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家庭科6 *未来を創る彼らに思いを届けるひと時* 「人工」🆚「自然」


 夏を涼しく暮らす工夫の学びをしています。

「どうしたら、暑い夏に涼しく気持ちよく暮らすことができるかなあ?」
の発問に
「そりゃ、クーラーでしょ!」と返答

・・・確かにおっしゃる通です。

「では、工夫して涼しく暮らすには?
の発問に
「快適温度を24度設定でしょ!」
と返答

・・・確かにそうなのですが・・・

 どうしたら、わかってもらえるのか思案しました。
全員が全員こういう答えを言うわけではないのですが、生活経験が乏しいところへもってきて、クーラー快適三昧で育った都会っ子に昔からの日本人の工夫を教えるのは漫画の世界を伝えるような感じでした。

 グリーンカーテンのことはよく知っていました。なぜなら都会だからこそ騒がれているので、どこかで耳に入っているようでした。扇風機のことは理解していましたが、クーラーばかり使いすぎることの電力過多の配慮や外へ熱風を撒き散らしていることや外気との温度差からくる健康への影響などはまだまだ学び中です。

 生まれた時から携帯がある時代の申し子たち。自動掃除機だって使っているし、床暖房だって快適に使っているような生活をしている子ども達。
快適に暮らす為に人工的なもののお世話にたっぷりとなっている、当たり前の子達に頭を抱えました。

人間はね、自然でできているんだよ。
壊れてしまったら、新しいものを取り替えることは出来なくて、乳歯は一度だけ永久歯に変わるけれど、永久歯は死ぬまで使う永久の歯だからね。
ゲームで負けてしまったら、リセットボタンを押せば、またフレッシュに新品に生き返ってスタートできるけれど、人間は、もし片手を失えば、また自然には今の所生えては来ないんだよね。ギブスというメカニック(機械的)な手段はあるけれどね。

いつの日か科学が進歩して手も足も再び生えてくる時代が来るかもしれないけれど、まずは今ある自分を大切にすることをしないとね。
そして、私たち人間は自然で出来ていると言うことを覚えておいてね。そして、とても大切なんだと言うことをね。

これは、いつも1年生の子ども達につぶやいていた私の言葉です。

家庭科を高学年に教えていて、年齢は上がっているけれど、人が生き物で自然を大切にしながら共存して生きていく工夫をしないといけないという感覚は残念ながらあんまり育っていないなあと感じました。

 こんな現状だからこそ、一歩踏み込んで、夏に涼しく暮らせる為に「人工的🆚自然」の視点で考える授業をしてみようと思いました。一人だけの経験からは乏しいものしか出てこないかもしれないけれど、もしかしたら、田舎での体験やキャンプでの体験、漫画で見たことがあったり、TVで見たことがあったりするかもしれないと期待をして、そしてたくさんの頭を寄せ合うことで気づけることを願って、未来を創る彼らに思いを届けるようなひと時を過ごしたいと思うのです。

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