みずいろ

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最近の記事

海外でも母国語が伸びた3つの理由

韓国生まれの息子は今、4歳。 前回、バイリンガルに関する記事を書いたが、今のところ、彼の日本語と韓国語は順調に育っている。 保育園や幼稚園の先生からは 「韓国語も日本語も上手に話せるなんて不思議ね」 と言われたりする。 実はこのことについては、私も不思議に思っていた。 なぜなら、生まれた時からずっと韓国に住んでいるため、日本語よりも韓国語に接する時間・量のほうが圧倒的に多い。 また、彼が0歳の頃から、コロナ禍で日本に簡単に一時帰国できない状態が続いていた。 それに

    • 外国で子供をバイリンガルに育てるということ

      4年間の韓国での子育てを通して、日本で子育てをする外国人家族の心境を多少理解できるようになった気がする。 いろいろな困難があるが、例えば言葉の問題。 母語とその国の言語(日本なら日本語)のバイリンガルに子供を育てる難しさ。 例えば、父親が韓国人で母親が日本人なら、子供は韓国語と日本語の両方を自然に習得していくものだと思っていた。 でも現実は、違った。 周囲の日韓ハーフの子供たちを見ると、日本語が流暢な子からあまり話せない子まで様々だ。 こういった言葉に関する問題も、韓

      • 【出産】日本と韓国の価値観の違い

        気づけば、子どもが3歳になった。 韓国語が全然わからない状態で迎えた韓国での初産と育児。毎日、泣くほど大変だったが、そんな記憶も、最近少しずつ薄らいできている。 記憶とは、時が経てば経つほど遠のき、場合によっては自分勝手に改ざんまで行われたりするものだ。 なので、まだそんなに時が経っていない今のうちに、韓国での出産を通して感じたことを文章にまとめておきたいと思う。 まず、韓国で出産してみて、出産に対する価値観が日本とは違うことに気づいた。 それは、妊娠~出産における病院の対

        • わからないことはそのままに

          メンタル疾患になり、「会社に近づくと吐き気がする」という趣旨の発言をある番組で聞いた。 その時、その言葉にどうしようもなく共感してしまい、涙が出た。 私の場合、仕事でなく、夫婦関係というプライベートで心のバランスが崩れたのだが、 ある特定の場所に近づくと吐き気や頭痛に襲われるという症状は同じだった。 頭では「大丈夫」だと思っているのに、体の症状は止められない。 「自分の心って、こんなにナイーブだったっけ?」と思いながら、なかなか当時は体の不調を受け入れられなかった。 最

        海外でも母国語が伸びた3つの理由

          外国に住んでみたら子どもの時の感覚が蘇ってきた

          1年半前、韓国人の夫と結婚して、ことばも文化もよくわからない国にやって来た。それは、ある程度日本社会に適応して自立してる風に生きてきた30代半ばの女が、右も左もよく分からない子どもに戻ってしまったような感覚だった。 韓国語のアナウンスしか流れない地元のバスに乗ったり、韓国語で調べものをしたり、小さなこと一つ一つにエネルギーを使う。 外国で生きていくのは大変。頭ではわかっていたけど、それを身体感覚として理解した1年半だった。 妊婦で体調はずっと低空飛行だったし、テレワーク

          外国に住んでみたら子どもの時の感覚が蘇ってきた

          韓国の合理的なIT活用

          少し前に韓国で出産した。 子どもが産まれたことで、やっと韓国社会と接点が少し生じた気がする。 子どもが産まれたら、否が応でも、病院行ったり、保育園行ったりしなきゃならないので。 (社会との接点のハードルが低すぎですか?笑) 子どもがいなかったら、私はずっとパソコンに張り付いて、日本の職場とバーチャルで繋がり、その引きこもり生活にそこそこ満足していたと思われる。 ところで、出産してからさらに、韓国ってIT活用先進国だなと実感(日本が遅れてるだけかもだけど)。 まず、

          韓国の合理的なIT活用

          真夜中のウランバートルで出会ったその人

          9月なのに、もう雪の降るモンゴル。 その人は背筋をピンと伸ばして、空港の外で私たちを待っていた。夜中の2時に。 雪がパラパラ降っていて、たぶん氷点下なのに、夜中の2時なのに、それを感じさせない凛とした佇まいが印象的な人。 彼女の仕事は通訳。彼女に同行してもらったモンゴル出張。 出張先で出会った事業責任者は、ほぼ子どものいる女性だった。通話の女性もそうだ。 正直、モンゴルに来る前は、モンゴルのイメージといえば、「ゲルと草原」。これしかなかった。 でも全然違った。

          真夜中のウランバートルで出会ったその人

          色とりどりのレッテルを自分に

          「本当に頑固」 「本当にわがまま」 私は小さい頃から、教師や親にこう言われて育ってきた。 だからいつの間にか、 「そうか、私は頑固なんだ」 「そうか、私はわがままなんだ」 と思って生きるようになっていた。 「頑固」や「わがまま」は良くないことで、私はそんなマイナスの性質を持っているのだと。 ところが……である。 大学を卒業して社会に出たら、私のこのマイナスのはずの性質が仕事の評価につながった。 頑固=意思が強くて、最後まで粘り強く行動する わがまま=自分

          色とりどりのレッテルを自分に

          沖縄の海で熱帯魚たちから学んだこと

          大学生の時、スキューバダイビングのライセンスを取りに1人で沖縄へ行った。なぜライセンスを取得しようと思ったかって? ただの憧れである。 青い海、青い空…その中でダイビングをする私。 そんな空想を実現するために、沖縄へ飛んだ。 沖縄では、マンツーマンで指導を受けてライセンスを取得するコースに参加。結果的に、腹筋がなさ過ぎて、酸素ボンベを背負って歩くのもやっとな私にはマンツーマンが向いていた。だって、移動するだけで、ふつうの人の倍は時間がかかってたから。 まず初日は、机

          沖縄の海で熱帯魚たちから学んだこと