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第2回サポート企画

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第2回サポート企画に参加してくれた方々の記事をまとめてあります。 あなたのとっておきが見つかるかも。 是非見てください🤝
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#小説

「メリークリスマス、アンド・・・」 季節ものの、ほっこりする短編。つくばラジオで放送された作品を少し改訂しました。

「メリークリスマス、アンド・・・」   作 夢乃玉堂 クリスマスに浮かれる師走の街でただ一つ、 港を見下ろす小高い丘の蕎麦屋だけは かろうじて静かな時間を提供している。 太い梁と、白い漆喰壁に囲まれた店内は、 聖夜の歌声も届かず、 ひそひそ話をするのに最適と言えるだろう。 「ずずっ。それで聖子さん。ずずっ。 何と言って振られたんですか?」 パーカーのフードを被ったまま 蕎麦を手繰っていた渉(わたる)が聞いた。 私は、グレイのビジネススーツに飛んだつけ汁を

¥100

二十年目の同級生

 二十年ぶりの故郷のベンチに一人座り、私はうなだれていた。  会社が倒産した。  創業から目をかけていた開発部長が会社を辞めてから、たった半年後のことだった。  私は二十年前、七条高校を卒業し、東京の大学に入学した。大学を卒業して、大手ソフトベンダーに入社し、コンピュータの技術者として最先端を歩んでいた。  五年前、自分の理想とする会社を作りたくて、会社を設立した。技術がちょうど時代の流れにマッチしていたこともあり、会社は成功し、赤坂の一等地に社屋を構えるまでになった。  や

小説「暗闇」

 男は乗り込んだ電車に空席を見つけそこにそっと腰を下ろした。隣りあう女性の体に触れないように、そして細かい塵が舞い上がらないようにしながら。  世界中がウイルス性感染症の恐怖であふれかえっていた。そして、感染症に対してとても脆弱な(思いのほかというべきか、あるいは予想通りというべきか)街や国、そして人々の心は、感染症の波に次々と飲み込まれていった。  しかし今や、その感染症は人々の心にお馴染みのものとなり、”過剰に恐れる人”と”そうでない人”の2分化が進みつつあったのである。

THE NEW COOL NOTER事務局のアイコンを変更しました(その他12/7のお知らせ)

第2回THE NEW COOL NOTER賞へご参加の皆様。 事務局(当アカウント)と、サークルと、お知らせマガジンのアイコンを、第2回コンテストに合わせて、わかりやすく変更させていただきましたことを、お知らせいたします。 事務局アイコンについてbefore after サークルについて参加者用サークルについては、noteの仕様変更で無料招待はできなくなってしまいましたが、月額100円(最低設定額)でご参加いただくことが可能です。 いただいた月額は、THE NEW CO

「入れ替わり立ち替わり、変わらない」(更新しました!)

☆『入れ替わり立ち替わり、変わらない』 (更新です!) 「それを母が、私の声と分かっただろうか・・「鏡」とはなにか」 27「作り物のすべてと「方法の放棄」」 28「誰かの独白」 29「何かの独白」←NEW 30「縁起の光」←NEW 縦書き↓ https://pdfnovels.net/n8868gl/main.pdf 横書き↓ https://ncode.syosetu.com/n8868gl/

文章を短くする方法!

どうも!麻衣でおま!(*^▽^*)/ 突然ですが、みなさんは 「自分の書いてる文章、もっと短くしたいな~」 なんて思ったりします? *もっと文章を短くして、分かりやすくしたい! *いろんな人に自分の文章を最後まで読んで欲しいし! *てか、自分が読み返すの大変なんだよなー!長いとさ!!! なんて、私は思ったりします。 結局、私の書いた文章を一番読むのは、私! 私が読んで、分かりづらい・読みづらい文章を書かれちゃ 私が困るんだよ…… と言うわけで! 私が最

ハンドクリーム

乾燥してカサカサ。 保湿クリームを塗らないと... 今使っているハンドクリームは微香性。 手を洗う度に塗り直している。 意味があるのか?! 正直、わからないが日々続けている。 消耗品リストに、 ハンドクリームとリップクリームは欠かさず入れている。 困った、困った。

はじめまして、うなぎのあるこです

普段は鰻屋さんで仕事しつつYoutubeでその様子を動画にしてあげています。 そんななか急に小説を書いて見たいと思いました かといって急にやるのはムズいと思い、超ショートショート(?)からつくっていこうとおもいます 荒唐無稽な世界観、色々おかしい点があると思いますが、そこはご愛嬌です。 許してください それではちょこちょこあげていきますのでどうぞよろしくお願いします

ぼくはライオン

これは私たち一家がスペインのマドリッドに引っ越して間もない頃の話しだ。娘のサラが7歳、息子のレオが3歳のときのことだった。 ■海辺の移動遊園地イースター休暇に家族でアルメリア県にあるロケタスという海沿いの町に出かけた。スペイン南東部のささやかなリゾート地だ。 偶然旦那の従姉家族もそこに滞在しているということなので、2家族合流してビーチ沿いにあるイースター期間中だけの移動遊園地へ出かけることになった。その家族にも11歳の息子・へスースと7歳の娘・マリアがいる。 スペインの南

【自己紹介】M&Aの世界を超お気楽にご紹介♫(小説・絵本・企画記事)

(2022年6月1日修正) こんにちわ。事業会社のM&A推進当事者として、PJ推進責任者をしています、どまんだかっぷといいます。主にM&A小説を書いています。 小説や絵本、その他企画記事を通して、普段はあまりみなさまに馴染みがないM&Aの現場の雰囲気を気楽に感じていただけるように記事を提供します。 気楽な気持ちでちらっと遊びに来てもらえますと嬉しいです♫ どまんだかっぷの記事カオスマップどまんだかっぷの記事といえば、M&Aとエロです。 色々な小説や記事を書いていますの

『言葉の力』で世界は変わる…。

仕事の関係で良く結婚式に出席する機会がある。 私も“話し方”や“スピーチ”の仕事しているので人の話には興味がある。 なので出来るだけ話しやすい雰囲気を作るようして差し上げている。 周りの出席者がドン引きするぐらいのオーバーリアクションと最高の笑顔でスピーチを聴くようにしている。 ある結婚式に出席した時の事を思い出した。 その時、【我慢の限界値】を見ることができた。 その時、僕の座ってる円卓の女性(井川遥似でかなり美人)が “言葉”と“態度”で僕に分かりやすく教えてくれた。

はじまりのはなし…エピローグ⑮(終)

また年賀状が書けなかった。 小春日和の陽気な日差しが、小さな窓から射し込んだのかと思えば、もう大晦日の朝だと言う。 私はまた、数日間眠り続けていたらしい…異常なくらいの暖冬で、気候の変化が感じられず…携帯電話に表示された日付を見た瞬間は、目を疑ったし…狐に摘まれたような気持ちになった。 それでも私は彼の言う通り、精神病院に入院しているとは思えないくらい能天気で、突然のタイムスリップにショックを受けながらも、狐の事を思い浮かべただけで、早くも年越し蕎麦には大きな油揚げをトッ

【ペラ1でわかる】昭和、渋谷で、恋をしたり/1話〜10話

以前「小説を読んでもらうってハードル高い!」と思い、【まとめ記事】を書いたのですが…… ハードルはまだまだ高い! まだまだハードルは高い!ということで【ペラ1】資料を作りました。 こちらからDLせずPDFを閲覧できます! 第1章は20話構成なので、 その前半が【ペラ1】に圧縮されています。 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ これだけでも読んで欲しい!【第1章まとめ記事】 ペラ1で登場人物など軽く把握できたら、第1章の【まとめ記事】をご覧ください。読書にもショートカットキーが必

レモネード

 夏に凍えたのは、初めてだ。  2人で分け合ったスタバのキャラメルフラペチーノ。朝まで繋がったままのテレビ電話。2人で感激したモネの池。ストロベリームーンの下で乾杯した缶チューハイ。  月が綺麗な日は毎回、彼女に「今日、月が綺麗だよ」と言った。彼女が夏目漱石を好きではないことを知っている上で言った。好きなら絶対に言えない。「月って昔の光で輝いてるんよ」「へぇーそうなんだ」いつも内容のない会話だった。それが心地よかった。それらすべてがフラッシュバックして消えた。  その一言