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商業出版する方法#33〜著者先生にあえて言いたい「3つの直言」

元KADOKAWAでフリー編集者+ビジネス・実用書の出版コンサルタント、渡邉理香です。

この記事は”著者の方向け”の内容でもありますが、これから出版を目指す・著者になることを目指す人もぜひ読んでもらえれば幸いです。

最近著者さんの相談や、質問などを受けることも多くなっているのですが、

「ちょっとそれってどうなのかな・・・?」

と思えるような内容がチョコチョコでてきたので、まとめて書き留めておきたいと思います。

まあ、これを読んで嫌われる可能性もあるかな、とはおもいますが全然それならそれでいいです。

ぜひ離れていってください(^^。
これくらいで「渡邉さん嫌!」みたいに思うんであれば、まーそれまでの著者のステイタスかな・・・と思います。


1)著者ならばマーケット思考をもっと身につけましょう。

ビジネス書や実用書の商業本は、あなたやあなたの会社のブランディングのために、出版社が協力することはありません。

出版社というメーカーの一商品に過ぎません。

あなたのコンテンツを単に広告・アピールするためのものでもないです。

いつも「読者」をみて、「売れる本ってなんだろう」「本当に世の中のためになって、多くの人に手にとってもらえる本ってなんだろう」と考え抜くようにしてください。

最近おもうのが、マーケット思考に脆弱な著者が増えているような気がします(特に女性の方々、要注意です)。

なんども言いますが、あなたが伝えたいことや思ったこと・考えたこと・分析したことを善良な出版社が本にしてくれて、売ってくれる、ではないです。

いまの時代「プロダクトアウト」での本作りは終了しました。

マーケットイン発想が基点になります。

そして、最後には「著者の力」で本は売り抜かれます

シビアですが、これが原理です。


2)これまであなたがおつきあいした出版社の方針や対応が、すべて!と思わないでください。


出版社によっては「会社の色」「刊行方針」「契約条件」「ビジネス戦略」「中で働いているスタッフの人格」などもぜんぜん違います。

多いのが「1冊目だしたところは~~だった。でも2冊めだす出版社さんは~~で、困惑している…」とか云々

はっきり言いましょう。

そんなもんです。

会社によって、個性と社内の雰囲気、属している編集者の気質、本を出すまでの流れや手法は「千差万別」です。

過去にやった本作りが、そのまま他社でも同じ、と考えるのは全くの筋違いです。

出版社によって「会社の色」があり、「個性」があり、その方法も担当編集者の個性もまったく異なる。

1社1社、担当一人一人、1冊1冊、それぞれ「違うものなんだ」と心得ておつきあいするようにしてください。


3)編集者から頭を下げられる著者になりましょう。

本来「商業出版」は、編集者が企画を立ててその企画にそった著者に依頼して(編集者が頭を下げて)、本作りがはじまります。

著者となっている以上、出版社から「依頼される」存在であることが、基本です。

そして、読者からも「本をだしてください~」と切望される存在が著者です。

完璧なファン・ビジネスの世界です。

自分から出版社や編集者を追いかけ回さない。

私もそうですが、具体的な個別アドバイス等はそれなりに対価を頂戴しないとあなただけのための時間は割かないし、ノウハウご提供も一切おこないません。

私のマインド系のメンターも言ってます。

「すみません。いきなりなんのリスク手間をとらず、アドバイスを求める方との付き合いは求めてません」

と。まさにこれです。

出版社の編集者だって、そうなんです。そもそもコンサルする人たちではないですね。
本という”メーカー職の一員”です。

著者であるなら”編集者がリスクをとって追い回される存在”になりましょう。

その存在になってはじめて「著者先生」であり、そのプライドを持っていいと思います。

 

確かに、SNSの登場もあって、今は著者になるハードルは下がっていると思うので、昔に比べて著者も玉石混交状態なのかな・・・と考えます。

ただいま著者としてあなたが何か苦境にたたされていたり、なんとかしないと、と思っていたり、これってどうなのかな、と立ち止まったりする段階にあるということは・・・、著者としてホンモノなのかどうか、本の神さまがあなたを”試して”いるんだと思いますよ。

スピ的表現+感覚的伝達手法なので「え?」とお思いかもしれませんが、結局そういうことなんじゃないのかな〜って考えます。

一皮むけて著者としてステージをさらにあげることができるのか、それともふんわりと出版や編集者に対する「ご自身だけのイメージ」だけで突っ走って、モヤッてくすぶったままで終わるのか。

それはあなた次第。

著者として、何をなすべきなのか、なにを成せば本当に社会のために、人のためになるのか。

もう一度しっかりご自身で考えて、今後の活動に生かしてほしいです。

著者先生方、そしてこれから著者になることを目指す方々!
しっかり頑張ってくださいね!

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