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#3 重力を利用した身体の使い方

 一流アスリートの動きは特別ではなく、誰でも「できていた」ものなのです。が、なぜ過去形なのか?
 人間の長所は「身体を考えて動かすことができる」「四肢末端が器用」なことです。皮肉にも多くの人は長所を活かして身体を使おうとすることで本能的に持っている重力を利用した姿勢、動作を見失ってしまいます。

 考え方を変えれば、見失ってしまっているだけなので、取り戻せばいいということになります。元々できていたことを取り戻す作業なので、未知のこと、経験したことのないものに挑戦して獲得することに比べれば習得できる可能性は、はるかに高いのです。

「取り戻す」にあたって一流アスリートの身体の使い方を明らかにしていく必要があります。最も特徴的なポイントは「重力を利用する」ということです。
 一流アスリートの身体の使い方とは、「重力を利用した身体の使い方」と言い換えることができます。特に見失ってしまってからの時間経過が短ければ短いほど早く取り戻すことができます。
 ここに10代のうちに「重力を利用した姿勢、身体の使い方」に取り組む意義、重要性があるのです。

 これまで身体の使い方に関しては、なかなかスポットが当てられない分野でした。それは、感覚的な部分が多く占めるためです。一流アスリート、武術の達人など身体の使い方をマスターした人達は大勢存在します。それは理屈というより感覚的なもののため、言葉で人に伝えるのが非常に難しい作業になります。解剖学や運動学で説明を試みた書籍もありますが、説明しきれていないのが現状です。

 なぜなら一流アスリートの身体の使い方を基礎的な解剖学、運動学で説明しようとすると矛盾が生じてしまうからです。自身の感覚は間違いないはずなのに、解剖学や運動学の本に書いてあることを当てはめてみると違うのです。

 解剖学、運動学は学問として確立されています。間違っているはずがない。では、自分の感覚が間違っている?それも違う。結局説明しきれない。というのが現状です。

 実は、どちらも間違っているわけではなく、どちらも正しいのです。もう一歩踏み込んだ解釈をすることで、説明しきれていないグレーゾーンを明らかにすることができます。

 拙書は、うやむやにされてきたグレーゾーンにスポットを当てる新しい試みだと考えています。

一流アスリートの身体の使い方が世の中に浸透し、一人でも多くの子どもの可能性を伸ばして行くことができれば、これ以上の喜びはありません。

次回「努力の方向性・・・・」


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