「半自伝的エッセイ(11)」インベーダーゲーム
チェス喫茶「R」で知り合った人に塚田君というのがいた。同じ年齢で別の大学に通っていた。私と違って大学に真面目に通っているらしく、「R」に顔を出すのは月に一回か二回、いずれも日曜日だった。
その塚田君に誘われたことがあった。「ちょっと、うちに来ない?」と。次の日曜日、塚田君の家にお邪魔した。実家暮らしの塚田君の二階の部屋に案内されると、そこには、六畳ほどの広さだったが、他を圧するように大きなパソコンの筐体とモニターが置かれていた。
塚田君はパソコンに電源を入れた。「ちょっと