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コンプレックス・シリーズ

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コンプレックスのシリーズをまとめています! ノンフィクションの筆者の若い頃のハナシです!
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#料理

続コンプレックスVol.15

続コンプレックスVol.15

作家の村上龍さんが連泊してくれたことがあった。
勿論ボクはライブラリーに「半島を出よ」をはじめとした龍さんの本を並べた。
そして、龍さんにサインをしてもらった。

ついでなので家に有った龍さんの本を全部持って行き一緒にお願いすると
「これ、笹川さん個人のでしょ?」と、何故かすぐにばれ
「あれっ、なんで分かりました?」と悪びれもせず、であればとボクの名前も入れてもらった。

阿蘇のあの水害でボクの蔵

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コンプレックス 12

コンプレックス 12

■第二章 ホテル・エドモント

昭和60年4月、ホテル・エドモントに入社した。

イタリア軒でスタートしたボクもそれなりに成長していた。

フェヤーモントには3年強お世話になったが、新潟に東急がオープンすることを知り、応募したところ東京で面接をしてくれた。給与も待遇も良さそうだった。

里心が出たのか、、、、
不摂生な一人暮らしにも少々飽き飽きしていたのも事実、

そんなことよりもよりも、恋愛がう

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コンプレックス 8

コンプレックス 8

■コンプレックス8
 
泊りの勤務もあった。
別に泊る必要性も無く、その日帰って、翌朝来ても大丈夫なのであるが、一応そういうことはしてはならず、仕事が終わったら部屋で休み、翌朝は5時半くらいから朝食のスタンバイである。
 
何があるか分からないので、どんなことがあったとしても、最悪でも泊まりのスタッフでなんとかしてもらおうということだと思う。
 
フロントはナイトが2名と、ベルのおじさんで、合計3

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コンプレックス2

コンプレックス2

イタリア軒からフェヤーモントへ

ボクは、新潟の高校を卒業すると地元のイタリア軒というホテルに入社した。

本当は数年先にオープンが決まっていたホテル・オークラ新潟に行きたかったのであるが、何と面接で落ちてしまったのだ。

落ちたのでは仕方ない…地元で一番有名なホテルで洋食のコックになることを目指した。
小さい頃から料理をするのが何より好きであったボクは、それを仕事にしようとホテルを目指したのであ

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