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羽がほしいのよ~

一年で一番良い季節になってきたはずなのに、昨日今日とマンハッタンは曇り空、たまに雨がしとしとと降るなんだか辛気臭い空気。私も気合入れてやってた案件が頓挫しちゃって手持無沙汰。そして職場復帰して2カ月弱たって、当初の「喉から手が出るほど仕事したい」モードが落ち着いてきたタイミング、そう、ここが去年も踏ん張りどころだった。

去年、長女の産後8カ月、職場復帰後2カ月で書いた記事がこれ。

たった一年前に書いた自分の記事なのに、読み返してみて我ながら共感の嵐で逆に引いた。一年経っておんなじこと繰り返してるじゃん

特にここ。
「自分はなんだってできる!という根拠ない自信は全くないけれど、だいたいのことはこなせますけど?くらいのちょっと卑屈な自負があったりする。リスクを嫌って失敗しないように生きるのは、その根本的な自己評価の低さとプライドの狭間で苦しんでいるからなのではないか。」

そうです、そのとおりです、そしてそれでは人生がもったいないのではないかという小さな不安が、背中に入った一本の髪の毛のようにムズムズと気になって仕方がないのです。

この記事で登場するスキルフル占い師さんと、また今年も話をした。テレビとかに出てくるスピリチュアルな人ってだいたいこれを変えれば良くなるとかあれをやめろとか、得てしてわかりやすいきっかけを示し変化を勧めてくるイメージがあるのだけど、この方は全く違う。去年は「会社のがんじがらめを楽しめ」、今年は「楽な方に逃げるな、変化に備えて力を溜めよ」とのことで、私のこのムズムズは今のところ行き場を失っている。

「貴女は評価とプライドを保てる状況に身を置くべき」というグウの音も出ない一言を残して彼女は去っていった。他人からの評価とプライドという一番本質的じゃないものが捨てられないとはなんと悲しい生き物だろうか。

長時間労働や自己犠牲が評価されない時代になったと言われて久しい。そんな古臭い価値観を余所目に羽が生えたように生きる人々も増えてきて。それでもなおその悪しき価値観は、日本でもアメリカでも、驚くほど所謂エリート層や国の中枢に浸透したままだ。耐えてこその特権、苦しいからこそ儲かる、お腹を痛めてこそ母親・・・みたいな話と同じなのかもしれない。

無痛で何が悪い、粉ミルクで何が悪い、ナニー雇って何が悪い、自由に、楽しく、のびやかに生きながら母親ってできるよ!って胸張って言える私が、なぜ、仕事になると同じことが言えないんだろうか。

ここまで葛藤を吐露しておいて、また去年と同じディスクレーマーを付けたくなる私。そう、今の職場や仲間が嫌なんじゃない。むしろ大好きだし、総じて非常に順調だ。環境を変えるというより、自分の心の在り方そのものを変えたいという気持ちが、子供を産んでからぐんぐんと大きくなっていて。子供の特性を伸ばしてやりたい、その子らしさを見ていたい、自分自身を好きになってほしい、自由に飛ぶ羽をもって大きくなってほしい、そんなことを思えば思うほど、自分もなんだよなあ~としみじみ感じたりするのだ。

ま、これも少なからずホルモンの仕業なので、半年後にはあっけらかんとしてアドレナリンにまみれてるかもしれないけども。




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