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6月はプーシキンの詩

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1799年6月6日はプーシキンの誕生日です。6月はプーシキンの短い詩を訳します。
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#詩

「漁師と魚の話」について

 「漁師と魚の話」は1833年秋に執筆され、1835年に出版されました。原文の注釈によると、この…

レーチカ
2か月前
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漁師と魚の話③(完)

 お爺さんは青い海へ出かけていった; (青い海は穏やかではない。) 金の魚を呼びだすと、 …

レーチカ
2か月前
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漁師と魚の話②

 お爺さんはお婆さんのもとへ帰り、 とんでもなく不思議な出来事を話した。 《わしは今日 魚…

レーチカ
2か月前
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漁師と魚の話①

   漁師と魚の話   お爺さんがお婆さんと住んでいた。 青い海のすぐそばに; ふたりは古び…

レーチカ
2か月前
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6月はプーシキンの詩⑪

         カズベク山にたつ修道院  7つの山々の上に高く、 カズベク、お前の威厳あ…

レーチカ
1年前
6

6月はプーシキンの詩⑩

     カルムイチカに さようなら、親愛なるカルムイチカよ! お前の幌馬車の後を追って…

レーチカ
1年前
5

6月はプーシキンの詩⑨

          *** 出発だ、私は準備ができた;あなた方はどこへ、友たちよ、 どこへでも思いついたところへ、あなた方のあとを追って私は どこへでもついて行くつもりだ、不遜な態度で走り去るように: はるかなる中国の長い壁のもとへでも、 にぎやかなパリへでも、ついにはこんなところへも、 すでに夜の漕ぎ手がタッソの詩を歌ってはいないところ、 古代都市の灰の下で聖骸が眠っているところ、 糸杉の林がかぐわしい匂いをはなっているところ、 どこへでも 私は準備ができた。出発だ…だが

6月はプーシキンの詩⑧

      カフカス カフカスが私の足もとにある。高みに一人 断崖の先の雪の上に立ってい…

レーチカ
1年前
4

6月はプーシキンの詩⑦

      ドン 広がる草原のまん中に かがやきながら、   ほらあそこに流れている!……

レーチカ
1年前
4

6月はプーシキンの詩⑥

   *** まだ 冷たい風がふいて 朝の寒さをはこんでくる、 ただ 雪がとけてあらわれた…

レーチカ
1年前
5

6月はプーシキンの詩⑤

    乳母に 私の苦難の日々の女友だち、 私の老いぼれたいとしい人よ! 松林のうっそうと…

レーチカ
1年前
3

6月はプーシキンの詩④

    ルサールカ 湖を見おろす、うっそうとした樫の森に、 昔 修道士が逃げてきた、 いつ…

レーチカ
1年前
3

6月はプーシキンの詩③

ダマヴォイヘ 平和な領地の見えざる保護者、 お前にお願いする、私の親愛なる家の精(ダマヴ…

レーチカ
1年前
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6月はプーシキンの詩②

さようなら、いつまでも変わらぬ樫の木たちよ! さようなら、つらなる野原ののどかな世界よ、 そして あまりにすばやく飛び去った日々の つかの間の気晴らしよ! さようなら、トリゴールスコエ、ここでは喜びが 私をいくたびとなく迎えてくれた! 私があなたの心地よさを知ったのは、 永遠にあなたを捨て去るためだったのか? あなたから思い出を持っていくが、 心はあなたに残していこう。 きっと(甘い夢想かもしれない!) 私はあなたの野原にもどり、 菩提樹の茂ったおおいの下に、 トリゴールスコ