見出し画像

全日本大学駅伝 区間エントリー

出雲に続き、伊勢路の季節がやってきた。昨年も開催されたが、今年も無事に開催されることをまずは喜びたい。さて、今日の昼過ぎに区間エントリーが〆切となり、発表された。この大会は全部で8区間あるが、今日登録された8名がそのまま走るとは限らず、当日の朝に3名の交代が認められている。病気などの備えるリスクマネジメントの観点もあるが、基本的には戦略的な措置だろう。走れない選手のことを考えると胸が痛むが、補欠に入ったメンバーがどこに配置されるのかを予想するのが、見ている側のレースまでの楽しみともいえる。

昨年優勝した駒澤大学はエースの田澤選手を7区に持ってきた。昨年は8区で逆転劇を演じ、見る者を熱くさせたランナーだ。大八木監督は今回の勝負所を7区と読んだのか。逆にいえば、8区に置いた花尾選手への信頼感の表れともいえる。今回も出雲に引き続き鈴木芽吹選手がエントリー外となってしまったのは残念であるが、先がある選手なので、無理してほしくはない。控えにも唐澤選手をはじめ、誰が走ってもおかしくないメンバーが揃っているので、正直なところ区間配置は当日まで読めない。

出雲を制した東京国際大学は両留学生を補欠に回した。どちらかしか走ることはできないが、おそらく終盤の区間に出てくると思われる。また、出雲制覇の立役者、丹所選手も補欠登録。出雲後に怪我をしたとの情報もあり、出走できるかが不安視される。

青山学院大学は、2, 3区に箱根2区(エース区間)の経験者を持ってきた。2人が走れる状態ならば、補欠に登録された近藤選手を置く場所が鍵となりそう。後ろ2人(横田選手、飯田選手)の安定感が光るだけに、6区まででトップに立ちたいところだ。

早稲田大学も1区からスピードランナーを揃えた。昨年同様、3区中谷選手でトップに立つ流れができれば想定通りだろう。補欠には10000m27分台ランナーの太田選手、今シーズン好調の菖蒲選手などが入り、万全なら当日登録が濃厚である。

東洋大学は、7, 8区に信頼のおける松山選手、宮下選手を持ってきた。それだけに前半の戦いが重要であるが、4区には注目のルーキー石田選手が控える。出雲では厳しい気候条件の中、見事に区間賞を獲得しており、全日本でもポイントになりそうだ。

順天堂大学は、東京五輪3000m障害で見事7位入賞を果たした三浦選手が2区に登録された。昨年は1区で見事なスパートを決めただけに、今回はどういったポジションで走り出すか注目される。また、強力な3年生カルテッドのうち伊豫田選手が補欠に入っており、当日変更で配置されれば強力なランナーだ。

先日の箱根駅伝予選会でトップ通過を果たした明治大学は2週間で全日本に挑む。1区から出遅れまいと手嶋選手を持ってきた。主将の鈴木選手は補欠に控えておりエントリーを見ると前半区間に投入されるのでは?と思われる(+後半区間のバックアップの意味合いも?)。櫛田選手の選外は残念だ。

ちょっと意外な配置をしたのが國學院大學。7区平林選手、8区伊地知選手。経験を積ませるためなのか、はたまた、上級生にアクシデントが発生しているのか。補欠に藤木選手と中西(大)選手がいるため、どういった意図なのかが、当日まで読めない。

他にも中央大学・吉居選手の1区、箱根を逃した拓殖大学の意地、関東以外の大学がどこまで上位に迫れるかなど、見どころはたくさん。日体大の藤本選手や中央大・森(凪)選手など見てみたかったランナーが走れない寂しさもあるが、残り2日間、わくわくしながらレース当日を待ちたい。

よろしければサポートをお願い致します。頂いたサポートは新しいことを生み出すための活動に使用させていただきます。