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国内養殖サーモン刺身 アドリア海沿いマルケ州ジューシー&ふくよかシャルドネ

 いつもはネットでワインを購入するが、ふらっと寄った酒屋さんで銘品を見つけた。イタリア マルケ州のシャルドネで造られるワイン。アドリア海沿いのマルケ州といえば地場のヴェルディッキオ品種。これがよくシーフードに合う。サイゼリヤで一本1,100円で飲める。

 同じマルケ州で国際品種のシャルドネで造られるワインが素晴らしく美味しかった。イカの刺身、国内養殖サーモンの刺身、焼き鮭、焼き鱈に合わせてみた。

Umani Ronchi, le Busche, Bianco, Marche, Italy, 2018, 3,630円

 1955年設立のイタリア マルケ州のワイナリー。地場品種ヴェルディッキオとモンテプルチアーノの持つポテンシャルの高さを世界に示した。
このワインは国際品種のシャルドネで造られる。大部分を大樽で発酵。フレッシュさを残すため、マロラクティック発酵は40%まで(乳酸菌によって酸味の強いのリンゴ酸をまろやかな酸味の乳酸に分解)。シュールリーで約6ヶ月熟成。その後6ヶ月以上瓶内熟成。
 香りには和梨、洋梨にほのかにアプリコット、グレープフルーツ、切ってしばらくしたりんごのほろ苦いニュアンスも。ほんのり樽香、ヘーゼルナッツ、白い花。複雑でふくよか。
 ジューシーながら緻密さもある充実の飲みごたえ、穏やかながら的確にワインを引き締める酸味、余韻にかけて鼻腔を樽香が抜けつつほのかにビターなタッチあり充実のフィニッシュ。マルケのシャルドネがここまで深みがあるとは!

 イカの刺身に。鮮度抜群のイカはみずみずしい。熟成して粘度の高い、甘みの強いものも好きだが、みずみずしい海の恵みをダイレクトに楽しむのも好き。噛むほどにジンワリとほのかな甘みが広がる。繊細なイカの風味にはワインの酒質が少々強すぎたが、ジューシーな果実味がイカの甘みに調和。相性: ★★★☆☆

 国内養殖サーモンに。脂はややさっぱりとした印象。一度も冷凍されておらず、フレッシュでサーモンそのものの風味が穏やかに、ジンワリと広がる。国産サーモンの将来が楽しみ。ワインのほんのりとした樽香を持ちつつもジューシーな味わい、サーモンの深みのあるフレーバーが調和。相性: ★★★☆☆

 焼き鮭に。焼いて風味が凝縮されたサーモンにも、樽がほんのりと効いたワインが調和。樽香の入り方がちょうどよいので、刺身にも焼き魚にも合わせやすい。相性: ★★★☆☆

 焼き鱈に。タラの柔らかい風味にはワインが強すぎたか。一方でやや強めの脂にはワインがぶつかりほんのわずかだが生臭みが立ってしまう。相性: ★★★☆☆

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