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菜園&リゾートライフ

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菜園のあるWell-Being ライフを共に学び、考え、試してみたい方にお勧め。  掲載するコンテンツは、 ◆ リゾートで出来る「畑のあるライフスタイル」の実際を紹介     ◆… もっと読む
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2023年9月の記事一覧

すこやかな身体とはたけ~自然農と東洋医学のおはなし

コラムニスト 野見山文宏 (のみやま ふみひろ) こんにちは、伊豆で自然農を営んでいる野見山です。 【連載1日目 自然農ってなんですか?】 ・はじめに 「半農半エックス的な暮らしをしてみよう!」と、30代の頃夫婦で伊豆に移住し、はや20年近くになります。自給のために始めた自然農の野菜作りも、試行錯誤の中から、ようやく人にお伝えできるくらいになりました。 この連載は、私が続けてきた自然農の畑や波乗り、専門である東洋医学について、これまで体験してきたことを、日常に活かせ

『畑のある暮らし 楽しい自然の恵み』連載コラム 第4回 畑で何を作るか

ジャガイモや大根などは作りやすくていいのですが、これらが収穫できる時にはとても安い値段で売られています。きゅうりはもぎたてを氷水につけて、お味噌をつけて食べる、そこで輸入の種から野菜を育てる、スーパーで手に入らない野菜をつくるのは自宅菜園ならではの楽しみです。 イタリアの赤ダイコン、白ニンジン、ビーツ、トマトはお勧めです。特にエアルーム(先祖伝来)の種はその国、その土地の物語を感じます。イタリアのトマト「牛の心臓」は必須です。 夏のある日のこと、畑の脇で白人の若いカップル

『畑のある暮らし、楽しい自然の恵み』連載コラム 第2回 菜園は土壌づくりから

コラムニスト いとう・住もうPT 山本文夫座長 伊豆は火山の溶岩が形成した大地なので石を掘り出し、腐葉土、培養土を入れて畑を整えます。不動産を購入する際には畑用地の地下に30センチから50センチの土があってほしい。ない場合は山土を買って入れなければなりません。また野菜ごみや、落ち葉のコンポストを数本設置することも欠かせません。 私の畑では5キロから10キロの石がたくさん出てきました。これを掘り出し、駐車場の端に並べ、モルタルで固めて山野草の坪庭を造りました。このときにモルタ

『畑のある暮らし 楽しい自然の恵み』連載コラム 第3回 お好みの農法は

家庭菜園をするには3つのアプローチがあります。 ①.伝統農法 化成肥料を使い、殺虫・殺菌剤を使って効率よく、収穫を大きくする。 ②.有機農法 苦土石灰で酸性土壌を中和し、完熟牛糞たい肥、腐葉土をいれて畑を作り、、作物が育つ過程でボカシ肥を入れます。 育てやすい野菜はなす、ピーマン。キュウリ、ニンジン、ダイコン、トマト、玉ねぎ、長ネギ、豆類、葉物各種。 コンポストで台所の野菜ごみ、落ち葉、草をたい肥にします。また葉物野菜は種をまいた後に虫よけのネットをかける必要があります。 連

ニホンミツバチの秘密・・5万匹の蜂と暮らす

特別寄稿 山本文夫氏  いとう・住もうPT 移住促進官民共同プロジェクトチーム 座長 1.ニホンミツバチを飼う、それは家族が増えること15年前、伊東の小室山に中古の別荘を購入しました。リビングルームから箱根や富士山、そして相模湾を越えて三浦半島、房総半島が一望できる絶好のロケーションです。 4月のある日、週末に東京から来て2階の雨戸をあけようとすると、戸袋に雨戸が入りません。よく見ると戸袋の中からたくさんの蜂が出入りしています。地元の方が「それは日本固有のニホンミツバチです

「みつばちたちの秘密」いとう住もうPT ワークショップ開催

いとう住もうPTが、みつばちたの秘密について学ぶ機会を提供 いとう住もう移住促進官民共同プロジェクトチームは、「移住相談・魅力発信・交流会」、「自然と触れ合う暮らしの実践・紹介」、「サステナブルな街づくりのための提言・提案」の活動を行っています。 「自然と触れ合う暮らしの実践・紹介」活動については、 海・山・温泉の魅力あふれる伊豆伊東の暮らしを豊かにする活動を実践しています。アサギマダラ蝶の飛来観察・ニホンミツバチの養蜂、夏冬のいちご栽培、オーガニック野菜栽培など、実際

夏イチゴ試験栽培2023  5月生育状況 驚きの早期収量の立ち上がり

5月1日、20g粒の早期収量開始、夏イチゴの試験栽培で想定外の早さ 4-5月:伊東・伊豆高原のビニールハウス内の株の成長は早い 信州大の栽培ガイド資料「信大BS8-9 h品種特性と栽培指標」信州大学農学部 蔬菜花卉園芸学研究室 2013 年 3 月 では、定植から数十日(45日間の記載あり)は株の成長を優先するために、花房を摘除することを推奨している。 但し、信州大の試験栽培の長野県と、伊東市・伊豆高原の気候の違い(特に日中最低温度の著しい違い)があるためか、ビニールハウ

夏イチゴ試験栽培2023 4-5月:着果負担に耐えられる丈夫なイチゴ株は育てられるか?

信州大の栽培ガイド資料「信大BS8-9 h品種特性と栽培指標」信州大学農学部 蔬菜花卉園芸学研究室 2013 年 3 月に、掲載されている参照草丈データと、伊東市・大室高原(ビニールハウス)での草丈の実測値の推移を下図に示す。 4-5月で、長野と伊東市・大室高原の栽培環境の顕著な違いは夜間最低温度 気象庁アメダスの最高温度、最低温度の4-5月のデータを参照すると 日中ハウス内温度は、3区共にいちごの最適栽培温度(18-25度)と想定されるが、伊東市大室高原と長野県区/信大区

冬春いちご2023 実況コラム開始!

自己流定義の「半農半X」の自己紹介から 伊豆高原に移住して、自分流「半農半X」を5年前から始めました。 掛川の家族のいちご農園を数年手伝っていたので、いちご栽培と販売についての最低限の知識・経験は持っていたつもりでした。 土地探しは、JA経由で伊東市役所の農業委員会担当部署にご相談。 何件かの候補地を担当部署の方に案内頂きましたが、1年後に、ビニールハウス付きの土地をお貸し頂ける地主様を紹介頂き、「半農半X」の目途が立ちました。 「生産規模をどうするか?」農業でも、経営判

伊豆伊東に見る幸福論 半農半Xの新解釈

コロナ渦を経て、半農半Xの新解釈が出ても不思議ではありません。 昨今、農地に関する法改正があり、「半農半X」言う新しい農業形態とライフスタイルを後押しする動きが活発化しています。 伊東市は、農業就業者数はごく少数で、産業としての農業は活発ではありませんが、伊豆高原等の別荘リゾート地も抱えており、家庭園芸以上、専業農家未満の「半農半X」のライフスタイル普及の下地を有しています。 昨年8月に伊豆新聞に連載記事の1つとして掲載され、いとう住もうPT(伊東市 移住促進官民共同プレ

夏イチゴ試験栽培2023 4月観察の特筆事項 @ビニールハウス栽培(高設ベット)

4月の夏イチゴ苗の生殖成長は想定より早く推移 4月中旬のビニールハウスの内部の温度は午前10時には30度を超える。株の栄養成長も、花房出現/出蕾/開花/着果の展開の生殖成長も旺盛な動き。 花房の生殖成長: 4月中旬に花房1本以上がほぼ出揃う 4月16日時点(定植後24日)で、発泡スチロールベット方式の高設栽培システム、東北の農業関係研究所が推奨するハンモック方式の高設栽培システムのいずれも、出蕾はほぼ全て出揃い、8割程度が花房化展開が進んでいた。 高設ベットの方式によ

夏イチゴ試験栽培2023 定植と4月生育

定植3月25日@伊東市大室高原までの課題調査 信州大の公開情報(栽培指標)および、長野県の夏イチゴ生産者の訪問で知り得たことに基づくと、夏イチゴの定植を始めるにあたり以下のことを課題調査することが必要となった。 課題① 培土購入・あく抜きに必要性の課題 著者は伊東市富戸で「紅ひっぺ」の生産を過去5年行って来たが、資材関係は、以前から栽培資材について指導を受けて来た袋井市に本社のある農業資材様(豊田肥料)から、いちご専用の培土を供給を受けていた。但し、同社が培土生産を行う

「大人のイチゴ農園」マガジン再旗揚げ

2-3年前に、会社株式公開・会社代表の経験のある経営プロ達と、大人のいちご農園倶楽部を立ち上げてみた。 『 倶楽部のスローガンは、大人の幸福~Well-Beingを創るのは、共に学び、考え、やってみる大人のコミュニティだと思う。』 【筆者の背景】 筆者は、掛川で家族のいちご栽培(中規模栽培)を数年手伝い、伊豆高原に移住後にビニールハウスを借りて就農して5年。いちご作りに携わり10年以上が経つ。会社勤めの時の同僚・OB会では、伊豆でいちご農家をやっていると自慢している。小規

夏イチゴ試験栽培2023 栽培環境続き

当初から最大の課題は、真夏の高温対策夏イチゴ試験栽培では、長野県で夏イチゴ栽培をしている生産者を訪問し、栽培環境(特に真夏の高温対策)についてお話をお聞きした。 冬春いちごの農家としては、設置装備に馴染みのない対策を取っていた。具体的には、以下の様に、ビニールハウス内で取りうる様々な設備を装備していた。  ●「ミスト機器」によるハウス内冷却、適宜運転 ● 自動開閉の内張り遮光カーテン、午前11時頃からの日中最高温度時間帯    の遮光によるハウス内温度低下 ● 点滴チュ