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「体育館」と「運動場」が混線して「運動館」と言ってしまう 大貫夏菜子先生(言語聴覚士) 3.24 13:00

今後のリハビリについて話し合った。回復期の勢いがぐんぐん登っていくタイミングに入っていると言う。これは確かに実感としてある。新入社員研修会のプログラムを考えていても、ストレスなく進めることができている。 企業向け学生向けのプレゼンテーションが しっかりできるように リハビリを進めていく。

言葉や単語の使い方の誤りをしっかりフィードバックしていく。 脳内出血で 今回出血した部分の 特徴として 割り算掛け算の計算が 苦手になることがある。 このあたりの部分も確認して行くことにする。

私のこれまでの 行動パターンとして、調子が出てくると、やりすぎてしまうという傾向がある。「体を休めること」 を意識してちゃんとやるということを忘れてはならない。 これは基本的な行動パターン中に入れ込んで行きたい。 今回強烈にこの事は分かったので、 変えていきたい。

今日はリーディングテストを行った。文章をいくつか読んで、その後に黒塗りになったキーワードを思い出して答えるというもの。少し疲れているのかやっていて意識が飛んでしまうことがある。そうするとほとんど記憶できなくなる。「なんだこの文章は 全くもって脈絡がないな」 と思って意識して覚えるが、「脈絡がない文章である」 ということが記憶されて中身は記憶されていないことが多かった。 新聞や本を読んで、その中身をサマリーにしてまとめるというのは得意だが、単純な記憶クイズは苦手だ。

脳内出血による失語から始まったリハビリをしながら、脳の動きの不思議さに驚いている。言葉を使う時にバグが発生しているが、バグが発生した瞬間に大体認識できる。 ジバグが発生する瞬間までは、自然に喋ってしまう。「あっ、その言い方おかしい」と 思った瞬間に、催眠術が解けて正気に戻るみたいな感じである。

大塚蔵之介さんが買ってて来てくださった「たいやき元祖の麻布十番・浪花家総本店」「人形町・柳屋」と肩を並べる“たいやき御三家”の四ツ谷「たいやき わかば」の天然たいやきを食べて「いやー、この優しい甘みと程よい塩加減が絶妙ですね。こんなに美味しいいたこやきがあるんですね」と自然に言ってしまった。その瞬間、ソースをかけるものではないかと気付いた。実は聞いてる人もよくわからなかったりする。

ちなみにその前に大塚蔵之介さんが持って来てくださった北赤羽の「たい焼き あべちゃん」は、「たい焼き」と「たこ焼き」の両方取り扱っており、たい焼きをメインに据えながら、 たこ焼きも人気が高いという状況。 これはまさにこれまでは普通にたい焼きとたこ焼きを混乱しているというに状況があったに違いない。「たいやき わかば」と「たい焼き あべちゃん」は、全然違うタイプのものでそれぞれに美味しい。 地元のスーパーの出口の所で売っていたたい焼きと、駅から家までの帰り道にあるラーメン屋さんで売っていた今川焼きを思い出す。どちらのお店もなくなってしまった。 写真は北赤羽の「たい焼き あべちゃん」です。
http://ukimashop.com/g0025abetyann.html

リハビリをしながら「普段はどんな運動してたんですか」 という質問をされて「和太鼓を毎週日曜日の午前中に稽古してます。 1年前まで小学校のPTA会長をしていてバスケットボールを誘われて1回やりました。その時、運動館で練習試合があってアキレス腱がバチンとなってうずくまりました」とお話しました。言った後に、「あれ、何か変だぞ」という感覚があります。そして、ちょっと考えると 「体育館」と「運動場」が混線して「運動館」と言ってしまったことがわかります。

ということでこの部分をリハビリしながら、言葉の使い方について前よりもパワーアップしたいと思います。大塚蔵之介さん、美味しいたい焼きありがとうございました。

*登場人物は全て仮名です。プライバシーに配慮しつつ、リアルな体験を表現するために仮名でご紹介しています。脳出血のリハビリテーションに取り組む45歳の父親のノートです。


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