シーフードレストラン メヒコで蒸し牡蠣とエビフライ ジューシーなチリワインをランチに一杯
お台場散歩。
小腹が空いた頃合いに、シーフードレストラン メヒコが目の前に。
メヒコは福島、茨城、東京に14店舗を構え、それぞれがフラミンゴ館、水族館、オーシャンビュー、ニュースタイルの4つのうち、いずれかをコンセプトとしている。
福島と茨城にあるフラミンゴ館では実際にフラミンゴを見ながら食事を取れるという、一風変わったレストラン。
遠洋漁業に行っていた創業者がメキシコを訪れ、当時日本では目にする機会が少なかったフラミンゴの群れに感動したことがインスパイアした。
1973年に福島県いわき市にメヒコ第一号としてフラミンゴ館がオープン。遠洋漁業のオジサンが起業してから50年にもなる。
ちなみに店名のメヒコはスペイン語の発音でメキシコを意味。
さて、今回訪問した東京ベイ有明館は4つのコンセプトのうち水族館の店舗。
店内には大小様々な水槽が配置され、魚を見に来たのか、魚を食べに来たのか、不思議な気分になりつつも、悠々と泳ぐ魚に癒される。
ロングセラーのメヒコの名物「カニピラフ」、高級食材「カニ」を圧倒的なボリュームとお値打ち感のある価格で提供との謳い文句に、蟹ピラフの注文を即決。
サイズとカニをむき身か殻付きかを選ぶ。Mサイズ、むき身で。
ピラフに加えて、前菜に牡蠣の蒸し焼き、妻はウニグラタンをオーダー。子供たちはお子様セット。
家族サービスの週末のランチ。メニューを見る前はアルコールは控えておこうと思ったが、歩き疲れたお父さんにグラス一杯の癒しを。
牡蠣、カニ、ウニの豪華シーフードの布陣を前にワインペアリングの闘魂もすっかり目を覚ましてしまった。
さすがにボトルを行くと以降の家族サービスのクオリティに影響をきたしそうなので、可愛くグラスでいく。とはいえ、なみなみとたっぷりサービス。
ちなみにお店のワインはグラスで赤、白1種ずつに加え、ボトルでスパークリング2種、白ワイン12種、ロゼ1種、赤ワイン11種がオンリスト。
私のシーフードの相棒、イタリア サルディーニャ島のヴェルメンティーノ品種やスペインのアルバリーニョ品種も置かれている。価格も2,000円台、3,000円台が充実していて良心的。
クラシックなブルゴーニュのシャルドネがあるかと思えば、ニュージーランド、アルゼンチンなどの新世界産地もカバー。
産地、ブドウ品種、価格のバランスが良い。
至高のワインリストからプロフェッショナルなオーラがにじみ出ている。
ここはいつか居酒屋的にも利用したい。
サンタカロリーナ, プレミオ, ソーヴィニョン・ブラン, チリ, 605円(グラスでのレストラン価格)
1875年創業のチリの代表的なワイナリーの一つ。
香りにはピンクグレープフルーツ、パイナップル、マスクメロンのふくよかな果実香、微かに潮の香りか。
味わいにはみずみずしく涼やかな酸味を含み親しみやすくジューシー、酵母のニュアンスもほのかにあり。この香りと風味でお店で一杯605円は最強のコストパフォーマンス。
先ずは牡蠣の蒸し焼きに(1,078円)。
牡蠣は火がしっかり入って身がキュッと引き締まっている。レモンを絞ってひと口、その後はもみじおろしで楽しむ。
ワインの快活な果実味はときに牡蠣にぶつかり生臭みを立ててしまうこともあるが、このワインは不思議と牡蠣の力強い磯の香りにも反発しない。
火が入り弾力と凝縮感を増し、生牡蠣とは異なる食感と味覚が楽しく刺激される。
レモンの柑橘もよかったが、もみじおろしの辛味と野菜の植物的なタッチがソーヴィニョン・ブラン品種と良い繋がりに。相性: ★★★☆☆
蒸し牡蠣は過去に南仏のカジュアルなシャルドネなどにも合わせていた。
ポン酢で和えたものには勝沼甲州のワインの相性が印象的。
テーブルの向かいを見ると、子供がお子様ランチのメインのエビフライを残している。
いつもはひと口食べなさいと注意するところだが、せっかくの家族サービス中に野暮だ。
ということで私の前にお皿を引き寄せ、ありがたく頂戴する。
サクサクの衣の中の大ぶりのエビから旨みが溢れ出す。そこにワインのジューシーでほんのりと甘みを伴う果実味が心地よい。ただシナジーにまでは発展しないか。相性: ★★★☆☆
エビフライには、先日、オーストラリアのスパークリングワイン(シャルドネ主体)、イタリアのふくよかなソアーヴェ、シチリア島のカリカンテ品種を合わせたが、これらワインとの高め合いも印象的。
メヒコでの食事はメインディッシュへと続く。
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