梨沙の事は友達とは思っていない。 だから夏美に友達はいない。 だから誰にも相談できない。 相談する事は幼少時から苦手だった。 何か報告する事も 苦手な夏美だった。 自…
笑ってる…。 妊娠して赤ちゃんを堕ろすって… 大変なんだ… ってそんな状況なのに笑ってる。 私達、18歳だよ… 夏美は悲しくなった… 夏美は切なくなった… 夏美は辛か…
メールを送った人は 高校生の時の1つ上の先輩。 メールをしたのは初めて。 昨夜も夏美は呼び出しを受けていた。 梨沙。 一生、この名前に怯えながら生きくんだという 恐怖…
駅に着いた夏美は 生まれ育ったこの街を捨てる。 自分自身で決めた。 川越か… いくら必要? 切符を買うために料金を確認する。 もう後戻りはできないから、この時の夏美…
「絶対に見捨てない」 彼はどんな気持ちで「絶対」という言葉を選んだのだろうか。 心の底から出てきたのか 酔っ払ったノリで出てきたのか。 夏美は、ビロビロに伸びた母…
ずっとずっと言ってくれていたんです。 「君の文章は繊細で人を惹きつけるよ」って。 私は嬉しくて 心が舞い上がりました。 不器用だから、この嬉しさが伝わっていたのかは…
こけ
2024年1月17日 20:00
梨沙の事は友達とは思っていない。だから夏美に友達はいない。だから誰にも相談できない。相談する事は幼少時から苦手だった。何か報告する事も苦手な夏美だった。自分を表現する事ができなかった。密かに描いていた将来の夢…絵本を描く人になりたいって言えなかったし歯科検診で歯科矯正をお勧めします?みたいな用紙も親に見せる事ができなかった。もっとピアノやりたいからピアノ教室変えたいとも言
2024年1月17日 19:41
成熟した大人の失恋とは出口がわからない迷路にポンと置いていかれたような。今日だけは枕を濡らさせてもらいます。明日から出口を探します。
2024年1月15日 19:15
笑ってる…。妊娠して赤ちゃんを堕ろすって…大変なんだ…ってそんな状況なのに笑ってる。私達、18歳だよ…夏美は悲しくなった…夏美は切なくなった…夏美は辛かった…夏美は梨沙との電話を切り母親の部屋へと向かった。夏美は本当に今、お金を持っていなかったから。いや、持ってはいたけど1万円はなかった。今泣き出したい今叫び散らかしたい母親の部屋の扉をノックしそっと開けた。深
2024年1月13日 18:42
メールを送った人は高校生の時の1つ上の先輩。メールをしたのは初めて。昨夜も夏美は呼び出しを受けていた。梨沙。一生、この名前に怯えながら生きくんだという恐怖。夜の着信は震える…今日は連絡きませんようにと願い眠りに着く日々だった。「友達が妊娠してさ、堕ろすお金足りないから 1万円貸してくれない」梨沙からの着信で目を覚まし電話に出ると一言目が信じられない内容だった。深夜1
2024年1月10日 18:00
駅に着いた夏美は生まれ育ったこの街を捨てる。自分自身で決めた。川越か…いくら必要?切符を買うために料金を確認する。もう後戻りはできないから、この時の夏美は前を向いていた。後ろは決して振り向かない。なんとかお財布の中に入っていたお金で足りたので一安心した。まぁ、わかってはいた事だけど片道分しかない。やっぱり帰るなんて弱音は吐けない状態だった。電車に乗るのは久しぶりだな。今ま
2024年1月9日 20:11
「絶対に見捨てない」彼はどんな気持ちで「絶対」という言葉を選んだのだろうか。心の底から出てきたのか酔っ払ったノリで出てきたのか。夏美は、ビロビロに伸びた母親の下着を干しながらボーっと考えていた。夏美は洗濯物を干し終えると自分の部屋に引き篭もりベッドへ寝転んだ。彼のその一言で救われた。今年も桜を見る事が出来たのは彼が言ったその一言があったから。もう桜を見る事は出来ないと思っ
2024年1月9日 13:28
ずっとずっと言ってくれていたんです。「君の文章は繊細で人を惹きつけるよ」って。私は嬉しくて心が舞い上がりました。不器用だから、この嬉しさが伝わっていたのかはわかりません。本当に私は不器用なのです。可愛くない顔を見られる事が不安で笑顔が下手です。酔っ払った彼のひとつひとつの言葉が面白くて笑っていると「幸せそうに笑うね」と言ってくれました。可愛くなくても幸せを感じていようと思