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冬春いちご2023 実況コラム開始!

自己流定義の「半農半X」の自己紹介から


伊豆高原に移住して、自分流「半農半X」を5年前から始めました。

掛川の家族のいちご農園を数年手伝っていたので、いちご栽培と販売についての最低限の知識・経験は持っていたつもりでした。 土地探しは、JA経由で伊東市役所の農業委員会担当部署にご相談。 何件かの候補地を担当部署の方に案内頂きましたが、1年後に、ビニールハウス付きの土地をお貸し頂ける地主様を紹介頂き、「半農半X」の目途が立ちました。

「生産規模をどうするか?」農業でも、経営判断が必要とされます。

作った野菜・果物を自家消費するのは「家庭菜園、または、自給的農家」と呼ばれますが、お借りするビニールハウスに、高設栽培システムを施工すると、いちご定植苗1000本以上となるので、「自給的農家」の規模を超えて
立派な「生産・販売のため農業経営体」規模となってしまいます。
「半農半X」のライフスタイルを目指すものとしては、どうすべきか思案となりました。 

ビニールハウス付き、全量買取顧客付の「半農半X」が開始できる幸運

顧客を見つける必要があったので、お借りするビニールハウスの2-3割だけ定植して「自給的農家」になることも検討しました。しかし、幸運なことに、地主様は東京の高級イタリアンレストランとの商談をされていましたが、それに相乗りさせて頂けるとのお話だったので、お借りするビニールハウスをまるまる使った「半農半X」経営を5年前に始めることとなりました。

移住してから土地を探して、ビニールハウス付き、顧客付き、ハウス内に農業用水の出水付きという、移住者にとっては「夢の条件」と言えます。


最後に残された最大の課題は、「品質の良い定植苗の安定調達先の確保」

定植苗の確保には「自分で育苗」「定植苗を購入」の選択肢があります。

・ 自分で育苗する選択肢:  移住して土地を借りていちご農家を始めるためには、まず、収穫するための本圃と別に、育苗のための苗場の土地とハウス建設が必要になります。それと、育苗技術は、いちご収穫株を生育するのと同等以上の技術が必要とされています。
・ 定植苗を購入する選択肢: 通販で売っているのは、「家庭菜園ではなく商用目的での購入は不可」だったり、1株あたりの購入価格が、いちご農家の採算的には厳しい価格になっています。いちご農家は、基本的には生産者用に育てた苗を、生産者用価格で購入しています。

定植苗は全て購入は最初から決めていた事

お借りするビニールハウスに、高設栽培システムの施工をすると1000本程度の定植苗が必要。 経済性・育苗の技術・労力・体力・気力の観点から
「定植苗は全て買う」は最初から決めていた事でした。

品質の良い定植苗の安定調達先の確保は、実は簡単な事ではありません。

品質の課題:まず「炭疽病等の病気をもっていない苗」(最低要件)、「良い花芽を付けている苗」(希望要件)の2つです。この要件を満たす定植苗を安定的に毎年調達することは容易ではありません。
納品不確実性の課題: 定植苗の調達先農家は、育苗のプロですが、気候条件、病気蔓延等、不可抗力的な理由で、定植苗の安定調達、調達時期には一定のリスクが存在します。

冬春いちご2023のシーズン開始前に起きたことは、今年の夏の暑さで定植苗確保の突如の危機!

この危機をどのように解決したかについては、次号のコラムでお話しします。


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