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自分の心と向き合うこと その2

今日も昨日の記事の続きを書きたいと思います。

娘が天使になってから、いかに現実逃避して自分の本当の心を感じていなかったか…

一番辛かった頃の記憶は、今でもボンヤリとしています。
人間の無意識は心身を破壊させない為に記憶まで消すことを実際に経験したのです。

ニューヨーク短期留学から帰国した私は、やっと自分の心を少しずつ見つめ始めました。
すると本当は、「元気になって普通の生活を送りたい」と思っていることを感じました。
そして、言葉では言い表せないくらい「寂しかった」のです。

体も回復させたくて、食事療法、酵素風呂などで冷え切った体を温めながら、薬の離脱に挑戦していました。

そんな生活を続けて、約2年が経った頃…
一番難関だった睡眠薬から離脱できたのです。

体が少しずつ回復してくると、とにかく「本」を読みまくりました。
書店に行って、気になる本を買って、読んだ本は楽に200冊を超えたと思います。
私が手に取る本は、心について書かれているものばかりで、今思うと癒されたかったんだなと感じます。

「人生に偶然はなくて、起きることは全て必然」

この内容は読んだ本に多く書かれていました。
この意味を知りたくて、そして自分の人生の意味を知りたくて読んでましたが、
それが結果、自分の本当の心と向き合うことになっていました。

自分の心を感じ始めると、もともとは敏感だった心の感覚が戻ってきたのでしょうか…
ある日、車を運転しながらピアノ曲を聞いていました。
すると大粒の涙がポロポロ流れて、「やっぱり音楽って素晴らしい。こんなに傷ついた私の心を癒してくれる。もう一度ピアノと向き合って、私のように苦しんでいる人に演奏を届けたい」という想いが込み上げてきたのです。
もう溢れる涙が止まらなくなっていました。
その涙を流した後は、とても爽快で穏やかな優しい気持ちになっていたのをとても良く覚えています。

なので私は、もう一度ピアノのレッスンに通い始めることを決心しました。
そして、練習に明け暮れる日々が始まったのです。

でも、まだ心は不安定になる日もありました。
寂しさに押しつぶされる日もありました。

今の私が過去の自分に会えたら「弱い自分を受け入れてあげていいんだよ、辛い時はその感情をただ受け入れてあげて。だって本当の私は、辛いって言ってるんだよ」と言って抱きしめてあげたい。

でも当時の私は、それが出来なくてそんな自分をまだまだ否定していました。
本をたくさん読んではいたけど、実践することはできませんでした。
そしてまた辛くなると現実から逃げる為に、ピアノと向き合い始めてしまったのです。
しかし、そのことに自分では気がつくことができませんでした。

フォーカルジストニア発症

ピアノに再度向き合い始めてから約2年がたった頃、大きな逆境が2つ私を襲いました。
ピアノを弾いていると「なんか手が強張るな…」と違和感を感じ始めました。
そしてその症状はだんだんと酷くなり、右手がコントロール不能になって何も弾けなくなってしまったのです。
フォーカルジストニアという病気で、ゴルフのイップスと同じです。
原因は色々あるみたいですが、はっきりわかっていません。
治療法も確立していません。
しかし、精神的なことも大きく影響しているとは言われています。

あまりにも酷い状態で、もう絶望的でした。
「神様はなんで私から大切なものばかり奪うの?」
私にとってピアノは心のよりどころになっていたので、もうパニック状態でした。

でも、ピアノをやめることはどうしても嫌だったので、鍼灸治療や体の使い方の再学習を脳にさせるリハビリなどをする決心をしました。

その時は、心に問題があるとまでは思えなかったのですが、半年後の更なる逆境で思い知らされるのです。

完全房室ブロックでペースメーカー埋込手術

「最近、時々目眩がするな…
走ると息切れも酷いけど、歳には勝てないんだなぁ〜」と感じ始めて2ヶ月過ぎたある日の夜。

その日は昼間から、目眩が頻繁でしたので早めにお風呂に入って休むことにしました。
「何科に行ったらいいんだろう」と思ってましたが、お風呂に入ってわかったのです。
湯船に浸かったら、心臓がバクバクしてきて「ヤバイ!」と直感しました。
「もしかして心臓に問題があるのかもしれない」と思い、ゆっくり湯船から出て這うようにしてベットに入りました。
そして寝ている間に意識を失い、そのまま死んでいてもおかしくなかったのですが
運良く自然と意識が戻ったのです。
でも、一瞬「私何してるんだろう?あれ、ここどこだっけ?」となり…
30秒か1分かして「あっ、具合悪くて寝てたんだ」と意識がはっきりしたところに主人が帰宅してすぐに病院に直行しました。
すると心電図がかなり乱れ、徐脈になっていてすぐにHCUに入院になりました。
約一ヶ月の入院となり、私は強制終了をかけられたのです。
おかげで、嫌でも自分の本当の心と再度向き合わざるを得なくなりました。
心が命をかけて私にメッセージを伝えてきたのだと今は感じています。
そしてこの経験が、私の人生をとても大きく変えることになるのです。

この完全房室ブロックという病気で突然死をしてしまう人も多い中で、助かったのは娘の「りさ」が助けてくれたのだと感じています。
「ママ、まだやることやってないから来れないし、来ちゃダメなんだよ」って…

その3に続きます。






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