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【音楽遍歴】高校3年生のときの出来事③

はじめに

生来の怠け癖と月間ベストの記事が間に入ってしまったため、かなり間が空いてしまいましたが、高校3年生の11月に自転車で転倒して、12月に入院することになったという前回の記事の続きについて書いて行こうと思います。

前回は受傷から入院直前までの話を書いたので、今回は手術から約1ヶ月間の入院生活の前半の出来事について書いてみます。

手術

手術日は12月8日(月)でしたが、術前の検査の都合上、前の週末の土曜日から入院しました。一応、受験生なので、結構な数の参考書とか問題集を持ち込み。そして、今回は個室しか空いていないということだったので、例のラジカセとカセットテープもたくさん持ち込み。まあ、結果的には右腕がほぼ使えない状態だったので、参考書はともかく、問題集はほぼ使わず。ちなみに、その頃はテレビは全く見ていなかったので、ラジカセとカセットが大活躍する毎日でした。

中学1年生のときに虫垂炎の手術の経験はあるものの、あのときはお腹が痛くて数時間後には緊急手術となったのでビビっている暇もなかったのですが、今回はビビるための時間が充分過ぎるほどあり。前日の夕方に、看護師のお姉さんに『心配で眠れなかったらナースコールで呼んでね』と言われたけど、残念ながら速効で寝てしまって、語り合う時間を持つことはできませんでした。

ちなみに、手術の箇所が右肩だったので下半身の毛を剃ることはありませんでしたが、前日にそのお姉さんに浣腸されました。18歳男子にとっては中々強烈な体験でした、はい。

麻酔はガス的な方法だと聞いていたので、ガスを吸ってから何秒間くらい耐えられるかを試そうと思い、『1,2,』と数えたのですが、『3』を言った記憶はなく、気がついたら病室で主治医の先生に呼びかけられてました。

ギプス

次の日は一日中動かずに寝ていて、その次の日に右肩にギプスを巻くために起き上がったのですが、立ちくらみの酷いような状態になり、世界がグルグル回るわ、気分が悪くなって吐きそうになるわで、大変な状況でした。『たった2日弱横になっていただけで、こんなことになるんだ』と驚いたのを覚えています。

しばらく間を空けてからギプス装着。上腕部から肩にかけて包袋みたいなものを巻き付けて、しばらく放置しておくと完成。なんか、グリコのポーズみたいな感じで右腕が固定されていて、笑けてきました。看護師さんにもそう言ったら、『みんなそう言うんだよ』って笑いかけてくれました。痛みあったはずなんだけど、痛くて眠れないとかはなかった気がするなあ。

ギプスつけたときはこんな感じ(実際は片手だけ)

お見舞い

高校3年生の12月という大学受験間近、しかも2学期の期末テストの時期にもかかわらず、まるでローテーションを組んだかのように、誰かしら見舞いに来てくれました。この頃には既に開き直っていたとはいえ、やっぱり焦る気持ちはあっただけに、少しの時間でも友達と話ができるというのは大きな救いでした。

そして、整形外科の手術での入院で食べ物には全く制限がなかったので、みんなお菓子とか果物を持ってきてくれて、食べきれない程でした。どういう経緯でそんなことになったか全く覚えていないのですが、1回だけ仕事が終わった新人看護師のお姉さん2人が部屋にやってきて、3人でお菓子食べながら雑談してたこともありました。個室万歳!

ただ、一番来て欲しかった女子は来てくれなかったんですよね。その子と仲良かった女子は見舞いに来てくれて『Tちゃんもほんとは行きたいって言ってたよ』と言ってましたが、一緒に居た友達が『言ってたらこんかい』と僕の心の声を汲み取ったかのようにツッコミを入れてくれたのを覚えてます。まあ、時期が時期だけに仕方がないとはいえ、それだけが残念だったなあ。1人で見舞いに来られても、巧く話ができなかった気もするので、それはそれで良かったのかも知れませんが。

ヘビーローテーション

昼間明るいうちはテンションも高めに保てるのですが、夕食後に外が暗くなってくると、やっぱり大学受験のことが頭を過りまくります。この頃よく聞いていたのが、Frankie Goes to Hollywoodの2ndアルバム"Liverpool"。この頃には既に"Relax"や"Two Tribes"のときのような勢いはなかったのですが、ロック色の強く"Rage Hard"を聴くと元気が出てきて、よくリピートしてました。

それからHoward Jonesの3rdアルバム"One to One"に収録されていたシングル"You Know I Love You, Don't You?"と"All I Want"も『個室万歳』の状況で色々と妄想を膨らませながらよく聴いてました。アルバムとしては"Human's Lib"を越えられはしなかったものの、デジタルサウンドバキバキだったり、異様にメランコリックだったりの思い切った振り幅が、この頃の気分に嵌まってました。

おわりに

今回は高校3年生の12月に入院したときの出来事パート2について書きました。確かに、入試直前で追い詰められていたことは確かですが、一方で『実は色々と楽しんでいたなあ』という気もしてきます。

もちろん、家族、友達、看護師のお姉さんに支えてもらったというのはありますが、今振り返ってみると彼らが居ない時間、自分を支えてくれたのはやっぱり音楽だったなあと心底思います。

次回は、今回書いたのとは違う個室万歳的な話と、それにまつわる音楽について書いてみようと思います。

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