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計画による副産物 - 3

続きです(パート1 /パート2)。


「自信がない自分、その発端となる出来事に戻ってみましょう」と誘導されたのは、今まさに、母親の体内から外の世界に出て産声を上げたところ。

光がまぶしく、ひんやりした空気が全身を包みます。

母親の胸に抱きかかえられ、心もとないながらも、ほっとした感覚が沸き上がってきます。無事に生まれてよかった、という母親の安堵感も伝わってきました。

その様子を見ながら、父親がぽつりと口にした言葉は

「女か… 男がよかったな」

というものでした。


これを聞いた瞬間、氷水を浴びせかけられたように全身がビシッ!と硬直したのです。


やっぱりダメなんだ、自分は求められていないんだという虚無感や無力感、自信のなさの発端は、生まれ落ちた瞬間に植え付けられていたようでした。

男の子だったらもっと教育を受けられたかも、もっと望まれていただろう…という思い込みが、その後のマリーの人生で随所に影を落とすことになります。望まれていない自分には与えられない、そう刷り込まれた思いが、ことあるごとに現実化していったのでした。

でも、それをしたのは、すべて自分です。

あの怪我をした男性を助けられなかったのも、自分にはできないって最初から(深いところで)わかっていたのでしょう。


50代後半で最期を迎えたマリーは、人生を振り返って「前向きさや向上心はあったのに、できない、やらない言い訳のために卑屈になっていた」と言います。

何かを知る喜びを得たり、人に教えるのも大好きだったから、本当は教師になりたかった、と。女の子だからというのを逆手に取って、外に攻撃(言い訳)の対象を作って、やらなくていい、どうせできない…と自分を納得させていたとも言っていました。

その後、肉体を抜け、魂だけになった状態へと誘導されていきます。


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草原のようなところをふわりふわりと漂っています。
明るく、お花も咲いていて、草木のみずみずしい香りがリアルに漂ってくるような暖かい場所でした。

ゆったりと心地よく、制限や思い込みから解き放たれて、とても楽になったと語っています。

Yさん:どんな人生だった?

私:「できない」っていうことを経験してみたかったみたい。
もともとね、違うところから来ていて。
元いたところではね、テレパシーとか想念とかで物を作ったり、コミュニケーションとったりできるの。で、思ったことがすぐ形になる。
だから、不自由さや窮屈さを体験したくて、この人生を決めたみたい。
「計画通り」って言ってる(笑)。なんだこれ…

私のなじみある感覚とは別のところに視点がいくつかあるような、複数の源流から思考が流れ込んできているような、不思議な感じです。変性意識に入っている時、たまに起こります。

Yさん:じゃ、満足してる?

私:複雑だなぁ~

Yさん:なぜ?

私:自分が望まれていない感じ、やっぱり自分はダメだっていう感覚とか、できないっていう体験をしたかったんだけどね。でも、必要以上にその感覚を持ってしまった。それが残ってるの。身体に残してしまってる。

Yさん:それはどこに?

私:肩とか胸とか両腕とか(即座に肩がこわばり、両腕に力が入る)。キュッとなる感覚とか、痛みとか…。
それが残ってるから、魂が何度転生を繰り返しても、同じような痛みや体感、経験を繰り返してしまうんだって。
逆に、痛みや感覚が呼び水になって、似たような経験を再生しちゃうってこともあるみたい。

でももうね、「そろそろ手放しなよ」って。

Yさん:手放すのも計画のうち?それも学び?

私:そうみたい。もう気づいたからできるでしょって。タイミングが来たよって。


私の意識の中で、自分(マリーと今生)の思考と、そうでない別のところからくる意思や想念が、まさにテレパシーを受け取るかのごとく展開されていきます。


…続く。

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