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フリーランスのワーケーション日記 - 初めては浜比嘉島で2泊3日の仕事旅 -#旅する私のはたらき方-

「-旅する私のはたらき方-」
実際にワーケーションを実践している方に寄稿いただくシリーズ。体験記をRe:sort@OKINAWAのサービスづくりのヒントにしながら、一緒に新しい滞在スタイルを考えられたらいいなと思っています。今回は、その第1弾!

はじめまして!沖縄でフリーランスとしてWEB編集やライターをやってます三好です!私は普段シェアオフィスを借りて仕事をしているのですが、実は去年からワーケーションがずっと気になっておりました。

どれくらい気になっていたかというと、ワーケーション関連の雑誌を3冊読んだり、会う人会う人にワーケーションやったことある?と尋ねたり、挙句の果てにTwitterで「ワーケーションしたことある人、話を聞かせてください」と募って「ある」のリプライをくれた1人を呼び出し、質問攻めをするくらいには興味がありました。

なにしろコロナ禍で旅行も行きづらい昨今、毎日同じ場所に通い、同じ環境で同じ机の上で同じパソコンを叩きながら働くことにすっかり飽きていたのです。ただでさえ同じ場所でじっとしていられない私。

こんなに同じ場所で同じことばかり毎日毎日繰り返して、果たしていい原稿が書けているのだろうか?自分でも気づかないうちに、とてもつまらない原稿を量産しているのではないだろうか。

と、とても不安になりました。取材で人と会う機会はあるものの、あまりにも人生に遊びがなくて、自分の受け止め方や感受性が錆びついているのではと怖かったのです。


だがしかし、そこまでワーケーションに興味があり、必要な気がしていたにも関わらず、なぜ実現に至らなかったのか。実は私の中でどうしても払拭できない不安があったからです。それは、

せっかく飛行機に乗って生活圏から離れるのに、そんな刺激的な環境で遊ばずにいられるの?勿体なくない?

というものです。なにしろ私は旅行が大好き。見たことのない土地を歩くだけで気分が高揚し、ありったけの時間を使って外で過ごしたくなるのです。そんな旅行好きが、ただでさえコロナ禍で旅行を我慢していたのに、宿にこもって仕事なんかできんのか?そんな自分への問いかけに、自信をもって「できる!」と答えることができなかったのです。これが私が気になっていたのにワーケーションに手を出さなかった理由です。

と、前置きが大変長くなりましたが、そんな私にワーケーションのきっかけが訪れたのは7月。夏もコロナも真っ盛りなシーズンでした。

千載一遇のワーケーションチャンス?!ブックホテルが浜比嘉島に誕生

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それはある平日の日の午後。いつもどおり仕事の合間にだらだらとFacebookを見ていると、ある投稿が目に入りました。それは敬愛する作家・ながもとみちさんの「浜比嘉島にブックホテルをつくります」という投稿。早速問い合わせると、現在はプレOPEN中で知人や取材のみ宿泊を受け入れているのだそう。ハッとしました。

これはもしや、千載一遇のワーケーションチャンスなのでは?!

よくよく考えてみれば、車で行ける離島・浜比嘉島であれば普段あまり行かないけれど、行こうと思えば行ける場所。非日常でありながら”遊ばずにはいられない”、”勿体ない”は軽減できそう。ワーケーションに興味がありながら、旅行の誘惑に怯える私にはとっておきのプランなのでは!

ということで、私はすぐさま予約をし、取材も兼ねて2泊3日で宿泊することに。

「浜比嘉別邸」で、はじめてのワーケーション!

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というわけで2021年7月。念願かなってホテル「浜比嘉別邸」に到着!浜比嘉島の集落の中になじむようにあるその宿は、ひっそりと、だけど厳かな雰囲気を醸し出して佇んでいました。

中に入ると、驚くほどに素敵な空間!

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まず本好きにとって絶景といっても過言ではない1000冊の本が収納された巨大な本棚!入った瞬間「これ家にほしい!!!」と思いました。特注だそうです。人生の目標ができました。

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さらに奥には読書にぴったりな畳の間や浜比嘉の風が心地よく吹く縁側があり、屋上にあがると夜は満点の星を見ることができるそう!私がイメージする人気作家さんの別荘のイメージに限りなく近いかもしれません。そして夜は無音となる静謐な立地も、ひとりが好きなフリーランスにはたまりません。

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さらに素敵な一角を見つけました。それはキッチンの隣に配置されている素敵な書斎。作家さん経営のホテルならではの素晴らしい空間です。

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ここで一旦、誘惑ポイントとはかどりポイントを整理しましょう。

【誘惑ポイント】
・浜比嘉島というパワースポット満載の地(気になるお店も多い)
・本がいっぱいある
・畳と縁側で気分がゆるふわに
・ビーチまで徒歩30秒
・あらかじめ冷蔵庫に入っているキンキンに冷えた「75BEER(ナゴビール/オリオンのプレミアムクラフトビール)」
・空間が素敵!!
【はかどりポイント】
・書斎が素敵(有名作家になった気分)
・宿と周辺地域がつくりだす静謐さ
・テレビがない(デジタルデトックス推奨のため)
・自然がいっぱいで感性がゆたかになりそう

ポイントで比較すると若干、誘惑ポイントが優位です。が、なんといってもここはベストセラー作家さんが経営するホテル。不思議な力でいい記事が書けてしまうかもしれません。

ということで、早速ワーケーションにチャレンジしましょう!!!

県内で実践するワーケーションのリアル

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さて、結論から申し上げます。2泊3日の滞在において、私は

1日2時間しか仕事しませんでした!!!!!

理由を聞いてください。宿があまりにも素敵だったのです。ここで過ごすひとときを無駄にしたくない気持ちが圧勝しました。全身でこの宿の魅力を感じたい、この宿から得られる開放感と穏やかな時間をすべて獲得したい。その一心です。(ごめんなさい)

具体的にどんなことをして過ごしたかというと

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海沿いをドライブしたり

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海に癒されたり(この美しさはスルーできない!)

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展望台に登って絶景を満喫したり

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そうめん茹でたり

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縁側でマンゴー食べたり

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アイスコーヒー飲みながら本を読んだり(鳥のさえずりを聴きながら...)

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本を読みつつ畳でお昼寝したり(想像を絶する気持ちよさ!)

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きれいな夕陽を眺めながらビール飲んだり(75BEERが合うのよ...)

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宿に戻って縁側でビール飲んだり(おつまみは近隣のスーパーで買った舞茸天ぷら)

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翌朝、お庭の掃き掃除をしてみたり(心が洗われますね)

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観光したり(心が洗われますね)

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ビーチ行ったり(心が洗われますね)

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お昼寝したり etc…

………...はい。いかがでしょうか。The満喫です。楽しかったです。

だけど聞いてください。1日2時間、2日で合計4時間仕事しました。でも本当はですね、机に向かった時点では全然仕事する気分じゃなくて、建前上1時間だけしようと思っていたんです。だけど2時間しました。なぜか。

びっくりするくらいはかどったから!

目の前に緑が広がり、静謐で、ときどき鳥のさえずりが聴こえてきて、おしゃれなロッキングチェアで仕事をするってすごいんです。めちゃくちゃはかどるんです。しかも仕事が楽しい!!!!!そう、仕事が楽しいんです。

私はもともと仕事が好きな方なのですが、それでもやっぱりコロナ禍で2年も遊びがない暮らしをしていると、正直仕事がつまらなくなっていました。これが1番はかどらなくなった原因かもしれません。

実は2時間が経過した時点で、気づけばまだ仕事をしていたい気持ちになっていました。はかどりすぎて。本当に。だけど2時間に留めたのは、冒頭でもお伝えしたとおり宿が素敵すぎたから。宿を満喫したかったからです。だけどこれは、実は仕事のためでもあるんです。ちょっとご説明します。

久しぶりに芽生えた「仕事が楽しい」を持ち帰りたい

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正直、仕事が楽しいという感覚はとても久しぶりのことでした。コロナ禍で淡々と仕事をする日々は、私の仕事好き魂を濁らせていたのです。だから私はここでたっぷりと癒されて、リフレッシュを持ち帰りたいと思ったのです。そうすれば宿を満喫できながら、存分にエネルギーをチャージでき、帰った後もモチベーションが続く。その方が明日の私にとっても良いと思いました。

この宿で良かったことは、デジタルデトックスが推奨されていたこと。

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本棚にはスマホ置き場が用意され、テレビもなく、夜は無音の空間です。昼夜問わず人で賑わう那覇の町ではなかなか実現しない環境でした。雑音が一切ない空間がどれだけ貴重なことか。

ここでしっかり自分の中に蓄積したデジタルをそぎ落とししつつ、できた空白に読書を通して新しい知識を入れ込んでいく。そうすることで、思考がとってもクリアになったんです。新陳代謝的に精神や気分のようなものを洗浄できるのは、ワーケーションのひとつの魅力かもしれません。となると、ワーケーションに大事なのは「ヌケる宿選び」なのかも。

そしてもうひとつ発見があります。それは勿体なさを除けば、この環境は仕事にとっても適していたということ。つまり2泊3日がそもそも間違っていた気がする、ということです。1週間滞在すれば、3泊目くらいからはゴリゴリ仕事をしてたかもしれません。


後日のはかどりについて

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検証の結果、とにかく2泊3日だと、その土地と宿への好奇心が抑えられない、やっぱり勿体ない!!ということが判明しました。だけど分かったのは、2泊3日でしっかりリフレッシュした後の仕事はめちゃくちゃはかどる!!!ということ。なんというか、研ぎ澄まされるのです。

浜比嘉別邸を後にした後日、2週間くらいは仕事がはかどったのではないでしょうか。それもこれも、帰ってからすぐに、無性にデスクの片付けがしたくなり、集中環境を整えるモチベーションがぐんと上がったからです。(その勢いで、無印良品のアロマストーンにミント系のアロマを垂らすと仕事に集中できることも発覚しました。おすすめです)

ワーケーションを終えて

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簡易的なワーケーションではあるものの、せっかくワーケーションデビューを果たしたので、かつての私のようなワーケーション初心者の方に向けて、おすすめなどを記しておこうと思います!

まず浜比嘉別邸に限っていうと、やっぱり文筆業をしている人にはぜひとも利用してもらいたい環境だと思いました。何しろ本当に文章を書くのにこれ以上ない空間なのです。本がたくさんあって、なんなら将来有名作家になったらこんなところに住んでやる!みたいな希望が湧いてきますしね。アイディア系の職業の方にもいいかもしれません。逆に頻繁に電話対応が必須な職業の方には向かないかもしれません。デジタルデトックスも醍醐味なので、勿体ない!

ワーケーション全般でいうと、やっぱり長期でやるのが1番いいのではないかと思いました。短期で行くなら旅や宿にあんまり興味がない人や意志が強い人。もしくはよっぽどやばい締切を抱えている人が良いでしょう。もしくは今回の私のように、宿泊後のがんばる力を蓄えるための旅と割り切ってやるのもアリ!

最後に、今回の気付き・おすすめなどをまとめて、この記事を終わりにしようと思います。

【分かったこと】
・2泊3日じゃ足りない
・ほんの数時間でも仕事がはかどる
・ワーケーション後にも良い影響が出る
・今の自分に必要な宿選びが重要
【おすすめ】
・長期滞在、もしくは締め切りギリギリの仕事を持ち込む
・数時間で終わるけど気が乗らなかった仕事を持ち込む
・パワーチャージとして活用する
・クリエイティブが必要な仕事を持ち込む


次回は長期で試してみたいなと思いました。実現したらまたレポートします!では!

三好優実 さん
香川県出身・沖縄移住歴7年目のフリーランス編集者・ライター。主に沖縄県内の観光・グルメ・暮らし・仕事について執筆。シリーズ本「香川県あるある」の著者で、趣味は読書と短歌。
note→ https://note.com/yumi03/

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浜比嘉別邸公式サイト
https://www.hamahigabettei.com/

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