブも後半戦に差し掛かり、ライブで成長した曲とも言える「会わないつもりの、元気でね」を、6曲目に演奏した。

この楽曲は、サビ部分で観客がリズミカルにシャウトするのが醍醐味となっている、ライブの定番曲だ。


疾走感あるメロディーなのに、哀愁漂う歌詞なのがギャップを感じられて、これまた良い。


リリースされた当初の盛り上がりと今を比べると、本当にライブで共に育ってきた曲であり、愛着も湧くし、汗も沸くし、本当に臭い。


狂ったようにSCANDALのライブに通っているので、この曲が来たら次はこの曲みたいな流れが、何となくわかってくる。


7曲目は、予想通りの激しめな楽曲「テイクミーアウト」を演奏し、ファンの体力を完全に吸い取ってくるセットリストで攻めてきた。

とにかくパッパパラッパーーーーーと叫びながらお祭り騒ぎをする曲である。

私の頭もパッパラパーになり、隣の友達の頭もパラッパーになり、その隣の知らないファンの方もパッピーになっていた。

日常でパッパパラッパーーーーと叫ぶと恐らく捕まる。ライブでのテイクミーアウトでは、合法的に許されるので、思う存分に叫んで発散する事ができた。気分爽快最高満天星空パラッピー。


大いに叫んだ後に、SCANDALは大体3連チャンで激しめの曲をやってのける傾向にある事を思い出した。

内心「あーやばい、体力、死ぬ」なんて弱音を吐きながらも、8曲目「A.M.D.K.J..」でも全身全霊で楽しんだ。


コロナ禍で、大声を出す事を抑制されていたオヤジ共の雄叫びが、会場中に響き渡る。


高校生でキラキラした黄色い声援をワンチャン出せていた時代は過ぎ去り、今となっては三十路。声の厚さから暑苦しさが伝わってくるが、これもまたライブに来ているとしっかりと実感できるのだ。


「間違いも正解もない 自分だけの地図を描く」

「積み上げてきたものを壊して辿り着いた 景色がある」


9曲目「マスターピース」では、SCANDALが今まで歩んできた物語の中で、一つ一つの言葉を拾い上げて、歌にしたような楽曲だ。

誰かに笑われるような事もあっただろう。

自分たちで何を伝えたいのかと迷走した日々もあっただろう。


HARUNAが「音楽活動を続けていく中で、辛い事も色々あって

自分たちでも答えが分からずに、迷走していた時期もあった」と言っていた。

勿論、それを見せないようにはしていたのだが、ずっと見てきたファンとしては

少し迷走しているなって、何となく思い当たる時期はわかるのだ。


目指していた未来に辿り着いて、これからまた、いくつもの日々を超えて

歌を紡いでいくのだろう。

どこまでも続いていく旅路の向こうへ

私たちを連れて行ってくれると信じて、これからのSCANDALも見守りたいと思った。


いよいよライブもクライマックスに近づいてきたのか、HARUNAが「10年前の曲をやりたいと思います」と呟いた。


瞬時に、10年前だとSTANNDARDのアルバムの曲かな。

8月21日の特別な日にやる、あの曲だと確信した。


ふいに一人の友達が、私たちの出会った時期やねと話すと

私の目の前にいるおじさんが泣き出した(友達)


私も高校生の頃から、ネットを通して音楽仲間とは繋がっていたのだが、今も仲良くさせていただいている仲間と直接出会ったのは、11年前のQAT秋のホールツアーからだ。


もう10年以上も経つのかと思いながら聴いた「8月」は、10年前に聴いた時とはまた違った色を発していた。

「思い出す 君と出会ったのは いつも通り暑い日だった」

「運命なのか偶然なのかわからないけれど それぞれ道があったはずなのに」

「気付けば同じ方向見て 短い夏をもう何度も一緒に過ごした」


リリース当初は、SCANDALの過去の見てきた情景を見せてくれるような楽曲だったが、10年後に聴いた8月は、私たちファン同士の人生にも比喩できるモノとなっていた。


毎年のように8月21日が来れば、SCANDALの結成記念ライブがあった。

大阪でやったり、逗子の海岸でやったり、様々な場所で8月21日を仲間たちと過ごした。

8月21日を迎えるまでの日々も、様々な場所で行われたライブや、イベントに参加して、顔を見合わせた仲。

それはもう、いつしか家族のような存在になっていた。


夏の曲でもあり、同じ気持ちでいられる家族との曲に形を変えて、今も在り続ける事を嬉しく感じた。


3カ月前に行われたMIRRORのライブハウスツアーでも、8年ぶりに再会した仲間もいた。

みんながみんな毎回ライブに来られるわけでも無く、それぞれが真面目に生きている以上は、忙しくて顔を合わせられなくなる事もあるだろう。

それでも、ライブに足を運ぶ事も減ってしまっても、こうやって久しぶりに会える事で、変わらず笑い合える事ができる。


好きなモノに対しての愛情は、何ものにも代え難い財産になるのだと改めて感じた。


いつだっていいから、また余裕のできた時に、一緒にSCANDALのライブを観てみたいとも思った。


気付けば、目の前にいるおじさん(友達)よりも泣いているおじさんになっていたと思われる。

涙なくしてSCANDAL見れずのことわざ通りの展開になってしまった(令和に追加されたことわざ)


本当に、一言で表しきれない程に、今までの思い出がフラッシュバックしたのだ。

これからもその思い出が一つ、また一つと増えていけばいいなと願った。


10曲目の8月で、しんみりと会場を包み込んだ後に、SCANDALのライブに無くてはならない楽曲「SCANDAL BABY」をラストソングとして、会場にいる全員で大合唱した。

わけのわからない病原体に、当たり前にあった日常が侵されてしまい、ライブをやれる日が来るのだろうか。

そもそも、音楽を続けてくれるのだろうかと思った日もあった。


少しずつ現状が緩和され、無観客ライブであったり、声出し禁止ライブであったりを繰り返し、やっと今まで通りライブができる日がきた。


どのような屈強な環境下でも、SCANDALが活動し続けてくれていた事。

愛情を絶やさずについてきた私たち。

この場に来られなかったけど、一緒に応援してきた仲間たちがいた事。


「本当はいつもあなたにわかって欲しいと思ってたよ」

「泣きたいときもあったけど もう振り向かないと決めたから」


SCANDAL FAMILYと肩を組んで大合唱した時に、全てのピースが合わさった気がした。


またみんなで歌える日が来て、愛情を分かち合える事ができて、心から幸せを感じられた。


こういう日に、生きていて良かったと感じられるのだと思う。最高だ。


以下セットリスト


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1.     スペースレンジャー

2.     DOLL

3.     瞬間センチメンタル

4.     タイムマシンにおねがい(カバー曲)

5.     ハイライトの中で僕らずっと(新曲)

6.     会わないつもりの、元気でね

7.     テイクミーアウト

8.     A.M.D.K.J..

9.     マスターピース

10.  8月

11.  SCANDAL BABY


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結成17周年を迎え、結成当初のオリジナルメンバーで、女性バンドとしての活動歴が、世界一のギネス記録に認定されたSCANDAL。

インディーズ時代の楽曲や、デビュー曲から新曲までを含む計11曲を披露した。


この17年間での歴史を振り返るようなセットリストで、私たちファンも、楽曲ごとに結びつく思い出を、それぞれに振り返る事ができた。


オリコンランキングに乗らなくたっていい。

SNSでバズらなくたっていい。

大きなフェスの、一番大きいステージで演奏しなくたっていい。


SCANDALの4人がやりたい音楽を、そのまま届けてくれるだけで

こんなにも素敵な日を迎えられて、一緒に歩んで来る事ができたのだ。


SCANDALがありのままでいてくれたおかげで、色々な景色を見る事ができた。


時には、4時間くらい電車を乗り継いでライブに向かった日もあった。

電車にトイレが付いているのにも関わらず、「トイレないよ」と友達に言われ、仲間の言葉を信じた事で、漏らしかけた経験もあります(本当はトイレありました)


そのような瞬間センチメンタル的状況に追い込まれる例外もあったけど

ただ、音楽が好きってだけの仲間では無くて、誰かの為に喜んだり、笑ったり、悲しんだり、怒ったりできる


そんな関係性があるのがSCANDALを通して出会えた仲間だと思っているので、SCANDALにはかけがえのないモノを分け与えて貰った。


こんなにも素敵な仲間と、こんなにも素敵なSCANDALのメンバーと、これから続くSCANDAL STORYを見ていきたいと、改めて感じる事のできた日になった。


電車にトイレあると言ってくれる仲間であれば、もっと最高な気持ちになれたと思う。


「誰かに勝って取った一番じゃなくて、四人とみんなで過ごしてきた時間が一番になった」


この言葉の中に、今まで応援してきた日々の全てが、集約されている気がする。


世界一のガールズロックバンドとして、ギネス認定おめでとう。


世界一のファンとして、アスリート並みの体力を持ち合わせているので、これからのライブでも、熱々のセットリストでのライブを披露してください。


ずっと応援してきたバンドが世界一になった日。


とても誇らしく、とても幸せな気持ちでいっぱいになった。


活動し続けてくれて、本当にありがとう。

これからも変わらずに、世界一のファンとして、SCANDALを愛していく。

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