映画日記〜フリクリ オルタナ〜
あの日感じたtkmkの正体は一体何。そう。分析し始めたら大人。私は自分が今見たものの綺麗さ、胸の高鳴りを感じた今その瞬間にちゃんと如何いうもので出来ているか分析。解ろうとせずにはいられない人。自分を物語の主人公と信じ疑わない人。輝く。意味は狡い輝き。何時か解ける魔法。薬で心拍数あげるよりもっと今目の前であなたが笑うことにtkmkたい。都会の真ん中から見上げた雲がちゃんと動き驚く。
私は高頻度で自分のことがもの凄く嫌い。私は私。嫌いな日にも私を好きな誰かがいる。人生をひっくり返され続ける。人生がひっくり返るのが恋、ひっくり返った裏側をずっと歩くことは愛。私はずっと凄く沢山のものに恋をする。今歩く道も愛。the pillowsの新曲は青春時代を懐かしむ歌詞。在り来りと思いながらも繰り返し聴く。ばたばたした日々を超え真っ先に見に行ったフリクリの新作映画。何というか不思議な位心を打たれない。落ち込む。大丈夫。そう。好きだったものを全部塗り潰さないよう冷静でいられるの私。OVAで見たFLCLは確か絶妙に意地悪な物語、最高の瞬間に流れる音楽。憂鬱な世界を踏み潰す確かなこと。
何を見ても妙に感動する季節が人生にはある。振り返った時自分のtkmkを疑う。大人になり何回振り返ってもどんな場所から見返しても絶対に光るものがある。いい。思春期に聴く音楽は今もう1度聴いたら何が良かったか全然分からないものも沢山。言葉の魔法、勘違いが解け、私にも言える言葉、何処かから盗んできた曲調。思い出とごちゃ混ぜ。分からない。大好き。いい。大好きだったはずの色んなもの。考えるの辞めて。大好きと言えるようなだらしない世界。あなたと重なり色、思い出が厚くなった秘密空間を愛し生きる。
本作では登場人物が自分は物語の主人公だって疑わない表情、振る舞いで生きる。何だか苛々。1人。そうでない生き方をする子が出てその子のみを私は大好き。物語視点は一貫し自分を根拠もなく主人公だと思い込む平凡な人々側。最後まで寂しさを感じ2時間半映写幕を見る。何をフリクリのアニメと捉えるかは人により違う。公式の続編と銘打っていても監督、脚本も違う訳で今回の製作陣にとりこれがフリクリ。納得することでしか対処不可能。私は私。認識をOVAの頃にちゃんと戻し汚れないままで宝箱に仕舞う。
平凡は何。平凡は本当にある。平凡な人々は何を指す?何時までも分からない。分からないふり。私が1番平凡。対義語は特別?特別は何。私は特別、平凡になりたくない。私は私。人生を生きる。私にしか意味のないもの。此処にある惨めさ、美しさ、下らなさ、格好悪さ、可愛さ、ダサさ、深刻さ、軽薄さ。全部私にしか意味ない。何処にでもいる平凡な人という大雑把な性格設定のキャラを見ると落ち込む人。いない。作り話に刃向かうな。言われたら何も言えない。架空の平凡で括られたキャラに共感すると思われる人々にも弾かれ苛々。画面を見る自分に何だか落ち込む。
気を取り直し劇中では何とも悪い意味の微妙な瞬間で遠慮がちにかかるthe pillowsの名曲を改めて聴き返し街を行く。思春期の私に何時も励ましの言葉をくれるのは音楽。言葉に尽くし難い。自分が世間とズレていることに自覚的。そのまま。いい。何度も自己肯定を繰り返す生き方で生まれる歪み、悲しみ。全部引き受け生きる。そう。精神世界が広がっるよう聴こえる。大ヒットを飛ばし、王道の売れ方の訳でもない。聞き分け。いい。大人になれない。そう。欠点をそのまま無くさずちゃんと持つ楽団。私も同じ様な弄れ方。今も続く。共感。
凡庸な者には凡庸な者同士の共感。特別な者には特別な者同士の共感を持ち生きる。私は何か飛び抜けたものを持っている訳ではない。業界の顔がものをいう世界に態々来た訳。良く言うと親しみやすく身の回りに居そう、凡庸。嫌な言葉だと丁度いいと表現。暗黙の了解。態度、服装、髪型、身につけるもの。そう。想像に即したものであることを求められる。理想は押し付けるもので構わない。身近に感じて貰うことは嬉しい。この上ない。あなたは特別じゃない程度。いい。悪い方に読み取る癖が出て落ち込む。フリクリ オルタナを見る。モヤモヤしたのは凡庸な人が凡庸を強いられ、凡庸な同士で馴れ合う。大人の正解。ズブズブと着地し終了。そう。物語中にthe pillowsの音楽は似合わせてはいけない。the pillowsの音楽は凡庸を周りに期待される。自覚的。誰より何よりも世界で1番特別に光れる瞬間を待つ音楽。私は思う。音楽は私の歪であることの悲しみに煌めく。凡庸であれ。望まれることの悔しさに同じ温度の雨を降らせる。私の中を通り音楽が光る。そう。体験が凡庸、特別。他人からの目線があり初めて生まれる。自身の命には全然本当は関係不可能なもの。解る。私は私。光れ。いい。誰が見た目、実績から私の程度を測る。如何だ。いい。言える強さのみ必要。
ごちゃごちゃ考え風邪をひく。小さい頃程1日でも黙っていたらみんなに忘れられる。他の山程いる素敵な子の所へ行く焦りが湧かない。承認欲求は元々薄い方。近頃は本当に探しても見つからなく困る位。私を見て。焦燥で輝く子とは私の在り方は違う。記録し残す。自分が主人公と思い込む頃が私にもあった。そう。なくなってから人前に出る仕事を始める。凡庸と括られるには随分歪みが見られ、特別と言い切るには単純さが足りない中途半端な自分。今日、明日を黙々と考えながら。
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