不安疲労とさよなら 不安を上手に受け流すには
この1−2年いろいろなことがありを誰しも少なからず「コロ○疲れ」、「不安疲労」を感じているかと思います。
また、ネットやSNSを見ていてもとにかくいろんなことに「怒り」を感じている人が多く、やはりそれも現状への不安が影響しているようにも思います。
この状況もまだしばらく続きそうなので、この辺で「不安との上手な付き合い方」について、一度考えてみてもいいかなと思い、いろいろ調べてみました。役立つ点があってのでシェアしていきたいと思います。
この記事の結論をひとことで言うと以下のようになります。
将来や対人関係に不安を感じるのはあたりまえと思って、安心して不安を感じよう。
「心配」するのを「心配しすぎる」のをやめてみよう。
では、まず「不安」とはなにかについて考えてみましょう。
不安と恐怖
そもそも「不安」とはなんでしょうか。
不安:何か悪いことが起こらないかと考え、心が落ち着かないこと。(小学館類語例解辞典)
一方、「恐怖」とは辞書によると以下のように述べられています。
恐怖:不安に感じさせる事柄が具体的で、かつ不安の程度が強い。(小学館類語例解辞典)
このように「不安」と「恐怖」は別物です。「恐怖」とは、恐れているものが明確な感情のことです。泥棒とか感染症とか、それを「怖い」と感じることは正常ですし、だからこそ必要な対策を取るようになります。一方、「不安」とは「漠然と不安」、「なんとなく心配」という状態です。不安の対象がはっきりしないので、対処のとりようもありません。
この「なんとなく心配」な状態がずっと続くと、疲れてしまい、自律神経が乱れ、睡眠にも影響します。
さらに、この不安についてアドラーはこのように定義しています。
不安とは未来についての感情/アドラー
誰にでも明日があり何が起こるかも完全にはわかりませんから、不安のない人間はいないということになります。
それで、まず「だれでもみんな不安。不安を感じるのは正常」ということを認めると、いくらか気持ちが楽になりますね。
「明日の仕事きちんとできるかな」、「プレゼンでしっかり話せるかな」、「資格試験ちゃんと合格できるかな」などと感じるのも、きちんとやり通したいと考えるから。でも、結果がどうなるかわからないなら、必要な対策をとって、これ以上心配するのはやめよう、と割り切ってしまいましょう。それでもなんとなく不安に感じるとしても「少しの心配は正常」とうことになります。
対人関係の不安
また「人間関係がしんどい」ということもありますね。特に、職場に合わない人がいるとか、きついことをいう上司や同僚がいれば、職場に行くのもZOOMで会議をするのも憂鬱になりますね。
この対人関係の不安についてもアドラーはこのように語っています。
すべての悩みは対人関係の悩みである / アドラー
つまり、この世界に自分以外の人間が存在する限り、つねに対人関係の悩みはある、ということになります。無人島に一人で暮らしているのではない限り、対人関係で気を使うのはあたりまえということになりすね。
それで「対人関係の悩みを抱えている自分はコミュ力が低いのかな・・・」とか、「対人関係でごたつく自分はダメなのかな・・・」と否定的に考えず、「だれでも大なり小なり対人関係でへこむもの」と開き直りましょう。
これは、SNS上で自分に対するネガティブなコメントを見たときにも気をつけたい点ですね。匿名性の高いネットや、顔を見ながらではないSNS上のコミュニケーションではリアルよりも人間関係の問題が起きがち、と知っておくほうが安全です。
さらに友人や家族のことが「わかりにくい」と感じたら、どうしたらいいでしょうか。
相手を完全に理解することなど不可能。「わからない」と思って付き合う / アドラー
相手をわかろうと努力することは大切ですが、完全に理解することなど不可能です。「家族であろうと、そもそも相手のことは完全にはわからない」という前提に立って、人間関係を構築していくほうがずっと健全です。
わからないからこそコミュニケーションをするし、「共感」しようと努力します。そして、「わからない」という前提にたって努力するからこそ、いい人間関係が築けるように思います。
まとめ
不安やストレスはとかく悪者にされがちです。ですが、不安やストレスのない人生はありません。ただ、それをどう受け止めるかで心の持ちようは随分変わります。
まずは「不安や対人関係の疲れはいつでもあるもの」というスタートラインに立ち、その「不安感」「相手がわからない」という気分をどう受け流すかを知っておけば、安心して不安になれますね。
もちろん、過度の不安やストレスで体調やメンタルに深刻な影響が出ている場合は、治療が必要かと思いますが、日々のちょっとした不安は、毎日その日のうちに片付けられるといいですね。
そのためにも「心配するの、やめた」と言ってみて気持ちを切り替えてみましょう。それでも心配な時は、軽いストレッチや運動をしてみるのも効果的です。
今週も一週間、じょうずに不安と付き合えるといいですね!
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