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【時給から解放されるために。】

日本だけでなく世界的にみても一般的な月給制(あるいは一定期間の契約で給与が確定している雇用形態)の良し悪しを考えることがあります。

まず、良い点について。

毎月一定額が必ず振り込まれるという点。それでいて、土日は自由に時間を使える。

毎月20日働いたら、20万円、30万円が口座に振り込まれるというのはよくよく考えると凄いことだと思ってます。これはもちろん"スキル"や"経験"で採用されている場合もありますが、"時間"を売った結果としての対価です。本来であれば、働いた中で生み出した価値を数値化したものが給与であるべきだと思うのですが、新卒採用などをしているとそうもいきません。

ちなみに、人づたえの情報ですがデンマーク(だいたいの最低賃金はあるみたいだけど、法的な最低賃金はない)では社員の給与を聞いちゃいけないことが法律で決まっているようです。

これはある意味、平等かつ公平だと思うのですが、社員のパフォーマンスによって給与が変わるというまさにジョブ型の典型です。ワーキングホリデー制度を夢見る日本人も多くいますが、意外とブラック(というか公正ではあると思うのですが)な労働環境だったりもするみたいです。

脱線しましたが、月給制の場合、時給換算が出来てしまう。多くの会社員は絶対に計算しないはずです。

悪い点は、何に価値が発生しているのかがわからないというところにあります。毎月200時間(1日10時間)働いて、20万円もらっているとしたら、時給は1000円です。

こうなってしまうと、経理のどこの作業に価値が生まれているのかがなかなか見えないと思います。


この給与制はなかなか突破できるものではなくて、なぜなら大学生はみんなアルバイトをするからです。みんな時給1000円や1200円、あるいは2500円など様々な幅の中からバイト先を選びます。

当たり前ですが、職種(どんな仕事をするのか)や給与が選ぶ判断材料になるということです(僕もそうでした)。

でも、これって結構危ないと思っています。雇用者の視点からすると良いのかもしれませんが、非雇用者からすると、自分の価値=給与になります。これは本質ではないと思います。

ではこの時給の呪縛から解放されるにはどうすれば良いのか。

間違いなく、"自分で価値を作る経験をする"です。

一昔前までは自分の価値を数値化することはなかなか難しかったかもしれませんが、いまはツールは出揃っています。

それこそ、baseなどのプラットフォームを使って自分の作品やスキル、知識、経験を売ってみることができます。誰でも自分のお店をオープンすることができる「国民総店長時代」なのです。

その経験こそが大切だと思っていて、これは時給で換算することは不可能です。自分が提供するサービスそのものに価値が付くからです。

仮に、自分のお店で20万円の利益を出せたのなら、これは会社に勤めて毎月20万円もらうのと雲泥の差です。

まずこういう"知識”や”経験"が必要なのではないかと思っています。

何年か前に、ネット記事で面白い家庭の教育法を見ました(ここからはネット記事を参考に考えた僕のフィクションです)。

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お小遣いとしてもらった1000円を増やしてみろ、という課題を親から与えられた少年がいます。

この1000円をうまい棒に変えてしまっては100本になり、胃に消えてちょっとばかり幸せになりますが、これでは1000円→0円になります。1000円を増やすためにはどうすればいいのか。

ここでその子供は考えました。お母さんが困っていることを解決しようとします。その時、お母さんはボールペンを必要としていましたが、生憎切らしていました。そこで少年は地元の安い文房具で70円でポールペンを買います。

そして、お母さんから100円で買い取ってもらう。この瞬間、少年は100円相当を売り上げたと共に30円の利益を出しました。

つまり、お母さんの代わりにボールペンを買いに行くということに30円の労働価値が付いたということです。これは運輸業を極めてわかりやすくしたものです。

やっぱり少年は欲深いので利益率を高くしたいと考えます。一度の買い出しにボールペンを3本多く買っときました。すると次にお母さんがボールペンを必要とする時、逐一外に買いに行かなくても30円の利益を作れます。なんなら速達という口実で+10円の利益を上乗せ出来るかも。

社会ってこうしてモノやサービスに値段が付きますよね。

もう一つ。

ボールペン事業とお小遣いを貯めて少年は手元に3000円がありました。

そしてその3000円を使ってドリップコーヒーの材料を買い揃えました。ここで買ったコーヒー豆100gは10杯入れることができ、1000円です。

そして休日の朝、欠伸をして起きてきたお父さんにコーヒーを勧めます。

一杯500円で美味しいコーヒーが飲めるよ。

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お父さんは買いました。

少年はYouTubeで美味しいコーヒーの淹れ方を勉強していたので、味はバッチシ。

一杯ごとに400円の粗利が出ます。これを毎朝やっていたら8日間で元手の3000円をペイできます。これってすごく簡単な算数ですね。

コーヒーフィルターやドリッパーは初期費用で買ったので当分経費は豆代のみ。それ以外は懐に入れることができます。

一杯買われるごとに400円の利益を上げる上に、毎月1000円のベーシックインカムをもらえる。

お父さんは毎朝美味しいコーヒーを飲めるので、ハッピー。ウィンウィンです。


きっとこういう思考の訓練を繰り返してきた人は、給与って何でもないんだなぁと思えると思いますし、仮に会社で働いたとしてもそれを理解できているのとそうでないのとでは感覚が大きく変わるだろうなと思います。

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