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ニシンの甘露煮乗せ素麺 ランチワインにコクの豊かなソアーヴェ
一年以上も前、千代田区有楽町の北海道アンテナショップで購入したニシンの甘露煮。
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手作り、無添加ながら賞味期限はまだ先で驚異的な保存力。ニシン自体はアメリカ産のようだ。
やや黒みがかって熟成感たっぷり。
キッチンの棚の奥で眠っていたこの甘露煮を最近見つけてから、次に食卓に蕎麦か素麺が出てきたら乗っけて食べようと心に決めていた。
そして週末のお昼時、ついにその時がやってきた。妻が揖保乃糸を茹で始めたではないか。
すかさず件のニシンの甘露煮を取り出す。
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温かい素麺を冷やさないよう、そしてニシンの風味をしっかりと広がるため、トースターで少し加熱してから素麺に乗っける。
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お昼時ながら、北海道名物にワインをお手合わせしないのは失礼だろう、ということでセラーを覗く。
熟成した甘辛い味付けのニシンには赤ワインかと思ったが、素麺との相性も考慮に白ワインにしよう。
白ワインながらコクの豊かなタイプのソアーヴェが、ちょうどこの時を待っていたようにセラーの片隅に鎮座していた。
お昼時からガッツリ赤ワインは家族の面前では少し気が引けるので丁度良かった(まぁ、家族からすれば赤も白も変わらないか笑)。
さて、料理とワインの組み合わせについて。
ピエロパン, ソアーヴェ クラッシコ ラ・ロッカ, ヴェネト, イタリア, 2020, 12%, 3,773円
Pieropan, Soave Classico DOC La Rocca
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ラ・ロッカは海抜200~300m、石灰質と粘土が豊富な南西向きの畑の名。ガラスで内張りしたセメントタンク(2500L)で発酵。澱とともに約12ヶ月間熟成。
ゴールドがかったはっきりとした強い色調。
香りにはりんご飴、リンゴのリキュールの濃密なフレーバー。炙ったバニラビーンズを鼻の前に置いたよう。ヘーゼルナッツ、アカシア、フラワリーな蜂蜜、微かにヨード香や炙りわかめが重層的に。
風味は凝縮感の強いリッチでまったりとした果実味は陽のニュアンス、塩味やヨードのニュアンスは心地よく引き締める陰のニュアンス。両面がバランス良い。余韻にも豊かにバニラ香。
ニシンの甘露煮乗せ素麺にワインを合わせる。
熟成して樹木のようなフレーバーすら漂わし、ズドンとくるパワフルな旨味が詰まったニシン。
素麺にこの旨味を絡めて一気にすする。その余韻に間髪を入れずにワインをひと口。
ソアーヴェの樽香と完熟果実のリッチな風味が、素麺に少し緩和されながらもパワフルな熟成ニシンの旨味ボリュームにバランス。
熟成ニシンの醸し出す樹木のような香りはワインの樽由来のバニラ香に絶妙に調和。
ワインがニシンの風味のレベルを引き上げるところまではいかないが、バランスの良い心地よい相性。★★★★☆
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