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【1作目】インセプション

記念すべき1作品目は、わたしが映画にハマったきっかけでもあるクリストファーノーラン監督の7作目’インセプション’の感想を述べてみます。
ネタバレありなので、未鑑賞の方はご注意くださいませ。

あらすじはこちら↓

他人の夢からアイデアを盗み出す企業スパイ・コブはその才能から国際指名手配を受け、さらに妻の殺害容疑もかけられていた。そんなある日、サイトーと名乗る男が彼に風変わりな依頼を持ち掛ける。それはコブが得意とするアイデアの盗み出しではなく、ターゲットの潜在意識にアイデアを植え付ける「インセプション」というものだった。コブは任務の危険性を理解しながらも、それが最後の仕事と引き受け、屈指のスペシャリストたちと共に夢への潜入を図る。

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今回の視聴は2回目。初めて見たのはおそらく10年以上前で(記憶が曖昧)、当時抱いた感想は、「え?夢オチ?コブはちゃんと現実の幸せを掴めたの??」というようなものしか覚えておらず、とにかく最後に全部持ってかれたなぁということしか残っていませんでした。

このnoteにたどり着いたあなたは、普段寝ているときに’夢’を見ますか?わたしは良い夢も悪夢も正夢も、比較的よく見るほうかなと思います。(とある映画では、’夢=マルチバースの自分’という解釈をしていて非常に興味深かったです)
インセプションに出てくるロバートは、コブたちのミッションによって潜在意識にアイデアを植え付けられ、夢の中だけの出来事ではなく、実際に現実の決断にも影響を及ぼされています。夢に関する訓練を受けているはずなのに(泣)
夢に関する訓練を受けていないわたしは、今回のロバートみたいに、夢の中での出来事や誰かから投げかけられる言葉、あるいは夢の中の自分が感じ取った気持ちなどに影響され、それが現実での決断に繋がることがあります。一例だと、夢の中に昔好きだった人が現れて何気ない会話をして、どきどきしたりウキウキしたりする。でも夢から覚めると、現実にはお付き合いしている別の相手がいて、昔好きだった人はもう近くに居なくて接点もなくなってどうすることもできない。どうすることもできないことはわかっていても、夢の中でのウキウキした感情を忘れられず、またその気持ちを抱えたまま彼氏とデートに行っても本心からは楽しめなくなってしまって、最終的には別れを告げてしまう…といった経験があります。逆に、現実では意識していなかった人と夢の中でイイ感じになっていて、そこから変に意識してしまったりとか。夢と現実を独立して捉えられたらいいのですが、わたしはよく混同してしまい、現実の自分へ少なからず影響が出ているので、この映画はとても他人事とは思えませんでした。

現実では思い通りにならないことが夢の中では実現したり、あるいは現実に起こってほしくないことが夢の中では起こったりと、幼少期からよく夢を見ているわたしにとってはこの映画は改めて’夢’について考えさせられるものでした。現実ではすでに亡くなっている人が夢に出て来てその人と話せたり、現実では話すことが出来ない英語をすらすら話せたりと、冷静に考えるとありえないことばかりなのに夢を見ている最中にはそこが現実だと思わざるを得ないほどのリアリティがあるのがとても不思議でなりません。そのような気分を味わえる映画構成だったなぁと思います。夢の中でさらに夢を見ている、って稀にありますよね?起きたはずなのに、そこもまた夢の中で、2回起きてやっと現実に帰って来れます。
コブは夢の世界に理想郷を作り上げていましたね。現実ではすでに失っている奥様と一緒に。失くしたくない記憶や生活など、留めておきたいものを夢の中で残すということは誰しもが望むことだろうと思いますが、その悲しみや苦しみと共に生きることから、さらにそれを受け入れて乗り越えていく、という変化あるいは自身の成長が大切なことなのかもなぁと思えるストーリー展開でした。現実逃避したい時に睡眠へ逃げる癖のあるわたしにとっては少し痛みを伴うシーンでした。逃避先の夢の中で幸せに過ごせているときの起きたくなさ!なんともいいようがありません。二度寝して続きを見ようと何度試みたことか(泣)
コブはチームメイトに助けられながらこのミッションと逆行を乗り越えていきますが、これはわたしたちにも言えることですよね。苦難をひとりで乗り越えていくことはとても厳しく茨の道ですが、時に誰かの手や友の手を借りることでなんとか決断を下し、逆境から脱することができる、仕事であれば大きなプロジェクトが達成できる。人ってやっぱりひとりでは生きられないし、助けてくれる人がいるからこそ、現実に自分が存在できているんですよね。そして、いざというときに誰かに助けてもらえるように、自分もまた日ごろから誰かに手を差し伸べる、そうやってこの世は成り立っているんだなぁと気付かされます。

夢を自分でコントロールできるようになれば、悪夢はすべて無くして良い夢・楽しい夢だけを見れるようにしたいですね。あとは夢と現実を混同しすぎるとモルに追いかけられそうなので、ほどほどにしておきたいものです。

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