見出し画像

農福連携って何?に答えてくれる一冊


「農福連携が農業と地域をおもしろくする」は、タイトルそのままの本だ。


農業と福祉が連携することで、農業がおもしろくなり、地域がおもしろくなる。

追加するならば、働く人にとって、仕事がおもしろくなるのだと思う。


「農福連携」とは、農業と福祉の連携。

連携の仕方は、いくつかある。

社会福祉法人などが運営する施設を利用している障害者が、施設外で農業に就労する例(施設外就労・就農)

社会福祉法人などが自ら農業をする例

農家などが障害者を雇用する例

企業が特例子会社をつくって農業分野で障害者の仕事をつくる例

などだ。

福祉の分野では、障害者の働く場をつくるという課題があり、

農業の分野では、農家の担い手の高齢化が進み、担い手不足が課題になっている。

農福連携は、両者の課題解決にもつながるといわれている。


本書は、「農福連携って、何?」「どんな取り組みがあるの?」という疑問に答えてくれる一冊だと思う。

単なる解説書ではない。

具体的な取り組み事例が紹介されており、その中に登場する「人」が興味深い。

ほとんど未経験に近い人が、「なぜ?」農福連携に取り組むことになったのか?

支援する人が、どんなことに気づいたのか(気づかされたのか)

働き始めた利用者(障害者)にどんな変化が起こったのか。

季刊誌「コトノネ」の読者にとっては、過去に掲載された施設・法人の例を、再度、読みかえすかたちになるのだが、

私は、改めて読んでみて、やっぱり、いいなぁと思った。

自分も一緒になって作業したら、楽しそうだな。

と羨ましくなった。

農業、福祉、地域振興に取り組んでいる方には、もちろんお勧めだが、

今の自分の働き方について悩んだり、煮詰まっている人にも勧めたい。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?