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ジムで他人と筋トレ部位が被った「最悪な1日」

数日前の仕事終わりの22時頃、ジムに着いた。

この日は、背中トレの日だった。

背中を追い込む気満々で、スーツからジムウェアに着替えた。

ロッカーから、トレーニングギアであるベルトとパワーグリップ、そして筋トレノートを取り出す。

この日は、遅い時間の割に混んでいた。

背中トレを初めて間もない僕は、懸垂が出来ないのでマシンを使って背中をシゴく。

一種目目のマシンで、かなり追い込んだ。

ネガティブを意識することで、バチバチに刺激が入る。

二種目目は、ラットマシンを使ったトレーニング。アタッチメントを変えて、二種類のトレーニングをする予定だった。

ラットマシンの方を見ると、かなりのマッチョが使っていた。

実は、このマッチョは僕が一種目目をしている時から、ずっとラットマシンを使っている。

アタッチメントを取り替えては、新しい種目をやっている。

この人の引き出しの多さには脱帽した。

少し離れた所からマシンが空くのを待っていた。

あまりジロジロ見るのも失礼なので、スマホを触りながら、さり気なく様子を伺った。

明らかに、空く気配がなかったのでトイレへ。

トイレから戻ると、ラットマシンが空いていた。

脳内から、快楽物質のような物が溢れ出した。

トレーニングギア、筋トレノート、アクエリアスを手に取って、「ラットマシンという名のアトラクション」に乗ろうとした矢先、反対方向からスーッとやって来たガリガリのひょろい男に先を越された。

一瞬の出来事に呆然としたが、少し遅れてイライラが押し寄せて来た。

仕事のストレスを発散しに来たジムで、イライラしていては元も子もない。

このまま待っていても、いつ空くか分からないし、時間が勿体無いので、イライラする感情を押し殺して帰ることにした。

やり切れない思いで、ジムウェアからスーツに着替えた。

背中の筋肉達に思わせ振りなトレーニングをしてしまって、申し訳なく感じた。

ジムに来て、こんなにスッキリしなかったのは、初めての経験だった。

いつもより弱々しくドアを開けて、ジムを後にした。

まぁ、こういう日もありますよね、みんなが使うジムだもの。

おわり。

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