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保育士の娘の自己肯定感が底辺だった話 7

先生は3人いるようで、扉が3つあった。決して広い病院ではなく、所狭しと扉が並び、昔見たバラエティーのクイズの、ハズレたら落とし穴に落ちる、とか粉まみれになる、みたいなやつだな、と思った。

真ん中の扉から男性先生の声で「○○さん、お入り下さい」と優しそうな声がした。

「失礼します、よろしくお願いします。」

娘は真正面に座り、私は少し後ろのパイプ椅子に座る。

先生は、30代前半と思われ、優しそうな雰囲気だった。髪はやや長め、ややボサボサ?白衣もきっちり着ているというよりはとりあえず羽織っているような感じ。きちんと娘の目を見る。むしろ食い入るように、前のめりで。が、同時に横にあるパソコンにものすごい情報も入力していく。ハッカーみたいだな(笑)、、と思う。
とりあえず優しそうな先生で良かった、と安心する。

すかさずメモを見せる娘。そこに捕捉説明を私が入れていく。

「お母様からみてそのような場面をみたことありますか?」と聞かれたので、恥ずかしながらあまり気付いていなかった、確かに小さなこだわりは理解していたが、特に気になるものでもなかったです、と答える。ただ、一応保育士で強迫性障害という疾患も知っているし、多分そうなんだろうと思います、と伝えた。

先生は、「お母様が保育士さんということなので、その辺は安心材料になりますね。」と言った。自分の職業が誉められたようで少し嬉しかったが、逆に、そんな職業につきながら気付けなかったショックも感じていた。



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