私の病歴と服薬歴について(Part4)

心療内科にて拒食症を疑われる

2018年9月:突然朝起きたら全身が破裂するような感覚に襲われ、水すら飲めないくらい酷い状態に陥った私ですが、医師から栄養ドリンクを飲むように言われました。

そこで処方されたのが「エンシュアリキッド」というドリンクです。こちら↓


1本 250kcal/250mL です。
また、「エンシュアH」 1本375kcal/250mL と高カロリーのものもあります。その分胃が重たくはなりますが、1日数本頑張って飲み切ればなんとかカロリー補充はできます。


このエンシュアという飲み物は医療用医薬品ですので病院でしか処方してもらえませんが、保険適用なので1本100~150円程度(?)と安い価格で購入できます。もし通院中の方で、全くご飯が受け付けずカロリーが取れない方は、エンシュアを処方してもらうことがあるかもしれません。(味も色々ありますが薬局の在庫によってもらえる種類が偏ってきます)

※ただし、エンシュアはあくまで栄養補助として飲むものであり、特に咀嚼ができないような病気の方や高齢者のためのドリンクですので、基本的には「食べ物」から栄養は摂取しなければならない、ということを頭に入れておきましょう。

2018年9月4日:実家に搬送された後、母に近所の心療内科に連れていってもらいました。そこでは先生にこれまでの生い立ちから経歴まで全て聞かれました。そしてこう断言されました。

申し訳ないけど君は重症すぎてうちでは手におえない。拒食症の典型例だね。過度にダイエットをする女性というのは、基本的に痩せることによって自信がつくんだ。痩せれば痩せるほど自分が綺麗だと思い込む。その背景には君のように学生時代勉強を一生懸命やったり、仕事にも打ち込むようなタイプが多かったりする。

君は言いたいことを言えずに我慢し続けていたせいで、その代わり痩せることで気持ちを保っていたんだ。痩せれば普段言えないことも言えるようになるからね。また、拒食症は母親との関係が根本にあるので、育ってきた環境にも原因がある。


私は「・・・?」となりました。初めて「拒食症」と診断を受けたのですが、あまり先生の言っていることがしっくりきませんでした。私はダイエットをしていたわけではないし、痩せたくて痩せたのではなく、食べたいのに胃が受け付けなくて痩せただけでした。自分では拒食症だとは思ってもいなかったので、かなりショックを受けてしまいました。(※栄養失調に陥ったにも関わらずマラソンをしてしまった脳科学的な理由は今度説明します)

機能性ディスペプシアの患者さんは、心療内科に回されると「拒食症」と診断を受けることがあるかもしれませんが、それに関しては少し注意が必要です。私は後々、診断名が変わったので、単に痩せている・食べれない=拒食症とすぐに結びつけてしまう医師は、機能性ディスペプシアのことをあまり分かっていないのかもしれません。定義付けはあまり分からないのですが、専門家でもよく患者さんの話を聞いて時間をかけて診察していかないと、正しい診断を下せないのかもしれません。

この心療内科では手に負えないレベルだということで、代わりに受け入れてくれる大学病院を探してもらいましたが、なかなか予約が取れず、最短でも10月末と言われました。今すぐにでも助けてほしいのに、あと1ヶ月半も待てるわけがありません!

ここではとりあえず
●アコファイド
●六君子湯
だけ処方してもらいました。

この時点で薬はアコファイドと六君子湯しか飲んでいません。
胃酸を抑える薬を飲むと胃もたれがしたり消化不良を起こす感覚になるので、飲むのを辞めました。またスルピリド(ドグマチール)やドンペリドン(ナウゼリン)、メイラックスなどの精神安定剤や胃薬も飲むのを辞めました。

食べろと医者に怒られる毎日

2018年9月半ば:最初に行った心療内科では医師から手に負えないと言われたのと、拒食症と決めつけられてしまったことがとても不快だったので、行くのを辞めました(-_-;)そして、実家からすぐ近くの内科でひたすら毎日点滴を打ってもらいに行きました。平日は両親が働いているため、おばあちゃんに迎えに来てもらい、おばあちゃんに抱えてもらいながら病院通いです(笑)どっちが患者なんだか。


点滴をしに通っていた内科でも手遅れだと言われ、さじを投げられてしまいました。

実は8月末に水すら飲めなくなってから、私は10日間ずっと絶食状態だったのです。食べようとしても胃が破裂しそうになるし、そもそも水もエンシュアもまともに飲めなかったので、食事どころではありませんでした!

それを医師にとても怒られました。

食べないとこのまま入院になって24時間点滴を打つ羽目になるぞ!

と毎日脅されながら点滴をしていました(;’∀’)そんなことを言われても食べれないんだから仕方ないじゃん・・・と思っていましたが、絶食11日目に差し掛かった時、思い切ってカロリーメイトを噛み砕いて食べてみたら、なんとか食べれました☆

食べれないだけではなく、早朝覚醒や中途覚醒もよくありました。夜中に首を絞められるような恐怖で飛び起きたり、未だ胸焼けや吐き気、胃もたれ、胸の痛み、喉のつかえ、背中の痛みなど様々な症状に悩まされていました。それでも少しずつ食事が喉を通るようになってきたので、頑張って毎日食べていました。

9月は並行して鍼灸院にも通っていました。また父が整骨院の院長で、胃腸障害にも詳しいため治療を毎日施してもらったおかげで、かなり改善してきたのです。

このある程度食べれるようになって少しずつ肉がついてきた時点で体重を測ったら、ギリギリ39~40kgあたりをウロウロしていたのです。(身長:159㎝)
おそらく絶食状態の時は37~38kg程度しかなかったと思います。今体重が57kgくらいにまで増えたので(←太りすぎ)、約20kg近く今よりも痩せてしまってたのです😢


2018年9月22日: このまま病気を放置していてはいけないと思い、近所で有名な胃腸内科に行ってみました。この胃腸内科が「機能性ディスペプシア」について解説しているコラムをたまたま見つけたので、きっとここで解決策が見えるかもしれない!と期待の気持ちを抱いて、行きました。

ところが診察するやいなや、先生が深刻な顔をして

申し訳ないのですがうちでも手に負えません。レミさんは相当酷い状態にいて、今すぐにでも入院治療をしなければならないレベルです。急性胃腸炎で10kg痩せたと言っていましたね?本来このように短期間で5kg以上痩せた場合は緊急入院が必要なのですよ。レミさんの場合適切な治療が施されずに倒れるまで無理して働いてしまったから、悪化してしまったのです。相当辛かったでしょう。今までよく頑張ってきましたね。

こう言われて私は一気に泣きそうになりましたが、一生懸命診察室で涙を堪えました。

そしてなんともラッキーなことに、たまたま先生の知り合いで、大学病院で長年研究されてきた、心身症や機能性消化管障害のプロフェッショナルの医師が二人いる総合病院を案内してくれました。ここは空きがあるのですぐに診察を受けられるとのことでした!私はようやくこの絶望的な心と身体を救ってくれるお医者さんに出会えるんだと、とても気持ちが救われたのです。


機能性ディスペプシア専門心療内科での治療がスタート

2018年9月28日:いよいよ総合病院での診察がスタートしました。まずは身体に異常がないかどうか、血液検査やレントゲンなど様々な検査を1~2時間くらいかけてみっちり行いました。そしてようやくFD専門医との診察が始まりました。私は40分くらいかけてこれまでのFDや逆流性食道炎の経緯を説明しました。前の心療内科では拒食症だと言われたことも話しました。すると医師は首をかしげてこう言いました。

うーん。レミさんの場合は拒食症というよりも、「うつ病」になっている可能性がありますね。もちろん機能性ディスペプシアでもありますが。

その後何枚にもわたる心理検査シートを1時間くらいかけて記入し、後日結果が分かったら薬を処方してもらうことになりました。この時、本当は入院治療した方が良いと説得されましたが、私は家族の元を離れるのが嫌で(あと病院が古くてボロいから怖くて)、入院は断ってしまいました(;´・ω・)

まさかのうつ病

2018年10月3日:検査結果が出ました。身体的には栄養失調になっている以外に何も問題はなかったため、やはり精神的なものから来る不調だということが判明。そして心理検査シートの結果、「うつ病」と診断されました。特に性格検査において、もともとうつ病になりやすい気質を持っているのと、一度体調を崩すとそれがずるずると長引いてしまう傾向にある、という「うつ病患者に見られる典型的な結果」が出たようです。(面白いデータですよね!)


ここで初めて精神薬(抗うつ剤)
●ミルタザピン15㎎(リフレックス、レメロン)の半錠が処方されました。

胃薬は
●アコファイド
●六君子湯
●タフマック
だけです。

抗うつ剤は副作用がきつく出る可能性があるため、最初から1錠処方するのではなく、1/2あるいは人によっては1/4程度からスタートするようです。ちなみに抗うつ剤がきちんと効くまでには数週間~数カ月かかりますので医師の判断のもと服用をしてください。途中で勝手に減薬・断薬してしまうことで、調子が一気に悪くなったり、本来の薬の効果を得られない場合もあります。副作用が強く出る場合はすぐに医師に伝えましょう。

初めて抗うつ剤を飲むことになりましたが、ミルタザピンの効果はかなりありました。飲んだ初日、翌日は眠気がひどく、1日中寝ていましたが、それと同時に翌日から食欲が一気に沸いてきました。おかげで食事がまともにとれるようになり、夜もぐっすり眠れるようになりました!ただ効きすぎるくらい眠気とふらつきが酷かったので減らしたいと医師に電話しましたが、2-3日様子を見るように言われました。実際2-3日我慢したら、眠気とふらつきは少しずつマシになりました。不安に思うことがあれば自己判断で薬を辞めるのではなく必ず医師に聞きましょう!


2018年10月半ば:ミルタザピンの効果がとても大きく、ある程度体調も回復し、食べれる量もかなり増えてきました。それでもやはり胃が重たく感じる、食べる量が多いと逆流を起こす、常に左腹部(胃がある部分?)に違和感を感じる、などの胃の不調は続きました。

謎の不調に悩まされる

また、外出もよくしていたのですが、電車に乗ると息が苦しくなったり、図書館や役所などの閉鎖的な場所に行くと窒息しそうになり、胸や上半身を縄で縛られるような感覚、臓器をグイグイ引っ張られる苦しさ、フラフラめまいがする、吐き気などの不調が突発的に襲ってきました。一度だけ母と映画館に行ったのですが、せっかく私の大好きな映画を観に行ったにも関わらず、映画館でも同様にパニックを起こして終わった頃には体調不良で泣いてしまいました。

他にも、上司や会社からの連絡が来ると涙が止まらず、提出する書類を書こうとすると呼吸困難になり、お腹や臓器がパーンと破裂する感覚に陥り、とても辛かったです。こんな紙切れ一枚すらも書けない自分が情けなくなりました。


そうした謎の突発的な不調に対しては、頓服として
●ロラゼパム(ワイパックス)0.5㎎が処方されました

私は薬に頼りたくない気持ちが強かったため、処方されてもワイパックスは一度も飲むことはありませんでした。(※薬の服用は医師の指導のもと行ってくださいね)

ミルタザピンによる投薬治療と並行して、毎日父に整体治療をしてもらったりお灸をしてもらうことで、家にいる間は身体面での不調がかなり楽になりました。整体治療に関してはまた別の記事に書きますね!

ここまででなんとなく皆さんもお分かりかもしれませんが、突発的な不調の正体は「パニック発作」でした。当時は医師に何も言われなかったのですが、今思えば「広場恐怖」と言って人が多いところ、あるいは閉鎖的な逃げられない空間で、呼吸困難や吐き気をもよおしてフラフラするのは典型的なパニック発作の症状です。

2018年11月14日:食欲も睡眠も改善してきて、少しずつ病が良くなっている気がしましたが、生理の周期に合わせて一気に体調がまた悪化していき、消化不良や胃酸逆流の症状がぶり返してしまいました。そこで

●ミルタザピン15㎎を1錠処方してもらいました。

そんな中、またもや壮絶な悲劇が私を襲ったのでした・・・(つづく)

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