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女性候補者を増やすために必要だと思ったこと。

こんにちは、うすいりえです。
今回の記事は
子育てしながら衆議院議員選挙を闘った自分の経験をもとに、
女性候補・女性議員、子育て世代の議員を増やすために必要なことについての個人的な見解を述べたいと思います。

※ 私は2児(幼稚園児・小学校低学年)の子育て中、共働きの状態で出馬をした経験からの発言となります。
単身の方、お子様がいらっしゃらない場合、お子様が自分のことを自分でできる年齢の場や配偶者が専業で育児・家事を担われている場合はこの限りではございません。

女性議員がまた減った

衆議院女性比率

衆議院の女性議員の割合が9.9%からまた減り、9.7%となりました。
ジェンダーギャップ指数120位の日本、改善するどころか政治分野においては後退しているのが現実です。
政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が施行されているにも関わらず、一向に進んでいません。
きっとこのまま何もしなければ一向に改善はしないでしょう。

女性議員を増やすために活動しやすい環境面でのサポートをする他、
① クオーター制度などの導入
② 候補者発掘や育成プログラム(子育て中でも受けやすい方法での開催)
等は必要な取り組みだと考えます。

色んな意見があることは理解しておりますが、
私個人の意見としてはもはや改善の見込みがない今、
取り組みの初期段階においては何らかの取り組みは必須と考えます。

「議員は性別じゃない!能力だ!」というご意見がございますことも承知しております。
私自身も、女性であれば誰でもいいとは私も全く思っておりません。
しかし、これまでの政治の世界の当たり前がジェンダー配慮がされていない状態のままであることは否めないのではないでしょうか。
能力がないから候補者になれていない、当選できていない、それは100%正なのでしょうか。
私はそうではない要素が大いにあると思っております。
あくまで、初期の政策として実行する価値はあると考えます。

自分の娘が生きる社会はジェンダーギャップが改善されているように、、、と切実に願います。

私が子育て中の身で出馬するにあたって困ったこと

私が今回困ったことはただ1つ。

「子どものことどうしよう・・・・」

これは子育て中であれば女性に限らず、男性も当てはまることですよね。
ゆえに、”女性候補を増やすために”の文脈で語るには少し違和感も感じる部分ではございますが、ジェンダーギャップを受け入れる意味で申し上げているわけではございません。
子育て中の女性が立候補するとなった場合、子どもの世話をどうするのかというのは配偶者並びに親族に苦言を呈される論点であります。
また、まだまだ女性の子育て負担が多い現状を踏まえての発言でありますこと、前置きとして書かせていただきます。

子育てチームは必須

子育て中の出馬にあたっては”子育てチームがある”ということが最も重要だと感じています。
核家族のみで子育てをしているような、子育てチームがない場合は選挙に出るということのハードルが非常に高くなると思いました。

”子育てチーム”とは
配偶者、両親のみならず、ママ友・ファミリーサポート・シッター等も含む、子育てを一緒にして自分ができないことを分担・サポートしてくれる人達のことを指します。

フルタイム共働き世帯の皆様も今まさに困られていることと思いますが、
核家族だけで子育てをしながらフルタイムで働くためのサポート・インフラはまだまだ十分には整っていません。

政治活動・選挙活動※1中の基本活動として、
人に存在を認知をしてもらうため、
朝・夕に駅に立って(朝・夕は通勤で人がたくさん駅に集まるため)ご挨拶をするという活動があります。
地域や場所にもよりますが、
大体朝7:00-9:00、夕方17:30-20:00くらいは通勤のゴールデンタイム。

※1
政治活動とは
:公示日前までの活動
選挙活動とは
:公示日以降の活動
できる活動に違いがあります。

(補足:子どもが幼稚園や学校に行っている間のみの活動と割り切る、お迎えまでの時間で活動を終了する、ということであれば、子育てチームがなくとも活動は可能かと思います。当選できるのであれば誰も何も言わないでしょう、、、、。自分次第です。私は、組織票がない上に、選挙直前に候補者となり活動量で他の候補者に比べてビハインドでしたので、当選を目指して全力でやれることを全てすることを選択しました。)

活動の時間はばっちり子どものお世話タイム(子どものお世話をするゴールデンタイム)に丸かぶりしています。
この時間帯の子育て共働き世帯のてんやわんやぷりと言ったら。。。。言葉にできない・・・。。。毎日1分を争いながらヒーヒー言いながら自転車で送り迎えをして、千手観音かのように料理・お風呂・掃除・洗濯・宿題みるなどマルチタスクをしている時間です。

我が子は4歳と8歳。
子どもたちが自分で自分のことをできる年齢ではありませんので、
朝・夕の人がいっぱいいる時間に活動をするということは、
子どものお世話タイムを誰か他の人に担ってもらう他ありませんでした。

配偶者なのか、両親なのか、外部サービスなのか・・・。
どれを選択したとしても何かしらの負担(人への負担、お金の負担、コミュニケーションコストなど)はかかります。
この辺りはとても困るポイントでした。

配偶者は別人格であり、配偶者にも仕事があり、人生があります。
子どものことを大切に思うのと同じように、配偶者のキャリアも大切にしたいと思っています。
なんとかお互い協力しあってうまくやっていかないと家族生活が気持ちよく長続きしません。
(配偶者が自ら一手に引き受けたい!と望む場合はこの限りではございません。)

解決策としては、
① 実家やきょうだいの近くに居を構え、子育てチームをつくる
② 外部サービスの利用で子育てチームをつくる
③ 活動時間を絞る
が考えられました。

結果的に、私は①・②・③の組み合わせで乗り切るオペレーションを組みました。
どうしても手が回らない時には友人たちが助けてくれました。
助けてくださった方々には本当に感謝しかありません。

しかし、ダブルケア※2も社会問題になっている中で、
物理的に実家や身内を頼れる人ばかりではありません。
また、外部サービスも毎日シッターを頼むととても費用が嵩みます。

シッターや家事代行サービス等外部サービスとの提携や一定期間の利用料支援などが政党でサポートできると”子育てチーム”の層が増し、少しは候補者(や家族)は安心して活動でき、子育て中でも立候補へのハードルが下がるのではないかと感じました。

※2 ダブルケアとは
子育てと介護が重なって同時にくる状態のことを指します。

日本の政治おかしい、どうにかしたい、でも、子育て中だから今は・・・と考えておられる方も中にはいらっしゃるのではないでしょうか。

政治が硬直化していて顔ぶれが変わらない、化石化して変わらない今、
未来に責任を持てる世代、子育てしている人たちが諦めずにチャレンジしやすい環境をつくっていくこと重要だと思います。
20代、30代、40代のチャレンジはきっと日本を明るく前向きな方向に変えていくエネルギーになると私は信じています。

社会の課題を解決したい!とピュアに取り組まれている社会起業家が政治の世界に増えることを願っています。そういう方々が政治の世界にチャレンジしやすくなるように、私が出馬して得た経験やナレッジはできる限り共有していきたいと思っています。


最後に改めて申し上げますが、この文章は衆議院議員選挙を経験した私個人の意見・見解であります。

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