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ソーラーパネルを設置したけど費用回収できるかな?【1】ソーラーパネル、設置してみた!

毎日ギラギラ照っている太陽の光。この太陽の光で自分の家で発電できれば・・・いまから30年前の学生時代、1990年代前半に電気工学を学びながら、ソーラーカー実験からばらされた単結晶シリコンのソーラーの小さなモジュール(シリコンが塗られてべたべた)で「あ、1Vもでるんだっ」と電圧を計測しながら夢を見ていました。

当時は畳1枚程度の大きさのソーラーパネルだけで百万円以上という時代。ソーラー発電で作った電気なんて、全然高すぎて割に合わない時代でした。

電力会社のスタンスも、売電なんてもってのほか、位相がぴったり合っていても当時のインバーターが作った「ギザギザになった正弦波モドキ」の質の悪い電気が送電線に逆流してくるなんてありえない、という時代です。電力会社に見学に行っても、エコをPRするため、六甲アイランドの空き地にソーラーパネルを並べて実験をしていたという時代でした。

そんな頃を思えば、いまなんて信じられない時代になったものです。

価格も下がり、230Wも発電するパネル1枚がまさかの2万円・・・。きれいな正弦波で売電もできちゃうパワーコンディショナーが10万円程度。30年前からは想像もつかない時代になりました。


【関連記事】
#1 ソーラーパネルを設置してみた ※この記事
#2 初年度2017年の結果発表!
#3 業者選びの注意点
#4 リアルな見積内容

#5 そして7年後の結果発表


というわけで屋根にソーラーパネルを設置してみました。

2016年11月、夢の太陽光発電、ソーラーパネルをとうとう設置しました。
1枚230Wのソーラーパネルを22枚で、最大5kWの発電量です。
ソーラーパネルは単結晶タイプで、発電の変換効率は公称19.6%って・・・20%近くもあるじゃないか、スゴイ!・・・けど、実効値はどれぐらいなんだろうか。

ちょっと前はキラキラと虹色に輝くパネルが未来を彷彿させる「アモルファスシリコンタイプ」も流行していましたが、発電効率には単結晶タイプには及ばず・・・。最近はあまり見かけなくなりましたね。

ちなみに、使用したパネルはCS6A-230MSという1枚が1.3m×1m程度のコンパクトなタイプです。メーカーはカナディアンソーラーです。こんな小さなパネル1枚なのに、太陽の光が当たれば230Wも発電できるのですね。

こんなパネルです

ちなみに、コンディショナーは5.5kWまで対応していました。

設置したソーラーパネルの詳細情報

型式番号: CS6A-230MS

メーカー名: カナディアン・ソーラー

太陽光パネルの種類: A1:結晶のシリコンを用いた太陽電池

変換効率種別: 実効

変換効率除外事項該当性: チェックなし

変換効率: 19・60%

パネル数: 22枚設置

発電出力: 5.000kW

業者やソーラーパネルのメーカーは、複数の見積を比較して、決定しました。業者の選び方のポイントや注意しなければいけないことは、また別途記載しようと思います。

気になる費用は、2階の洋風瓦の屋根に設置したのですが、設置工事などすべて含んで120万円(税込)で収まりました。安いっ!

工事だ~!

屋根は南向きの5寸傾斜(傾斜26.6度)、太陽は遮るものはなく日がよく当たる場所です。段々の変な形の屋根ですが、ちょうど大きさがぴったり無駄なく設置できるサイズだったので、それほど広くない屋根にも関わらず、5kW分のパネルを載せることができました。

設置内容

・設置場所:近畿エリア(北緯34.3度) 南向き

・パネル 1324mm×984mm(230W)

・枚数 22枚(28.7平方メートル)

・屋根:平屋根(洋風瓦) 屋根角度:5・0寸

・回路:2回路(11枚:2.530kW×2)

ソーラーパネルって、てっきり屋根に乗っかっているだけかと思ったら、もちろんそんなわけないですね。職人さんもたくさんいらして、レールのような装置も置いて、2~3日がかりの本気の工事でした。幸い足場が無くても屋根に上れる家の構造だったので、その程度で収まりました。

瓦屋根だと、瓦を一旦はがして、屋根の「垂木」という木の部分に金属の支柱を立て、それを土台にして、架台が設置されています。支柱は瓦を貫通します。そのため、瓦に穴をあけるとのこと。ひえーー、瓦に穴をあけるの?屋根を一旦はがすの?雨漏りとかしないの?大丈夫?!・・・正直めちゃめちゃ不安でした。
屋根は雨漏りに直結するので、いろいろと気になります。。。

でも、それが正規の取り付け方だそうです。いろいろ話を聞くと、依頼した業者は、通常は住宅建設で屋根の工事をしている瓦職人さんを抱えており、屋根の工事はお手の物・・・だそうです。違う施工方法だとメーカー保証ができないなどもあるそうです。

で、工事完了!!きれいにパネルが設置されました。

ただ、文書で書くだけだと、どんな感じかわかりにくいので、こちらが段々屋根にソーラーパネルがついた様子です。(googleさんの宇宙から撮影した写真ですが・・・)

宇宙からも22枚のパネルが見えます

(ちなみに、いまは2024年。設置から大体7年ちょっと経っています。時々、屋根裏にあがって、照明をつけて、屋根の様子を内側からみていますが、雨漏りなどの痕跡はなし。台風が2~3発来て、1発はほぼ直撃しましたが、無事で、特に問題なしです。)

本当に5kWも発電するの?

正直、ソーラー発電に対しては、あまり期待していませんでした。公称5kWと言っても、所詮その8割でも発電できれば御の字でしょう、と思っていました。
実際に設置した様子を見て、そんなに広くも無い面積だし・・・
眉つばでした。

しかし、設置してすぐの11月のいいお天気の日。なんと画面には5kWを超える数字が・・・。

おお、5kWってホントに発電しているんだ。1kWのエアコンだと5台も動かせる電力・・・。そんな電気があんな程度の面積の屋根から作られるとは・・・なぜか感動を覚えてしまいました。
こんなエネルギーが毎日降り注いでいるのか・・・。太陽の光が持つエネルギーの大きさって、すごいんだな、と。

その後、春が近づくにつれて、コンディショナーの限界となる「5.5kW」まで発電がされる日も増えてきました。パネルは5kWですので、パネルの発電容量が公称値を超えています。仕様書をよく見ると、最大0~+○%みたいに範囲が書かれていました。快晴で太陽の光が垂直に近い角度で当たると、上振れすることがあるのですね。これはありがたい。

コンディショナーの限界となる5.5kWが続いています

いいお天気だと一日35kWh

終日いいお天気の場合は、発電量はこのような弓なりのカーブを描いています。こんな日は4~6月に多く、一日で35kW程度の発電ができていました。昼間は発電量が使用量を十分オーバーしており、売電ができていました。

1年間の結果を追っかけると、今回設置したパネルでは、概ね一日「35kWh」が限界との感触です。
35kWh・・・1kWのエアコンが35時間も動作できる電力量。50Wのテレビなんて700時間!恐るべし。

丸一日快晴だとこんな感じです
2017年4月の発電量
2017年5月の発電量

1年間の推移を見てみると、4月~5月の発電量が多いですね。
太陽の日が当たる角度が良いこと、温度が夏場よりも低いのでパネルの発電効率が良いこと、空気中の水蒸気量が少なく光の散乱が減り光がたくさん届くから?
ちなみに、2月でも30kWh以上発電している日もありました。

1~3月中旬のランキングです。2月でも30kWhを超える日もあります
2017年の年間ランキングです。4~5月が強い!

もちろん、お天気が悪いと発電量がぐっと下がります。直射日光が非常に大事です。ちなみにお天気が不安定な日はこんな感じのグラフになってきます。

雨の日はガタガタ

夏場になると熱により発電効率が落ちてしまいます。ギラギラと太陽は輝いているのに・・・。熱があがると、一気に発電効率が落ちるようです。はるか昔、学生時代に授業で聞いた「シリコン単結晶モジュールは、温度が上がると発電効率が落ちる」話を思い出します。

設置した翌年、2017年の1年間の結果は?!


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こちらのサイトには元ネタを掲載しています
https://repo5.com/report/soler/

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