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博多→広島巡行ひとり旅日記【3日目】山口県が日本に誇る2つの橋を観光しよう

3泊4日のひとり旅も折り返しの3日目に突入、3日目は今回の旅の目的である山口県岩国市にある錦帯橋を観光します!

1・2日目の旅の様子は下記マガジンから読めますので読む前でも読んだ後でも今回も順番気にせず気が向いたら読んでいただけたら嬉しいです。

岩国に行くのは午後として午前中どこに行くか、また今日のホテルはまだ予約してなかったのでどこで泊るかも決める必要がありました。

午前中に行こうと候補に出した場所は日本最大級の鍾乳洞といわれる秋芳洞、近くに国定公園もあり大自然を感じれること間違いなしの場所。

しかし、車なしの私が「あ、ここいいな、いこー」と簡単に行ける場所ではありません。
大自然が感じられる場所にあるということは人の手が行き届いていないところにある、それは公共交通機関が発達していないことを意味します。

宿泊している下関から鍾乳洞へ行こうとすると電車とバスを利用してはやくて2時間越えで、それからたっぷり鍾乳洞を観光して岩国に行くとなるとまた2時間越えの移動がありメインである岩国を楽しめません。

公共交通機関を責めている訳ではありません、鍾乳洞に行きたかったのなら前日直通バスが出ている山口市あたりで泊る(下関で過ごした夜は2日目の記事を読んでいただけたらわかりますが素晴らしかったので全く後悔しておりません)、または早く起きて行動しておけばよかったので判断ミスです。

ひとり旅は自由気ままな面がありますが自分の計画に「それ厳しくね?」と突っ込んでくれる人がいないのです、今回はその教訓を得ましたという話。

鍾乳洞に行けないのは残念ですが、気持ちを切り替えて観光先を決めます。
「そうだ、2日目に行けなかったところをリベンジしよう!」
昨日暑くて行くことができなかった関門橋と壇ノ浦古戦場跡を観光します。
なんとこの日の気温は昨日よりも3度低くたったの32度、天気は曇り。

下関のホテルから関門橋を目指そうと3.5kmの道のりを歩きます。
海を見たいため海沿いを歩いていると曇りでじめっとしている空気を洗い流すような、涼しい海風が気持ちいい、海のデッキを歩いていくと少しずつ関門橋が大きくなり近づいていると実感できます。

舗装されたデッキを踏む足音が心地いい

その前にちょっと寄り道、下関の観光スポット赤間神宮に立ち寄ります。
ここは平家が壇ノ浦合戦で滅んだ際、一緒に戦場に立たされ、たった8歳の安徳天皇が入水により亡くなられ、崩御したことを祀るために建てられた神宮です。

朱色の水天門は竜宮城をイメージして建立されており、通りかかる者の目を釘付けにしてしまうような美しい見た目をしています。

特に神宮を出る時もう一度朱色の水天門を通りますがその際、門越しで海を眺めることができ、朱色の水天門と青い海が重なり最高の景観です。

また、神宮の中では壇ノ浦の戦いの資料が展示されている宝物殿があり、たったの入場料100円で合戦図や室町時代に製作された『長門本平家物語』の本があったり、幼く崩御された安徳天皇の等身大銅像がありました。

去年放送された大河ドラマ『鎌倉殿の13人』にドはまりしていたのでとても興味深かったです。

神宮を観光した後には自分の中の歴史スイッチが入り準備満タン、壇ノ浦合戦の像がある場所へと向かいますがその前に、視界1つに収まりきらない位大きい関門橋が待ち構えています。

そう、昨日もさんざん見て写真に収めましたがこれが山口が日本に誇る1つ目の橋『関門橋』です。
正確には福岡に繋がっている橋なので福岡が誇るものでもありますが今回は許してください。

この橋とても巨大ですが周りの海や緑に配慮しているのか落ち着いたグレーっぽい色をしており、自然と溶け込んでいる気がしました。
橋の下では数多くの下関の港に出入りする船も目撃できるため旅中移動時は実写版ワンピースを見ていたこともあり、私は海に対するロマンを抱きました。



徒歩でも橋の下を通ることが出来ます、橋を抜けるといよいよ壇ノ浦合戦の像が待っています。像があるのはみもすそ川公園という海が見える公園。

壇ノ浦合戦とはそもそもどんな戦いなのかというと平安時代末期、平氏と源氏の最終決戦が長門国赤間関壇ノ浦(現在の下関)で行われました。
船を率いた水上の合戦も行われた壮絶な戦いは最終的には先程の通り当時の天皇が入水したことにより決着がつき、平氏は戦死や捕らえられたことにより滅亡しました。
その合戦で源氏軍として出陣した源義経と平氏軍として出陣した平知盛の像が向かい合って建立されています。

ちょうど2人の間に船が通った

足元には波が立ち、船であろう部分が模られた土台の上に今にも2人が交戦しそうな躍動感のある人物像が建立されています。
実際に目にした時はその像の荒々しさに心を打ちました。
このフィギュア欲しいなあ……海洋堂あたりで発売しないかな。

何故源義経が高波たつ場所で飄々としながら長刀を振るっているのか、何故平知盛が碇を背負っているのかという理由を語りたいところですが、今日は書きたいことがまだまだたくさんあるので控えます。
しかし、これだけは言いたい!

今ではこうして関門橋が建てられ、海には船が行き来しており、見渡せば自然豊かな下関の風景が広がっていますが、この像を見ることで800年以上前に行われた壮絶な合戦を少しでもイメージが出来ると思います。

さて……壇ノ浦合戦像を見ている場所から、後ろに振り返ってみます。
なんとそこにはとある場所へと通ずる入口があります。

ここが徒歩での九州入口

九州へと歩いて上陸することが出来る人道トンネルがあるのです。

そうです、昨日行きたかった人道トンネルは壇ノ浦合戦像のすぐ近くにあったのです。ここに来るまでに既に4km近く歩いていますがここまで来たら行くしかありません。

人道トンネルは徒歩あるいは自転車・原付で来ている方も押して行けば歩くことが可能です。ちなみに自転車・原付は通行料20円がかかりますが、これって何に対するコストなんだよ、しかも無人料金箱が無造作に置かれているだけだったため笑ってしまいました。

人道トンネルは地下にあるのでまずは巨大なエレベーターで降下します。
エレベーターを出るとすぐに入り口があり、そこからまっすぐに伸びたトンネルを見てみますが道が少し勾配しているようで終わりが見えません。

先が本当に見えません

スタートから徒歩者のやる気を折ってきます。
それでも私は足を踏み入れて歩き始めました。確かに勾配していて前半は緩やかな下り坂で快適です。しかし、当然のことながらずっと同じ景色が続いてはやくもどのくらい歩いたんだと心配になります。
人道トンネルは距離にすると約800mとそこまでの距離はないですが距離以上に何故か長く感じます。

チェーンソーマンに出てくる空間を曲げて脱出不可能な通路を作り出す『永遠の悪魔』の攻撃を受けているようなそんな気持ちでした。
そんなことを考えて歩いていると先に何か文字が書いてあることに気がつきます。

山口と福岡の境界線でした!
写真を撮った後、境あるあるですが県境を行ったり来たりしてみたり、右左半身ずつに分けて立ってみたり、ここで殺人事件が起きたらどっちの管轄になるのだろうと妄想をしてみる。
県境でうろちょろしている完全な不審者ですが、人通りはほとんどありませんので大丈夫なはず。

県境をまたぎ九州側の出口を目指しますが、ようやくここでこの後私はどうやって岩国に向かうのかという危機感が生まれました。

その不安を残したままトンネルを抜けてエレベーターで上昇して九州に上陸。今立っている場所は福岡で最寄り駅は門司港駅と2日目と同じところに戻っているのです。
トンネルの中では電波が激弱だったので出た後に交通手段を調べましたが門司港から小倉駅までを結ぶ路線バスが出ており少し待てばバスが来ました。
このバス、後から調べたら1時間に1回くらいの頻度だったので運が良かった。

門司港駅では下車せず新幹線が通っている終点小倉駅までバスに乗ります。
よく考えれば旅が始まってから飛行機(1日目参照)・電車・船(2日目参照)・バスと考えられるあらゆる公共交通手段を利用して旅をしている自分に驚きです。

小倉駅に到着すると時刻は12時を回っています。
お待ちかねのランチタイム、岩国で食べようとも考えていましたがお腹が空いています。私のひとり旅で一食必ずと言っていいほど取り入れているのは地元のハンバーガーショップを巡る事です。
マクドとかではなく、ワンプレートにハンバーガーとポテトが乗ったちょっとよさげなやつで、たまたま小倉駅周辺に気になるハンバーガーショップがあったので立ち寄ります。

お店の名前はロックストックバーガーズ
公式インスタなども運営されていてそこからお店の雰囲気とハンバーガーが見られると思います、外観はレトロダイナー風で張られたステッカーがおしゃれ、店内は60~70年代の洋楽ロックが流れており大変趣があります。

店内はダイナー風ですがお酒も提供されていてダーツバーのような雰囲気もあり、2階にも上がらせてもらいましたがそこではボードゲームなどもあったので夜は地元の人でとても盛り上がっていそう。

私が注文したのはシンプルなベーコンチーズバーガーとオニオンリング、ペプシコーラのセットです。

こう見るとオニオンリングの存在感やばい

やば、絶対うまいじゃん。
包み紙にハンバーガーをセットしてピックを外したら口へと出撃する準備は完了、いざテイクオフ。

ウマ!!最高!!!

見た目通りのjunkie感が堪らない!!!

少し焦げたパティは噛めば噛むほど肉汁が出て肉食っている感が凄い!!
フレッシュなトマトとレタスで調和しようとしても抑えられない肉汁、パンズの食べ応えで満腹感も上昇、ハンバーガーとしての完成度が高い1品。

付け合わせとしてポテトとオニオンリングがあり、珍しさでオニオンリングにしましたがそのでかさにビビりました。
一番でかいオニオンリングなんか間違いなく大き目の玉ねぎの一番外側の面積広い部分を使ってるでしょ。

味はもちろん美味しい。ハンバーガーとオニオンポテトそしてコーラの三角食べで食事が加速、体に良いハズはありませんが、これを食べずに手に入る寿命なんていらねえ、くれてやるよと言いたくなる。

お店の雰囲気もあり、完全に気分は洋画に出てくる無心でハンバーガーを頬張る主人公の気分です。ごちそうさまでした。

お腹いっぱいになったところで錦帯橋を目指します。錦帯橋のある岩国市の駅、新岩国駅まで小倉駅から新幹線で行きますがほぼ各駅停車の新幹線こだまでしか停車しないので注意です。

岩国市は山口県の東側にあり、現在いる場所は小倉でこれから新幹線で行く岩国は山口の西です。こだまで山口を横断する形になりますが新岩国まで1時間ちょっと、山口広さを実感しました。
(いや……この山口の広さを1時間で横断できる新幹線がすごいのか……?)
新岩国駅に到着すると錦帯橋経由の岩国行のバスがあるので乗車して15分ほど走っていると錦帯橋前のバス案内所に到着です。

バスを降りると目の前に現れたのは山口が誇る2つ目の橋『錦帯橋』です。

見事な5連アーチ
晴れを待って綺麗に水面に橋を写したかったがこれが限界

ようやく見れた憧れの錦帯橋。
1つの川を渡るのに1つのアーチではなく5連のアーチを描いているとても不思議ですが、これは『流されない橋を作る』という熱い気持ちから独自の架橋技術で作られたもので日本人の類なまれる叡智と努力の結晶なのです。

「川の流れに負けずよく頑張った、感動した!」(小泉純一郎風)
錦帯橋HPに歴史や技術が詳しく掲載されているので是非ご覧ください。

さっきまでハンバーガーを喰らって「アメリカ人気分で~」とか言っていたくせに今度は日本人誇らしい発言、だいぶ都合の良い人間ですが許して下さい。

さて、実際に渡ってみようとうきうき気分で渡った時でした。
「ちょっと、ちょっと」
橋の入口に建てられている小屋の中にいる方が料金表を指さしながら声をかけてきました。この橋、渡るのにお金がかかりますので私みたいに橋に気を取られて渡ってしまわないように注意です(笑)多変失礼しました。

渡ってみると橋の高低差に驚きます。段差も急で雨が降っていたので滑らないように注意しながら渡りました。5つもアーチがあるので渡っては降りてを繰り返しが大変ですが楽しかったです。

渡った後の場所ではお土産屋や近くに岩国城とその城下町があります。
岩国城は山の上にあり、ゴンドラで上昇して観光できますが私は立ち寄らず、別の施設に行きました。

それは『岩国シロヘビの館』です。岩国市には昔から白蛇が生息していて昔は白蛇から作った漢方薬によって町の人の病気を治したり、人が白蛇に正しい道を導いてくれたなどの白蛇伝説が言い伝えられている地で、白蛇について学べる資料館があります。


最近では『鬼滅の刃』に登場する蛇柱、伊黒小芭内が白蛇を相棒としている事から、近くの白蛇神社では伊黒小芭内ファンが訪れているとか。

シロヘビの館はコンビニくらいの大きさの施設で小さいですが実際に白蛇が数匹展示されていたり、岩国市に残る白蛇伝説を学ぶことが出来る少しニッチな施設ですが大変楽しめました。

私はお土産で中におみくじが入った白蛇の陶器を購入、京都にあるウサギを守り神として祀っている宇治神社に寄った際に必ず購入している同じようなおみくじ陶器になったうさぎと一緒に並べて大事にしています。

帰りにもう一度錦帯橋を渡り、岩国の観光は終了です。

時刻は16時頃ですが、今日泊る場所をまだ決めていません。
岩国にもホテルが何個かありますがどこかに移動して泊りたい。

そう思ってバス案内場を見るとなんとここから広島行の高速バスが出ているのです!
岩国市から東に進めばすぐに広島県で、実際に新幹線で新岩国駅の次は広島駅なのは分かっていましたが、ここから高速バスが出ているとは……しかも移動代は1000円未満と新幹線よりもコスパが絶対に良い。今日バス大活躍です。

目的地は決まり、バスを待っている間にカフェで休憩しながらホテルを探そうと思い、カフェを探します。(今考えたら、思考が遠回りしている)

するとバス案内所近くにこだわりのコーヒーが飲めるちょうどいいカフェがありました!
『imm coffee&roastery  たかがコーヒー、されどコーヒー』

正直,、店名が少々五月蠅いですが、入店すると沢山のコーヒー豆が売られており、何を頼もうか悩んで店員に「珍しいのはありますか?」「おすすめはありますか?」と私が大雑把な質問をしてもわかりやすく味を伝えてくれる優しくてコーヒーに詳しい店員さんがいるお店です。

テイクアウト中心のようで店内はカウンターのみですがバスがくるまで、美味しいコーヒーを飲みながら広島のホテルを探せる素晴らしいひと時を過ごせました。この日沢山歩いたこともあり、かなり疲れていたのでコーヒーが体に染みる。
岩国に行った際は是非立ち寄って欲しいお店です。

ちなみに私が注文したコーヒーは『エチオピアチェレレクト』という銘柄でかなりフルーティーでレモンティーのような風味が口に残る不思議なコーヒーでした。

こうして私が紹介できるのはコーヒーを貰った際、コーヒーのフタについている銘柄のデータが書かれているカードを貰ったためです。
思い出にもなるし、大変ありがたい。

ホテルも決まったところでバス到着時刻直前になったのでお店を出て最後の目的地広島へと向かいます。
夜の広島の行動から4日目に訪れたところは次の記事で書きたいと思いますので、よければまた次の記事に期待ください!!

9/24に4日目の記事を投稿しました!

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