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読書体力

が無い。

ー(終)ー



 はい、こんにちは☀️

 今日はですね、久々に読書について書こうと思います。いやぁーほんとに久々ですね。もともとこのアカウントって読書感想文をメインコンテンツに据えるつもりだったんですよ。実は。

 私のアカウントを遡って初期の投稿をみてみると、世界的名作『白鯨』の感想文が投げっぱなしフランケンシュタイナー(飯伏幸太並の)を受けたまま放置されています。ええ、当初の想定では「タイトルは聞いたことがあるけれど、なかなか手が付けづらい世界的名作の感想」をコンスタントに投稿し文学世界へのお手軽水先案内人になろうという、とってもとっても教養的なアカウントのはずだったんです。

 それがフタを開けたらこんなザマと言うわけですわ。

 何が私の行く手を阻んだのかってそりゃ、集中力ですよ。読み続けられないんです。活字を。家にまだ読んで無い本がたくさんあるのでそれをネタに投稿しまくろうと算段していたのですが超超超スローペースでしか消化できないのです。

 しかし嫌な言い方ですが、本ネタを投稿するだけならそれ自体は簡単ですよね。前書き・後書きと重要そうなタイトルの章だけ読んだふりしてぶん投げるのはそう難しくはありません。でもそれは嫌なのです。書くんだったらしっかりじっくり読み込んで書きたいんです。

 目次と目を引くタイトルや帯だけを読んでウン匚みたいな数行の要約を載っけてウン匚みたいな「感想よりも長い有料記事への導入」を貼り付けたウン匚みたいな記事を乱発する自称読書家には死んでもなりたく無いのです。下手クソな文章でも私の言葉で書きたいのです。

 ただですね、最近の私は気づきました。あの人たちはあの人たちでなかなか強者だということに。前段でボロクソに貶してしまいましたがあれはあれで一つの努力ですね。ああいうのは目を引くので好みの書籍に出会うきっかけになる人もいるかも知れませんし。

 そしてなによりあんなの誰にも真似できるって思ってましたが無理ですね。前言撤回します。素人は毎日毎日似たようなものを量産する事ができません。少なくともアタイにはとても出来ない。先月まで毎日投稿にしがみついていた経験から理解できます。結構しんどいことを。やる気はあっても大抵飽きちゃって色々手を出したくなりますからね。

 脱線してしまいましたね。まあとにかくnoteを始めた当初の私は自らの読書体力を過剰に高く見積もっていたわけなのです。

 そして私が自分の読書体力を過信してしまった、過大評価してしまったのには理由があります。それは以前に文学界のラスボスこと『カラマーゾフの兄弟』をあっさり読破できてしまったこと経験にあります。

 読んだことありますか?カラマーゾフの兄弟を。「名前は聞いたことがある」「名作である事は知っている」だけど読んだ事は無い作品の代表格ではないでしょうか?

 すごいですよねアレ。3000ページを軽く超える膨大なボリュームで紡がれる3(+1?)兄弟の物語。巷では「難解な内容だ」とか「セリフが長くて読みづらい」などという声もあり敬遠する人も結構いますが、私は特に苦しむこともなく読破しております。

 そこで私は思ったわけですよ。アタイ海外文学いけるじゃん。読書家っぽいじゃんと。それがきっかけで調子に乗り本屋やネットで買い漁ったのです、メルヴィルやスタンダール、セリーヌにブラッドベリの名著を。国やジャンルはバラバラですがどれも有名ですね。

 世界中の名作を手にし、勢いのまま「さあ読むぞ!」とページを開いたものの全然進まねぇの笑

 だから私の部屋には冒頭だけ読んで積み上げられた本が散らばっております。(誰か読んでくれ、面白かったら返してくれ)

 そこで私は気づいてしまったんです。私がカラマーゾフを読破出来たのではなく、ドストエフスキーに読まされていただけだったということを。そうなんです、『カラマーゾフの兄弟』が面白すぎただけなのです。

 ミーチャのテンポ気持ちよすぎだろ!!

 ……ゲフンゲフン。

 ここまで読んでくれた中で『カラマーゾフの兄弟』は未読の方、絶対読んだ方がいいです。ガチで面白いです、そして影響力が強い。この作品は私の思惟に深く食い込んでいます。もはや脳のパーツの1つです。

 この作品を私は一生読み返し続ける(忘れちゃわないように)でしょうし、数多くのエピソードが思い出し笑いのネタとして記憶に残り続けるはずです。

 言っておきますがこの小説、巷のイメージに反してとっつきやすいんですよ。世界的知名度を誇る崇高な純文学だと思うからハードルが高いのです。キャラ萌え系のオムニバスなんですよ中身は。とりわけオタク寄りの感性を持つ方なら3000%ハマります。

 3+2人の男どもと2人のヒロインがドタバタと展開する複数の小さなエピソードが裏側(というか一枚下のレイヤー)で繋がって大きな2つの対流を織り成すんですよ。そして中盤でとある事件(殺人)が起きることでサスペンスや法廷モノ的なエッセンスが加わり物語が加速していきます。この加速って大袈裟な例えじゃなくマジで止まらなくなります。

 繰り返しますがオタクが好きそうなやつなんですよ。考察とかキャラ同士のカップリングとかSSとか好きでしょ。このキャラとこのキャラが絡んだらどんな面白いことが起こるかなとか思うでしょ。

 大量の活字だからビビるけど立ち絵やスチルのついたギャルゲー(や乙女ゲー)みたいな形式になってたら大体のオタクが沼にハマると思います。

 そしてとある過去編がクソ面白いんです。本編よりも心に刺さりうるエピソードなんです。"神による赦し"を客観的そして具体的に描写されたこのエピソードに私は衝撃を受けました。本格的にハマったのはこの章を読んでからです。人によっては正教会に傾倒してしまうレベルに影響力があると思ってます。

 で、さらにすげえのは、この過去篇に向かい合う構造のアンチエピソードも同一作品内に存在することです。こっちの章の方が有名でしょうね、大審問官というやつです。やべえ作中劇です。ほんのちょっとだけキリスト教の知識が必要になりますが読めば衝撃を受けること間違いなしです。この作中劇に入る前のアリョーシャとイワンの会話もしんどくて素晴らしいんだ。(そして魚のスープが飲んでみたくなる。)

 とまあカラマーゾフについて語ってもキリがないのでこの辺にしておきますね。どうせネタにするならもっとちゃんと書きたいですし、今手元に無いので引用出来ない。すなわちフワッとしたことしか書けないので。

 ということで読書体力がないよ〜からのオススメ本紹介でした!スローペースだけど『白鯨』は中巻の半分くらいまで(タウン・ホー号のエピソードの次章)は進んでいるので近いうちに続きの感想も投稿したいですね。(買ったの去年の夏だぞ

 おしまい

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