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少し疲れてしまったので鎌倉に行った。2日目。【逗子・北鎌倉・長谷】

家族想い出の地と。
祖父の愛した場所

独房的狭さの部屋で目覚める朝5:50。
いつもより遅めの起床。

共同の水回りで身支度を整える。

少ししてから
初期設定のアラーム音が何処かから聞こえた。

きっと宿直のアラーム音か。
私の方が早起き、と心の声。

静かに。

ゆっくり出発も考えたけれど、
割と和食の朝を迎えたいと思っている自分。

朝日を浴びた共用の居間の一瞬を
カメラに収める
結構いい感じに撮れた。

木漏れ日

レンバイ(鎌倉市農協連即売所)横の
和定食を求めて朝の鎌倉を歩く。


見つけた。
“おはようかまくら”の文字。

おはよう
れいちゃんより

さてさて。
COBAKABAさんで朝食としよう。

ここでも
サバの文化干し定食はあったけれど、

心が焼鮭の勝ち。
と言ったので従おう。
有名らしい卵をつけた。

やっぱりご飯は少な目、
と注文スタイルは崩さない。
昨日の”朝ごはん”さんと比べるとやや値が張った。

ご飯は少な目…か?
仕方ない、人によって感覚は違う。
と心を落ち着かせる。

長シャケ

有名な卵やメインの焼鮭よりも。

名脇役だったのが
ひじきの小鉢とさつまいものお味噌汁。

総合的には
昨日の朝ごはんさんが圧勝…かな。

やっぱり、あの一口目の
サバへの感動は忘れられない。

少し残してしまった少な目のご飯。
ご馳走様でした。

店を出て、さすが八百屋の小娘。
そう言わんばかりにレンバイへと向かう。

レンバイは
言ってしまえば鎌倉の農家さんによる直売所。

お、これこれ。

お目当てのあやめかぶを購入。
煮るとトロトロで美味しいんだな。これが。

右から2番目。

新聞紙に包まれたあやめかぶを抱えて
絶望的狭さの梅の間へ戻る。

部屋にテレビがあるのはやっぱりいい。
とTVer信者が言う。

10:00のチェックアウト迄
気づけばうたた寝していた。

テレビがつけっぱなしで
寝られるってなんか幸せ。

長谷と北鎌倉だけか。
それとも逗子も追加トッピングするか。

体力と相談をして、
よかろう、との了承を貰った。

気になっていた
逗子のおむすび屋さんに向かう。


ちなみに名前は
“逗子葉山常備菜研究所”。何故。

海に程近い

具の書かれた注文シートに
マルをつけるスタイル。

一度鮭に〇をつけるがやはり迷う。

店員さんにおススメを伺うと、
自家製こんぶとあさりとのこと。

急にあさりの口になる。

鮭につけた〇にバツを上から記す。
あさりに〇をつけ直し、
あとは塩むすびも追加。

お米自体を味わうため
塩むすびは必須。

ただ、海苔の有無は
いつでも私を悩ませる。

奥では梅のおむすびを握っていた。
これはずるい。

注文したくなるが、ここは我慢。

手作りの具が多かった

少し経つと、
お待たせしましたの声と共に私のおむすび。

リュックに入れて
自宅に帰って食べる日を想像した。

あぁ楽しみ。

逗子といえば幼い頃に家族でよく旅行をした。
夏に海に行って兄と砂の城を作った。

城といっても砂を盛った小さい山。

山を2つ作って間に
どこかから拾ったビニールテープで繋いだ。

褒めてくれた父の言葉が嬉しかった。

母は砂浜にいた。
海に入っても、
砂浜に戻れば母がいる安心感があった。

おかえり。

そんなことを思い出し、
当時の一瞬にも満たない時間。

海を眺めに足を延ばした。

空と海と光

行って良かった。
心から思った。

懐かしさに少し泣きそうになった。

鎌倉に一度戻って、今度は江ノ電に乗る。
目的地は長谷。

長谷寺で写経をしようと思っていた。
あと、気になるカレー屋さんも。

先週も実は訪れていた長谷寺。

またまたお邪魔します
と拝観券を購入し、右手奥の写経場へ。

軽く説明を受けて、
スマホの電源を切る。

字体は自己流厳禁。
完全に”写す”に専念せよとのこと。

写経場へ入ると、
皆真剣に取り組んでいる。

荷物を置く音を
なるべくたてぬように神経を使った。

さあ。と観音様に
よろしくお願いしますの気持ち。

一文字目から太くなる。あぁ、写すって難しい。

色々考える。雑念が浮かぶ。
御写経は雑念を打ち消して無心で行うもの、と思っていた。

けれど、そうでもないと気づく。
浮かぶ考え全てが今の自分を築いている。
そう考えると自分を愛おしくすら感じた。

上手くかけた、
あぁ、ちょっと変。

色々考えているうちに
般若心経全て書き終えた。

スッキリ、
ともならなかったのが正直。

けれど2時間という
時間はまた過ごしたいとも思った。

階段を上る。
緑が心地良い空間だ。

小さい子も年配の方も

その後は観音様をお参りに行った。
なんでも、今年は本尊造立1300年とのこと。

12月中旬まで
毎日拝観が可能だそうだ。

2週連続で
見に来られてなんともラッキーである。

あまりの大きさに2度目でも圧倒される。

自らの小ささを
嫌でも実感せざるを得ない。
ぴったりな表現が見つからないが、そんな感じだ。

階段を下りて
和み地蔵の方へ。

自然に笑顔になれる

人生なんとかなるよなあ、
と思える和み加減。

写真を撮った。
誰かに写真を送りたくなる。

お目当てのカレーを食べようか、
と思ったが午後2時。

私のお腹は鳴らない。

道中でちらりと目に入っていた
珈琲屋さんへ向かった。

岡山県の”宇野町”が由来だそう

全国に数店舗あるブックカフェだそう。

癒される本を手に取ってパラパラめくる。
ちょっと自分と向き合う時間になった。

カレーを食べようか。

それとも少し気になっていた
小町通りのおむすび屋さんに行こうか。

迷って後者が買った。
さすが米屋の通。

江ノ電で再び揺られる。

八幡宮方面へ進む。

老舗の焼き菓子店と、
現代的な御菓子の店。
鎌倉ハイブリッドはやっぱり面白い。

お店の前に到着。
“準備中”の文字に思わず3度見。

ネットと書いてあること違うじゃん。
とぷんぷん。

ここは大人しく
カレーにすべきだったか…と思う。

けれど、きっと
変な店主のカレー屋さんだったのだろう
と変な言い訳。

一旦忘れて北鎌倉へ向かうとしよう。
会ったことのない祖父の愛した地。

毎週のように訪れていたという。
そういえば前日に会った大叔母が
“何も変わらない町”と表現していた。

”何も変わらない”

悪い印象を与える表現かもしれない。
けれど、今の私には安心する響き。

お寺を巡ろうか、
と思ったが少し腹ごしらえをしたかった。

隠れ家のようなカフェに入る。

見落としそうな外観

薄暗くて静かな店内。

人の目線を気にしないでいい空間。
私の食事事情を完璧に理解していた。

食べられそうな、
玄米とひよこ豆のカレーを注文。

古紙のようなメニュー表

ドイツの風景本を片手に待つ。
恥ずかしいので
タイトルは明かさないでおく。

少し経つと、
いい香りのするカレーが到着。

本を読みつつ食べ始める。

おっと、
カレーの中にスプーンがダイブした。

お店の方が
丁寧にスプーンとお手拭きを交換してくれた。

1時間ほどかけて食べ終えた。

玄米が美味しかった。
ルーと玄米の丁度間の部分が好きだ。

カレーの国境部分。

寺にも行きたかったが
時間的に入館時刻を過ぎていた。

祖父よすまない。次回におあずけだ、
とカレーで終わる想い出の地。

それでも後から”ありがとう”と聞こえた。

帰りの電車で確かに聞こえた。

静かな佇まい

電車に乗る直前の空が
見たこともないほどピンクに染まっていた。

ノートが欲しい、と思った。

その時の感情を描けるノートが。

乗り換え駅で
少しよりみちをして気に入ったノートを買った。

ついでに

サンタさんのポストカードも買った。
誰かに季節を送りたいと思った。

自分は”描く人だ”とも思った。

見逃してしまいそう







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