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全国大学ビブリオバトルに出場します【クリスマス】

――もちろん純粋にビブリオバトルで勝ちたいという気持ちがあるのもそうですが、他にも大きな理由が2つあります。

①高2のときのリベンジを果たしたいから
②自分の小説遠くへ届けたいから


人生は物語。
どうも横山黎です。

今回は「全国大学生ビブリオバトルに出場します」というテーマで話していこうと思います。

📚全国大学生ビブリオバトル


先日、奇跡が起こったんです。あわてんぼうのサンタクロースが僕にプレゼントを届けてくれたんです。


僕は今、ビブリオバトルに挑戦しています。

ビブリオバトルというのは、自分のおすすめの本を5分間で紹介する書評合戦のことです。オーディエンスは発表を聴いて読みたいと思った1冊の本に票をいれます。1番票を集めた本がチャンプ本になるわけです。

大学3年生の僕は、全国大学生ビブリオバトルに参加していました。大学では1番になれたものの、県大会では惜しくも2位という結果。全国大会に出場することは叶いませんでした。

来年ラストイヤーだし、また1から準備するかあとあきらめていたんですが、そんな僕の元へ1通のメールが届きました。ビブリオバトルの運営の方からです。以下に、そのメールの内容の一部を載せますね。

この度は、全国大学ビブリオバトル地区予選にご出場いただき、ありがとうございます。すべての地区予選、地区決戦が終了しました。協議の結果、関東Aブロックに特別枠が付与されることになり、次点の横山さんが本戦出場者に選出されました。

そうなんです。1度負けはしたんですが、全国大会に出場することが決まったのです。敗者復活枠みたいな感じですかね。この制度は毎年あるみたいで、ちなみに去年は敗者復活した人が準グランプリを獲ったらしいです。

サンタさんがくれたステキなチャンスを、無駄にはしたくありません。もちろん純粋にビブリオバトルで勝ちたいという気持ちがあるのもそうですが、他にも大きな理由が2つあります。

①高2のときのリベンジを果たしたいから
②自分の小説遠くへ届けたいから

📚全国制覇で高2のリベンジを


実は以前にも、僕はビブリオバトルに挑戦していたんです。

初めて出会ったのは、中学生の頃でしたが、本格的に参加するようになったのは高校1年のときでした。文芸部に所属していたこともあり、顧問の先生からみんなでビブリオバトルに挑戦してみることを提案されたのです。

そんなこんなで全国高校生ビブリオバトルに参加したわけですが、はじめは上手くいきませんでした。1回戦であっけなく敗戦したのです。

終わってから、お世話になった図書館の職員さんからあることを言われました。それで僕は知ったのです。ビブリオバトルは本を選ぶときから戦いが始まっていることを。

ビブリオバトルは聴衆にどれだけ読みたいと思わせるかが重要です。もちろん良い発表をすることに越したことはないけれど、それが最優先事項ではないのです。聴き手の興味を惹きつけ、紹介する本の魅力をちゃんと伝えて、手に取りたいを思ってくれるかどうか。そこに神経を注がないといけないわけです。

高1のときに僕が紹介したのは、ダニエルキイスさんの『アルジャーノンに花束を』。不朽の名作ですが、そうであるが故に本好きなら読んでいる人が多くいます。設定も魅力的だけど、ビブリオバトルに向いているかといわれればそんなことはありません。

翌年、僕は本を選ぶところからこだわりました。本自体に魅力のある本を探したのです。僕の親友から紹介されて出逢ったのが氏田雄介さんの『54字の物語』でした。全ての物語が54字でできているという特徴的な短編集です。この構成を説明するだけでも興味を惹きつけることができます。

これだ。この本だ。

この本ならきっと上手くいく。

案の定、僕は分かりやすく結果を出すことができました。300人くらいを倒して、東京都大会で優勝を果たすことができたのです。東京で1番になれたんです。

新聞に載ったり、高校の校舎から横断幕が垂らされたり、僕のあだ名が「ビブリオ」になったり、反響はすごかったんですが、全国大会は1回戦で敗戦という結果でした。

やっぱり全国大会に参加するくらいですから、周りのバトラーのレベルはものすごく高かったんです。それに加え、僕は本調子が出ず、思い通りのパフォーマンスができませんでした。

悔しい思いをしたんです。

だから、大学生になってもその夢を捨てきれなくて、僕はまたチャレンジすることを決めたんです。高2の僕が果たせなかった夢を叶えたい。それが、僕が全国大会に燃える理由の1つです。

📚自分の本を遠くへ遠くへ


もう1つの理由は、「自分の小説を遠くに届けたいから」です。

今回、僕がビブリオバトルで紹介しているのは、小説『Message』。僕が出版した本です。そうなんです。自分が書いた本を自分で紹介するという前代未聞の事例をつくってしまいました(笑)

とはいえ、公式ルールで禁じられているわけじゃないし、Amazonで売っているし、ISBNもついてるし、悪い理由がどこにもないんですよね。

さらにいえば、僕は小説『Message』を誰よりも深く理解していて、誰よりも強くおすすめしたい気持ちがあります。作家が自分の本でビブリオバトルに参加するというのは、むしろ効果的なのではないかと思います。

本を出版したとはいえ、届ける努力をしなければ読んでもらえません。まだ無名の僕の本がAmazonの茂みの中から見つかるはずもないので、日々届け方を探っています。地道に手売りするし、文学フリマなどのイベントに参加してきました。

おかげさまで出版から4ヶ月で100冊以上を手売りすることが叶いました。まだまだ小さな数字ですが、大きな数字は小さな数字の積み重ね。1冊ずつちゃんと届けにいくつもりです。

届け方の1つとして有効だと考えたのが、ビブリオバトルへの参加でした。そこで自分の本を紹介すれば、本好きの方なら興味を持ってもらえるかもしれない。あわよくば、出版関係の人たちの目に留まるかもしれないという可能性を信じてみることにしたんです。

予想は当たりました。

惜敗した全国大会でしたが、主催がブックエースという本の会社だったこともあり、大学前のTSUTAYAに商品として置かせてもらうことになったのです。まだ無名の作者の、出版社も取次会社も通っていない本が、本屋に並んでいるのです。よくよく考えて見ると、かなりのイレギュラーですよね。でも、少しずつ、届けられる範囲が広がってきていることが実感できて、僕は自分の信じた道が間違えじゃなかったんだなと胸を撫で下ろせるのです。


以上のような理由で、絶対に負けられない戦いがクリスマスに待っています。千葉県の明海大学という場所で開催されますので、もしもご都合つくかたいらっしゃいましたら、遊びにきてください。12月14日まで観覧の応募を受け付けているみたいなので、以下にリンクを張りますホームページをご覧ください。

クリスマスの日、これまでに小説『Message』を応援してくださった人たちすべてに、唇を噛んで悔しがった高2の僕に、プレゼントを渡せるように当日まで準備していきます。最後まで読んで下さり、ありがとうございました。

20221201 横山黎





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