口ひげのない男は、砂糖なしのお茶のようなものだ

インド在住ITエンジニア

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【インドの社会考察】カーストと政治

本日はカーストについての話だ。 カーストとは、一言で言うならば、身分制度のことである。 「スクールカースト」という言葉があるように、このことは日本でも多くの人に認知されていることだろうと思う。 今年は選挙イヤーでもあり、おそらく、野党側は票田の開拓のため、全国的なカースト調査をマニフェストに含める可能性が高い。 カースト調査がなぜ、票田の開拓につながるのか、政治との関係に焦点を当て、考察していく。 カーストについて: ヒンドゥー教の法典のひとつで、最も権威のあるものとされ

    • 打倒ケンタッキー Wow! Momoが仕掛けたファーストフード革命

      こんばんは! 2022年の発表ではインドの一人当たりのGDPは、2,301ドルと言われている。 日本が34,064ドルなので、実に14倍近く差があるが、1970年の日本も近い数値であった。(2,056ドル) 日本では、高度経済成長真っただ中の1971年、マクドナルド第一号店が銀座にできた。 個人の所得に応じて、食の選択肢は増えていくので、インドはまさに現在、食の多様化が進んでいるといえる。 その象徴が、モモを販売するWoWモモだ。 モモは、ネパールやチベットで広く食べられ

      • インドの国民食「マギー」から見る、ネスレの戦略

        こんばんは! インドで働く身としても、インド人の仕事観で文化的な違いを感じることが多く、外国企業・外国人がインドでいかにビジネスを進めていくべきかは、個人的に興味深いテーマのひとつだ。 今回は、外国企業ながらインドの食文化を作ったある会社の戦略についてだ。 みなさんは「マギー」をご存じだろうか。 「マギー」は、インドの国民食ともいわれるほど、人気のインスタント麺だ。 そして、これを製造・販売するのは、世界最大の食品飲料メーカーの「ネスレ」である。 インドは商習慣の違い

        • 【インドのスタートアップ分析】ライドシェア業界の第三極

          こんばんは! 日本でも条件付きではあるものの、今年の4月から利用が開始される「ライドシェア」。 ライドシェアとは、いわゆる「白タク」のことで、車の所有者と車に乗りたい人を結び付ける移動手段のことを指し、日本でフードデリバリー事業を行う「Uber」の祖業はライドシェアである。 地方や観光地でのタクシー供給不足や価格競争による値段の低下などが期待される一方、安全性の問題やタクシー業界の雇用の問題により、日本では本格解禁はされていない。 一方、インドではライドシェアは非常に一般的

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          【インドのスタートアップ分析】10分以内に届くクイックコマースの成功と挑戦

          こんばんは! 突然だが、みなさんは「クイックコマース」をご存じだろうか。 クイックコマースとは、オンラインデリバリーの中でも、スピード配送を売りに、「今すぐ欲しい」というニーズを満たすサービスのことを指す。 私が渡印したのは、コロナがひと段落した2022年なので、インドでロックダウンは経験していない。 インドでは、2020年にロックダウンが複数回実施され、外出が一切禁止された時期があった。 その時期に、外に出ることができないため、クイックコマースの需要が急速に高まった。

          【インドのスタートアップ分析】10分以内に届くクイックコマースの成功と挑戦

          フィジー留学②

          こんばんは! 先日、このアカウントのツイッターを開設しました。 Noteへの誘導が主たる目的だが、写真を使った登校や、インド生活の日常のつぶやきも行っていきたいと思うので、気が向いたらフォローお願いします。 ひげ茶🇮🇳←🇫🇯←🇯🇵(@Zack688998376)さん / X (twitter.com) 私が住んでいるチェンナイという都市は、11月から2月は気温が下がり比較的過ごしやすい。 ここ数か月はクーラーも使用しなくていいほどだ。 3月からは、酷暑が待っているので、我が

          フィジー留学①

          こんばんは!  17回目の本日は、「自己紹介」でもお話したフィジー留学についてだ。  フィジー留学までの流れを知りたい方は、まず以下をご覧いただきたい。  フィジー留学を、今後検討されてる人を念頭に、できるだけ当時のことを思い出しながら、詳しく書こうと思い二部構成にした。  それでは、第一弾を始める。 フィジーとは:  オーストラリアの右側の小さな島国だ。  フィジー航空から週1で直行便(成田-ナンディ)で飛んでおり、非常に美しい海が有名で、結婚式を行う日本人もいる。

          17歳の少年が挑んだインドの乳製品業界の攻略法

          こんにちは! Noteを始めてから日課になっている、インドのYoutubeやネットメディア等での情報収集。 最近は、Youtubeが私の好みを覚えてくれたのか、非常に良質な英語チャンネルを多数紹介してくれる。 そこから、今回はビジネスの話にしようと決めた。 ビジネスには、地域性を超えたものがあると感じ、企業・起業家の分析とそこから見てくるビジネスの学びについて、皆さんに共有していきたいと思う。 内容は、インド最大の乳製品メーカーのひとつのMilky Mistの物語だ

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          自己紹介

          こんばんは! ひげ茶です。(ブログ名がやたら長いので、省略する。) Noteを始めてから、14記事目になるわけだが、まだ私の自己紹介をしていなかったため、自身の振り返りも含め、自己紹介を行う。 自己紹介 現在インドに在住、渡印して2年目になる。 趣味は旅行と猫と一緒に寝ること。 渡印前は、東京でITエンジニアの派遣業務で、自動車メーカーや通信会社などで働いていた。 転機となったのは、コロナが到来し、大好きだった海外旅行に行けなくなってしまったことだ。 コロナ前

          【インドニュース】なぜソニーの100億ドルの合併は失敗したのか

          こんばんは! 昨日、チャイブレイクで載せたNashikの記事がNote公式の海外旅行 記事まとめに掲載いただき、1日で200ビュー以上増加し、いろいろな人に見てもらい大変嬉しかった。 今後も皆さんに楽しんでもらえる記事を書けるよう、いろいろな角度からインドの情報を紹介していきたいと思う。 ということで、本日は、ソニーとインド大手メディアZee Entertainment Enterprises Ltd(今後はZEELと表記)との合併計画の中止のニュースについてだ。 2

          【インドニュース】なぜソニーの100億ドルの合併は失敗したのか

          インドの水マフィア

          こんばんは! 本日は、インドの水マフィアの話。 私の住んでいるエリアはいわゆる高級住宅街に位置し、水に浄水システムがついており、飲み水として利用することができる。 ただ不安があるので、飲み水は20Lの飲料ボトルを2週間に1度ぐらいに購入している。 私の同僚の家でも飲み水としてこのような飲料ボトルを購入して、食事に使用したりしており、非常に一般的である。 たまに水の配達が遅れると、水が切れることもあり、日本のように蛇口をひねればいつでも飲み水が出てくることは、非常に重要なサービ

          インド商人とダイヤモンド

          こんばんは! 本日は、インドのダイヤモンドの話。 先日、日本に一時帰国の際に、機内でNetflixの「ラフ・ダイヤモンド」を視聴していた。 ベルギーのアントワープを舞台に、超正統派ユダヤ人ファミリーのさまざまな葛藤を描くクライム・ヒューマンドラマである。 超正統派ユダヤ人ということで、生活は非常に保守的、ただ彼らが従事するダイヤモンドビジネスは非常に国際的で開かれており、このコントラストが非常に面白かった。 その中で、「ダイヤモンドの首都」とも呼ばれるベルギーのアントワープで

          インドワインの可能性

          こんばんは! 本日は昨日投稿したチャイブレイクの続きだ。 インド建国の父と呼ばれるマハトマ・ガンディーは「酒は人々を堕落させ犯罪を生む」という言葉を残しており、 彼の故郷であるグジャラート州は禁酒法が敷かれている州のひとつである。 そんな一般的にお酒には厳しいというイメージのあるインドのワイン産業の現状と、どのように発展を遂げていったのかを紹介する。 他のメディアでは取り上げられないようなインドの「深い」ニュース記事を取り上げ、「リアルなインド」を皆さんに紹介してい

          【チャイブレイク第一回】インドワインのメッカNashikに行ってきた話

          こんばんは! これまで、Noteを毎日投稿したが、4日ほど休んでいた。 実は、ポンガルという収穫祭で会社が祝日となったため、インドワインのメッカであるNashikに行っていたためだ。 今回はいつものニュースの解説ではなく、チャイブレイクということで、インドの絶景を紹介していく。好評であれば定期的に開催したいと考えているので、ぜひコメントとスキをお願いしたい。 Nashikとは まずは訪問した土地の簡単な紹介。 マハラシュトラ州北部に位置する高地であり山々に囲まれた土地で

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          2024/01/12 インドの人身売買の闇 気になる記事

          こんばんは! 今回はインドで社会問題となっている人身売買についての記事を紹介する。 記事の内容があまりにも暗く深い、しかしこれはフィクションではなく、世界第5位の経済大国で起こっている実在する話である。 私もNoteでこういう活動を行っていなければ、たどり着くことはおそらくできなかった記事である。 このような記事に接するたびに思うのは、この暗い現実に対して、些細な事でもいいので行動を起こしたい。 今すぐには難しい、それでも受け止め、考え、自分なりの行動を起こしたい。 その時は

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          2024/01/11  19回の暗殺未遂、バングラデシュ総選挙で勝利したハシナ首相続投へ 気になる人物

          こんばんは! 1月7日にハシナ首相の政党であるアワミ連盟が定数300の議会で222議席を獲得し、与党圧勝に終わったバングラデシュ総選挙 日本でもすでに報道されているが、周辺国であるインドでは注目が高い。 今回は4期目続投が決定したシェイク・ハシナ首相にフォーカスして、彼女の半生を紹介していく。 題にもある通り、実に19回の暗殺未遂に会い、そのたびに生き残ってきた。 彼女はなぜそれほどまでに標的にされ、いかにして権力の頂点に立ったのか。 他のメディアでは取り上げられないような

          2024/01/11  19回の暗殺未遂、バングラデシュ総選挙で勝利したハシナ首相続投へ 気になる人物