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個人主観:clusterのカメラと写真について思うこと、そしてこれからのこと

 この記事はclusterユーザーと創造する非公式 Advent calendar 2023年 20日目の記事です。

 こんにちは、りおもろです。cluster を中心に VRプラットフォームでイベントしたり色々作ったりして過ごしている一般 VRユーザーです。

 昨日はたもんさんの ”イマジネーション膨らまし” という記事でした。clusterを始めた経緯や直後の体験、そして今年の振り返りをご自身の好きな歌の歌詞を交えながら書かれていました。読んでいた僕もあのドキドキしながらclusterを始めた最初の時期のことを思い出し、ついつい作業する手が止まってしまいました。

 僕はcluster でカメラ(主に静止画)をメインに活動したり、イベントスタッフとして撮影に関わることが多かったのですが、そんなカメラ・写真視点でのcluster の2023を振り返りつつ、これからのこと・思っていることをお伝えしようと思います。

 なお、個人主観で書いているため(特に後半は)非常にポエッティな箇所や部分的に誤っている場合、読まれる方によっては異なった感想もあるかもしれませんがそこはお手柔らかにお願いします…!


◯この記事の趣旨

今回は以下四つを記事の軸として書いています
 ・2023cluster のカメラ、写真に関するアップデートおさらい
 ・2023写真要素を含んだイベント・企画のピックアップ
 ・2024”写真“観点でのcluster は?
 ・cluster の”写真”に関して思うこと、これからのこと

◯ 2023年 cluster のカメラ、写真に関するアップデートおさらい

昨年はフォーカス機能が実装されカメラが大幅に進化した年でした。では今年はというと以下のアップデートがありました。

・PC&スマホ版カメラ 2.0アップデート

 カメラアップデートとしては、やはりこのアップデートが一番インパクトがあったかと思います。
 昨年VRモードで先行リリースされていた被写界深度の調整やカメラのワールド固定、タイマー機能がデスクトップのみならずスマートフォンなどの携帯端末で可能になりました。これによりますます多くのユーザーがcluster内で写真を楽しめれるようになりました!

 僕もこの機能がリリースされた後、どこまでのことがデスクトップ・スマートフォンでできるかを試しその記事を書いたところ、cluster公式の記事にもピックアップされ、個人としてもclusterでの写真活動をやっていてとても嬉しかった時期でした。

・写真フィード機能

・スマホ版アプリでの写真の管理、シェア機能

 写真フィード機能の実装で、元来VRイベントプラットフォームであるcluster がよりメタバースプラットフォームとしての色が強くなったと感じています。これまでもXでの画像の共有はありましたがこのフィード機能によって、cluster 内で情報を発信する手段が確立したと考えています。

 一方、現状のフィード機能についてXと比較するとSNS側面では少しカラーが異なる気もしますが、この比較考察について考え始めると別に記事が書けそうボリュームになりそうなのでここでは書きません…!

 また、写真フィード機能実装後のアップデートとして、撮影した写真の管理・シェアが可能になりました。また、閲覧に関してはフレンド間のみならずおすすめのものも表示されるようになりました。

 このフィード機能により、cluster 内に少しずつではありますが変化もあるようです。フレンドとの間接的なコミュニケーションとしての使い方。また、フィードへの投稿でいいねが多く付く投稿あるいは投稿者の存在など写真を用いたある意味インフルエンサー的傾向も出始めてきているのかもしれません。

 昨年から今年序盤ではカメラそのものの機能の拡充として「撮る」にフォーカスしたアップデートがありました。対して今年全体としては「見る・知る・共有する」といった点にフォーカスしたアップデートだったと言えるかと思います。

◯ 2023年 写真要素を含んだイベント・企画のピックアップ

 昨年そして今年の写真周りのアップデートにより、今年は写真関連の企画・イベントが増えたと感じています。ここからはいくつかピックアップして考察や面白かった点など踏まえて紹介していきます。

・cluster 公式

フォトコンテスト

cluster夏のフォトコンテスト

cluster公式がおそらく公式企画として初めてフォトコンテストを行ったのが今年の夏でした。フォトコン自体の企画はおそらくもっと前から企画構想はあったかもしれません。どのデバイスでもほぼ同じカメラ機能が使えるようになったタイミングもあり大々的に開催されたのではと個人的には思っています(またはアップデートされた機能を多くの人に知ってもらうためかもしれませんが)。

 cluster公式での初めてのフォトコンということで僕も結構な時間を費やして夏らしい写真を撮ろうと試行錯誤していた時期でした。結果として賞をいただくことができこれもまた今年の嬉しい思い出の一つです。

 clusterハロウィンフォトコンテスト

 cluster公式企画のハロウィンフォトコン。前述の夏のフォトコン同様、入賞者には賞品が贈られる企画でした。ただ、この企画はフィード機能が実装された直後のタイミングでもあり、写真についてはXへのポストではなくフィード内にハッシュタグをつけて投稿するというものでした。

 フィード内投稿ということもあり、写真の手直しやトリミングが一切できないため、普段より多くのことを考えて撮影にトライした記憶があります。   
 ただ、Xを経由せずの投稿で企画に参加できるという点では、より多くのユーザーが参加できたのではないか?と、思っています。


スナップフォト
cluster  street snap vol.1-20

 clusterクリスマススナップ

 cluster  street snapは公式の写真企画でこれまでに20回続いています。公式のカメラマンがワールドを周りつつ、そこにいるユーザーを撮影するというものです。公式Xや公式noteでの紹介、さらに撮影時の動画もyoutubeで掲載されていたりとスナップフォトの企画としては結構ボリューミーな内容になってます。

 ちなみに、僕は最近ふらふらとワールドを彷徨ったりできていないので一度も公式カメラマンさんと遭遇できておりません・・・
また、先週はクリスマスアバターにフォーカスしたスナップ撮影もあったようです。


アバターメイカー関連

 ちょっと毛色は異なりますが写真要素として、公式のアバターメイカー関連についても少しピックアップしてしたいと思います。アバターメイカーとはcluster内で作成、完結できるアバター作成機能です。こちらも容姿に関するパーツ、衣装などのアイテムの更新が頻繁に行われています。

 その中で、僕がいいなと感じたのはXでのリリース投稿写真です。ファッション雑誌などを意識したようなもので、ユーザーにとっても使用しているシーンやシチュエーションがとても想像しやすい構成になっていると思っています。また、公式がどんなユーザーに対してもアバターの選択肢を増やしていこうという意気込みも感じます。

・ユーザーサイド

〇イベンター・クリエイターサイド

ハロウィンダンスナイト仮装フォトコンテスト おはよう真夜中

 イベンターサイドとしては、おはよう真夜中さんのハロウィンイベント。
こちらは昨年から引き続き開催でしたが、今年は開催前の企画として引用リポスト・ハッシュタグ付きで写真を投稿する形式のフォトコンを開催。

 結果発表はイベント内で発表されるということで、イベント前の事前告知やユーザー間での盛り上げ、イベント来場へのエンゲージメントを高める手段としてもフォトコンという企画をとてもうまく活用されているイベントだと思いました。  

 入賞者はイベント当日に出演者と一緒に特別なフォトスポットで記念撮影ができるという特典だったため、おはよう真夜中さんを推しているユーザーであればとても嬉しかった企画だったと思います。

 くろ祭

こちらは、11月末に開催されたくろ祭という文化祭イベント。写真展以外にステージでのライブ、イラスト展示、書道展示など文化祭イベントらしい催し事となっていました。
 こちらでの写真展の企画としては、テーマ型募集ということで
 ・青春
 ・clusterでの思い出
 ・これが私のBestショット
 という三つのテーマのいずれかに沿った写真を投稿するというものでした。個人的に、フォトコン企画も良いのですが、こういったより気軽に参加できる写真企画もとても良いし、もっと増えてほしいと思っています。

 くらぽとれ 熊猫土竜

 これは僕としてもかなり思い出深いイベントでした。昨年から今年の序盤にかけて複数会開催したもので、熊猫土竜さん、ティファナさん、そして僕を中心に参加者のみなさんに写真の撮り方を学びながらもっとカメラを楽しんでもらう企画でした。

 この企画に関しては主催の熊猫土竜さんが被写体となるモデルの方への交渉・ワールド選定、そしてティファナさんがイベント終わりに投稿された画像をまとめてフォトムービーとして編集いただきスタッフサイドとしては結構カロリーの高いイベントでした。ですが、最後のフォトムービーを参加者の方々と一緒に観るというのはとても良い体験だったと思います。このイベント以降で少なからずclusterでの写真撮影が楽しくなったというような声もあったりしたのでシリーズとして開催でき、またスタッフとしてお誘いいただいたことに感謝です。

 cluster上半期の一枚 ティファナ

 こちらはティファナさんの企画。昨年より継続されているイベントでclusterユーザーから自分の半期一番の写真を募集し、フォトムービーとしてまとめたものを参加者で観るという内容でした。

 みんなでワイワイしている写真や、イベントでの写真、あるいはポートレートまで様々なカラーの写真を見ることができ半期の思い出を振り返る良いイベントでした。

〇コミュニティサイド

Vコーデフォトツアー  栗原みな

 こちらは栗原みなさん主催のコーデを楽しむためのイベント。clusterのイベントととしてではなく、参加者事前募集型のパーティーインスタンスでの開催でした。
 こちらは音楽イベントやファッションショーとはまた異なり、普段使いのオシャレ・コーデを中心とした服装でワールドを巡りながら写真を撮ったりお話したりするイベントだったようです。

 僕個人の感覚ですが、ステージを設けたファッションショータイプの企画はこれまで結構あったような気がします。ですが、このようにリアルでも実際に着るような服を着てゆったりと楽しむ集会タイプのイベントはclusterではこれまでほとんどなかったかと思います。

 VRChatのほうでは、このようなリアル側のコーデに沿った撮影イベント集会も活発化しているようなのでこのような企画・イベントがclusterでもどんどん増えていってほしいところです。

 めたとりっぷ / 美女辞典 めたとりっぷ編集社

 たんさんはじめ、複数人の編集者からなるめたとりっぷ編集社が定期的に発刊しているフリーペーパー*になります。

 cluster内の日常を届けるということで、ワールドの紹介やイベント、ファッションなど様々なトピックについて紹介されています。そしてその中では当然撮影された写真も多く使用されており、毎号非常に読みごたえがある一冊となっております。
(*製本版も有料で提供されています。)

 また、9月には美女辞典という、モデル写真集形式のフリーペーパーも刊行されています。こちらはcluster内で撮影したモデルの方々の写真と紹介がされています。また、こちらについてはモデルの一人、Ao Akumaさんの撮影を担当させていただきました。


シュッツエンゲル

 こちらは僕がこれまで全く知らなかった(というかノーマークでした)モデルグループになります。clusterで活動するモデルグループということでこれまで何度がイベントを開催しているとのこと。

 ファッションショーイベントということでファッションやパフォーマンスが観ていて楽しいイベントだと思われるので写真を撮ることもきっと楽しいはずです。来年もチェックなグループの一つです。

(*上記引用ポストのイベントはシュッツエンゲル、リアライズのコラボイベントでした。音楽パフォーマンスも合わさり非常に盛り上がったようです。)

・りおもろサイド

 僕りおもろが今年主催した写真に関するイベントは大きく以下二つとなります。

スチルカメラ ワークフロータネ明かし!

 このイベントは主にイベントでのスチルカメラ撮影での撮影前準備から本番中、本番終了後の手直しから共有までどのようにやっているのか解説したイベントでした。

 こちらに関しては、撮影した写真を外部ソフトで編集する部分なども交えていたため多くのユーザーに向けてというよりはイベントスタッフとして写真をしっかり共有・提供するということ、あとはスタッフ目線として大変な部分などもお話しました。

えっ?VRで撮った写真をいじるんですか?

 こちらのイベントは、主に撮った写真の手直しについてお話したイベントでした。この時期はイベントでの写真撮影のほか、前述のフォトコンへの応募やモデル撮影などで目的に応じて写真の方向性や手直しやレタッチの方向性を以前より考えるようになったタイミングでもありました。

 基本的に写真編集ソフトを使用すること前提の内容でしたが、編集ソフトのメーカーや機能にできるだけ左右されないように、共通する機能を使用することや手直しの考え方・アプローチをメインとして説明しました。また、clusterのカメラ機能における描画に関する手が届かないところ、もう少し良くなってほしいところ、手直しでしんどかったところなども自身の体験としてお話しました。

 イベントとしては決して多くの方に参加いただいたというわけではありませんが、cluster内でカメラスタッフや写真をよく投稿する方、そして何よりVRChatで活躍されている virtual photographer の方にもお越しいただいたことが嬉しいイベントでした。

モデル撮影

 今年はイベント以外にモデル撮影にも時間を費やした一年にもなりました。

モデル撮影した写真の一部

 夏頃に紹介いただき Ao Akuma さんという方のモデル写真をおおよそ3か月ほど撮らせていただきました。Aoさん自身も、アバターの衣装を沢山お持ちで、Xへポストする写真やイベント告知の写真を自身で撮られている方でした。

 よくスタッフとして参加していた音楽イベントでの撮影は、一方的に進行するため撮り逃さないようにひたすら連続撮影するようなスタイルでしたがこのように一対一、あるいは一体少数で時間をかけて撮影する体験はclusterではほぼ初めてでした。時間がゆったりとあるのでイベントの撮影より簡単かなと思っていましたが、実際にやってみるとポーズや構図で悩んだりそれを伝えるためコミュニケーションをとりながらの撮影はまた違った難しさがありました。

 3か月ほど撮影をご一緒させていただきましたが、今現在もこのスタイルの撮影は慣れた感じがしませんが、良かったこととしてはAoさんの自撮りの腕がめきめきと向上されたことです。
 また、この撮影を通してclusterカメラのクセ(被写界深度調整によるぼけの不自然な箇所など)を発見、意識するようにもなり手直し前提の写真撮影でのclusterのカメラ設定について自分なりに見直すタイミングでもありました。

◯ 2024年 ”写真“観点でのcluster は?

 さて、アドベントカレンダー企画ということで振り返りの内容が主となりがちですが、これまでcluster で写真関連で関わった身として来年はどうなっていくのか(こうなっていってほしいという妄想も含めて)記していきたいと思います。

・ユーザーの多様性、イベントの多様化によるスチルカメラマンの役割の分化、多様化


 僕がclusterもといVRプラットフォームに触れ始めて3年半以上が経過しました。当初に比べて、cluster はユーザー数もイベントもワールドも数え切れないぐらい増加したと身をもって感じています。そして増加に伴い、ユーザー層も幅広くなっていき、一日に開催される数、そしてそのジャンルも増加傾向にあるかと思います。

 僕がスタッフとしてイベントカメラをバリバリやっていたのは昨年から今年の上半期くらいでしたが肌感覚的にやはり音楽イベントが多く、主催・演者側からも需要が高かったと感じています。ですが、前述イベントピックアップで挙げたイベントのように異なったイベントもちらほらと出てきた(正確にはXやフィードで見えるようになってきたという方が正しいかもしれません)印象です。写真やカメラを軸として書いている本記事ではありますが本質的には多様化してそれだけスタッフについてもより多様化、あるいは分化していく傾向になってくると考えています。

 例えばバーチャルでの結婚式に関して、新郎新婦の前撮り写真を撮影した方にお話しを聞くことができ、ワールドの選定から構図やその意図など細やかな事まで考えられて撮影されたとのことでした。
 また、Vコーデフォトツアーについてはコーデというファッションに関する文脈に加え、ツアーという側面もあるかと思います。音楽イベントをメインに撮ってきた自分としては、上記のようなジャンルについては全くというほど経験がなく、撮り方やイベントに対する接し方も変わってくるかと思います。そのためスチルカメラマンと言ってもイベントのジャンルによっては、極端に言ってしまえば好きか嫌いか、興味の有無、そして得意かそうでないかと言ったことがあり得ると思います。

 もちろん、何もかもマルチにこなせることができればそれに越したことはありませんが、配信、静止画含め需要が出てきているカメラマンスタッフについては自ずと関わったイベントの偏りによってその役割は今よりも分化していくのではないかと思っています。

・cluster の情報はX経由から、よりcluster 内で完結する?


 これについては前述の“clusterハロウィンフォトコン”での応募方法が出たときに薄々思っていたことになります。cluster 公式は今年何度かフォトコンなどの企画を行なっていますが、このイベントの応募方法はXに投稿するのではなくフィード内にハッシュタグを合わせて記述して投稿するというものでした。現時点ではユーザーはフィード内の単語、ハッシュタグ含めピンポイントで検索することはできませんが、このイベントの例からおそらく公式側は検索まで可能と思われます。

 個人的にもフィードに関する検索が可能になってほしいところであり、もし可能になった場合、これまでXをメインとした情報発信から、cluster に関する情報はcluster内で完結するといった流れができるかもしれません。
もちろん、cluster にとどまらず多岐のプラットフォームあるいはYouTube でも活動している方も多くいるためXでの情報発信はこれからも継続していくと思われます。ですがことcluster に関する告知やcluster ユーザーをターゲットとした情報発信であればよりピンポイントかつ余計なノイズとなる情報を抑えて発信できるメリットもあるかもしれません。

◯ cluster の”写真”に関して思うこと、これからのこと

 さて、最後にcluster で写真活動やスタッフをしてきた僕が思うこと、これからについていくつかお伝えして終わりにしたいと思います。

・写真はいいぞ(リアルもバーチャルも)!

 もともと、リアルサイドで撮った写真の展示会を行うためVRの世界に足を踏み入れた僕りおもろですが、気づけばcluster での写真遊びをガッツリと楽しんでいるここ3年です。

 好きでやってきたからこそ、カメラマンスタッフとしてイベンターの方々からお声がけいただき楽しい時間を過ごせているとつくづく感じています。
今年は下半期になってから療養のためあまりスタッフとしても、ユーザーとしてもcluster で活動できなかったのですが、時折Xやフィードに流れてくる写真を眺めているとどんなことがあったのか知ることができ、撮る側ではなく純粋に知る側としても改めて写真っていいなと感じました。

 リアルでの写真に関しては僕自身もここ一年は活動できていないのですが、密かな願望としては、VRをきっかけとして写真を知り、リアルでもぜひその楽しさを知ってほしいと思っています。リアルで写真をやっていてVRでも写真を楽しむ人はそこそこいるような感じだと思う一方でその逆パターンの人が出てくれば…その些細なきっかけになればと思っています。

・VRを通して「写真ってなんだっけ?」を改めて考えた2023年

 リアルも含めれば10年以上写真やっている僕ですが、正直今年は過去一 「写真ってなんだっけ?」 ということを考えた一年だったかもしれません。そう、VRでの写真活動を通して。

 正直にいうとリアルサイドでは写真として撮りたいものが無い、被写体として何を撮ろうか決まらない… と言ったある種スランプのような感覚がここ一年以上続いています。単純に生活環境の変化や写真にかけることのできる時間の変化が要因の一つかもしれませんが、おそらく何かしら写真に関しても新しいことや切り口でやってみたいと自分の中で思っているのかもしれません。

 リアルサイドでの「写真ってなんだっけ?」という自問自答に関するアンサーは残念ながらこの記事を書いている時点でも明確化できていません。
ただ、昨年〜今年にかけてcluster で密に写真を軸に活動した結果、うっすらとですがcluster 、VRプラットフォーム内における「写真ってなんだっけ?」については以下いくつかまとめました。

・上手い写真だけが良い写真ではないという感覚

 それ言っちゃうの?というツッコミが僕の cluster フレンドからはありそうですが、これはそこそこ強く言いたいポイントです。そもそも上手い写真、良い写真の定義とはなんぞやということですが、僕が思っているのは“上手い写真”は構図がしっかりしている、主題や副題、タイトルなどがしっかりしている、もちろん綺麗に撮れているなどの要素がありますが・・・

 そんなポイントさえも、なんなら無視して“良い写真”というものがあるということを結構cluster での皆さんの写真を時折感じることがあります。
じゃあ、その「良い写真」ってどんなものかというと僕の中では、”確実に記憶に残るもの“や”感情に変化を与える“写真かと思っています。ここ最近でいくつか僕がすごく良い写真だと思うものを以下に引用紹介します。

あべのべあちゃんのポスト。そもそもこんなワールドがあり、それを見つけてレモンの日にピンポイントでポスト投稿することがズルい、そしておいしい。

熊猫土竜さんのツイート、引用元はPPぱんださんのフィード。
ハロウィンシーズンやワールドの雰囲気も相まって、あべのべあちゃんのアイデンティティー喪失が想像できそうで思わず笑ってしまいました。

ゆみおさんとhalさんのポスト。僕はこういったかわいくてわちゃわちゃした写真はあまり摂れないです(そういった場面にいることが少ないこともありますが・・・)。こういった見た人をほっこりさせる写真も最近つくづく良いなと感じています。

 ここで紹介させていただいたのは、見た人に笑いを誘ったり、にっこりしたりする写真ですが、シチュエーションやその関わっている人のコンテクストでも変化しますが、感動したものなど感情に影響を与える写真というものもとても良い写真だと思います。

・上手いとか良いとかすらでない、その人の記憶や体験の一助としての写真

 また、良い写真とはなんだろうと考えたときにそれは「記憶に残したい写真」ものもその一種かもしれません。自分の気付きを例として挙げるならデータ整理の時にそれを意識しました。

 秋ごろにガッツリ写真データの整理を行なったときに手元に残った、残したい写真データというものはバッチリ綺麗撮れたデータ、頭を抱えながら手直ししたデータでもなかったのです。手元に残ったデータとしては、自分が関わったイベントの集合写真や知らぬ間にフレンドが撮ってくれたくだらなかったり、大喜利かよっ!って思う写真が多かったのです。

 もしかしたらすごく当たり前なことかもしれないし、それに気づかなかった自分にハッとしましたが、写真とは上手いとか良いとか語る以前にその人の体験や記憶の一助となるべきものかもしれませんね…
そんなことを最近になってclusterでの写真を通して気づきました。

・これからについて

 22年に比べ活動は少なくなったのですが、23年はVR、とりわけcluster で写真について塾考するとは思いませんでした。前述のようにいくつか気づきを得た一年にはなったかと思います。この気づきが果たして今後のリアル写真のヒントやアンサーにつながるかはわからないので、今後少しづつ確認することになるかもしれないです。

 一方で今回の記事で紹介したイベントや企画からもcluster 内のカメラマンという役割、そして写真を撮るという需要は増えていくでしょう。音楽イベントに関して言えば、全てでは無いものの多くのユーザーが写真を撮り、シェアし、その中には活き活きとした瞬間を写真に収める人も多くなってきたかと思います。

 さて、まもなく迎える2024年、僕のこれからについては前述のclusterでの気づきを踏まえて、再び写真を撮る活動やっていきたいと思います。個人的にフォーカスしていきたいのはコーデ・ファッションに関する企画やイベントです。これは大きく二つの理由があります。

 一つは、りおもろ本人が服が好きだからです。服にとても詳しいわけでは無いけれど、服を選ぶ、着る楽しさは写真のそれよりも昔からあるのです。
 もう一つは過去のnote記事で触れていますが、VR、とりわけcluster での写真文化、コミュニティを加速させたいという気持ちがずっとあるということです。

 一口にVR内での写真文化、コミュニティといっても様々な切り口があります。僕が主体的に活動していたのはもっぱらVsingerの方々の音楽イベントでした。そのジャンルに関してはスタッフとしてカメラマンが加わるケースも増えてきたのですが、他ジャンルに関してはまだそこまで文化やコミュニティとして活発ではない感じがしています。そこで興味のあるコーデ・ファッションジャンルを軸とした写真活動をやっていきたいと思います。

 それもこれまでよりも「写真ってなんだっけ?」と問いつつ、単なる写真を撮る人というだけでなく、イベントが良かった、楽しかった、と後からもしっかり感じてもらえるように企画に寄り添ったかたちで活動できればと思っています。そして多分これは写真を通して、元来人とのコミュニケーションが苦手な僕がもう少し”その人”を知る活動にできればとも思っています。

 さて、明日はライド系体験ワールドのクリエイターであり、今年はvirtual学会にも参加され活躍の場を広められている みずほコリさんです。どのような記事なのか楽しみですね!

それでは!

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