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シンママは頑張らなくちゃいけないという呪いがある


私は生後2ヶ月から息子と二人暮らしをして、1歳前には離婚。息子が3歳の時に再婚をしています。つい先日まではシングルマザーでした。


そんな私に公式LINEから「シンママって働きながら家事育児頑張ってるイメージがあるし、自分もそうしなくちゃと思います」と相談がきました。この方はシングルマザーになる予定の方です。



シンママになる前って不安で仕方ないんですよね。お金のことも育児のことも、これからまたパートナーと出会えるのかということも。


どれか一つを「どうにかできる」と思えるからこそ、ひとり親の覚悟を決めるのだと私は思っています。



実家が手を貸してくれるとか少しでも貯金があって余裕があるとか、周りに育児をしてる人がいてリアルな声が聞けるとか。私は会社員で生活できる分は稼げていたのと貯金もあったし、実家に帰らずとも手を貸してくれる距離感だったので決断することが出来ました。



でもそうなると。



シンママは基本"誰かの手を借りる存在"です。親が2人でも子育ては大変なように、1人では絶対に回らないからです。


「それでいいんだよ。」「頼るんだよ。」そんな温かい言葉を貰えたとしても、誰かの手を借りるのが仕方ない状況にしても、真面目な人ほど周りに申し訳ないという気持ちを抱えやすいです。



ここで私が言いたいのは「本当に頼っていいんだよ!」という使いまわされた言葉ではありません。世間のシンママ像を追うより、支えてくれる周りの人の言葉をもっと信じてほしいということです。



"シンママ"というとなんだかスーパーマンみたいに仕事も家事もテキパキこなして休日は子どものために時間を過ごす。疲れてるはずなんだけど、そんな姿がいいように見える。応援したくなる方も出てくるかもしれません。



キラキラしてる世界だと起業がいいよ!社長になろうよ!なんて綺麗にお顔をメイクで色づけて髪を整え、ほっそいほっそいママさんたちが発信してることもあります。(本音を言うとちょっと憧れる)



けど、ネットで見える部分は一部でしかありません。めちゃくちゃ当たり前のことをいうようなのですが、本当に見失います。私は産後のシンママになるか考えてる時にネットがおともだちでした。そこに広がる世界が全てのように見えていました。



そうなると、ですよ。
質問してくれた方の言葉が出てきます。
「私はこれからシンママになるから、他のシンママと同じような行動を取った方がいいんだよね…。」とそこに疑うことをしません。



本当にそうでしょうか。
家事育児をして働くことがそんなにいいことでしょうか?なぜこんな言い方をするかと言うと、私は子どもと2人で過ごす時間が怖くて仕方ありませんでした。新しい命の責任を持つこと。四六時中ずっと子どもと向き合うことから逃げたかったんです。


だから働く選択をしました。お金が足りない、というより何かあったときに責任が全部自分にのしかかることが怖かった。他人と話して子育てや将来の不安を和らげたかった。第三者にも息子の保育に関わってほしかった。だから保育園に1歳前には入れて働きに出てます。



そして実家に帰っていないのも宗教色の強い家庭なのでその影響を与えたくなかったこと、親といると妙に気持ちがソワソワして落ち着かないこと。つまり、働くことも実家に帰らないことも私にはメリットがありました。



子どものために!というわけではなく、私がそういう生活をしたかったからそうしました。振り回される子どもは可哀想、とお言葉を頂くかもしれませんが私が決めた生き方でした。



でもそんなことはリアルなシンママ同士の会話では出てくるけどネットには落ちてない。なぜならネットは残るもので頭で考えたものを言葉にして出すのを戸惑うから。



ただでさえシンママはひとりでふたりの親の分を抱えなくてはいけない、と無意識に自分へ重荷をかけています。


だからネットではそんな弱音を吐けません。もし吐こうものなら「子どものためにしっかりしなきゃね」なんて愛情の顔をしたお門違いな槍が飛んでくるかもしれません。弱くなるときだってある。人間だもの。でも許されない。これはシンママだけではなく全ての親に共通することかもしれません。



子どものためを一番思ってるのは誰なのでしょうか。通りすがりの人でしょうか。自分の周りのよく実情を知らない人でしょうか?



あなたがシンママでお子さんを育てるのならあなた以外にいません。そして今、シンママとして生きていく覚悟を決めるあなたも自分だけの気持ちではなく、今後の子どもの家庭環境を考えてのことではないかなと。子どもの健やかな未来を願ってのことのはず。



それなら、働くことも家事をすることも住む場所も全部選んでいいのではないでしょうか。人の数だけ選択があっていいんです。



子どもとの時間を愛おしく思い、ほんの僅かな育児の時間を温かく感じているのなら焦って働く必要はないです。実家など頼れて家事のサポートもしてくれるのなら感謝を伝えてお任せしていい。あなただけの生き方の形を探していい。絶対に当てはめないでほしい。


周りの優しい言葉に心が揺れるなら優しさに乗っかろう。謙虚にならずにどんどん周りを信じて愛を受け取ろう。きっとそれはあなたが今まで愛を渡してきた人たちだ。自覚はなくとも大切にされるとはそういうことだよ。


自分で自分を決めつけない生き方を見つけてね。



ありがとうございます。味の素の冷凍餃子をきゃぴるんるん食べます。