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炙り鰆のカルパッチョ 地中海の潮風香るワイン
さて、先日の六本木の隠れ家的レストランでの夕食の続き。
鰆(サワラ)のカルパッチョというメニューが目に入り、迷いなく注文。これまで食べたことのない鰆の食べ方だ。
鰆は俳句では春の季語であり、春の象徴のような存在だ。
とはいえ、実は鰆の旬は春と冬の2回とされる。
関東での旬は冬、産卵をしばし先に控えた栄養を蓄えた脂の乗った鰆が好まれてきた。一方、関西では春、産卵直前のさっぱりとした淡白な味わいの鰆が好まれた。
この時期の鰆は関西で好まれてきたさっぱりな味わいの鰆となるだろう。
それを少し炙り風味に厚みを持たせて、ビネガーやオニオンを感じるドレッシングでさっぱりと仕上げられたひと皿。
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ワインはヴェルメンティーノというイタリア固有の品種を使ったワイン。
この品種はイタリアはサルディーニャ島、ティレニア海沿いのトスカーナ州、リグーリア州、フランスはナポレオン出生のコルシカ島など、海岸で栽培されて真価を発揮する。
柑橘が香り余韻にほろ苦さあり、どこか潮風を感じさせるようなワインだ。
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ポデーレ・ルビーノ トスカーナ ヴェルメンティーノ ビアンコ, 4,900円(レストラン価格)
Podere Rubino, Bianco di Toscana, Vermentino, Italy, 2019
ややはっきりした明るい色調。
リンゴなどの明るい果実味、非常に社交的、ヨード系の磯のタッチ、微かにあるかないかのワラのニュアンス、白い花のフラワリーなタッチ。
ファーストアタックには明るくゆったりとしたか開放的な果実味、中盤からグリップのあるビターなタッチもやや明瞭に、余韻には海岸を歩いているような磯のニュアンスご鼻腔を抜けふわりと抜ける、シンプルかつ興味深いワイン。
炙られて底上げされたサワラの脂と淡白ながらしっかりと磯を感じる風味に、ワインの開放的な果実味と潮風のニュアンスが素晴らしい相性を見せた。
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