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幸福論♡


幸せを貯める器に穴が空いてるから。幸せを知らなくて、幸せになる準備をしていなくて、急に降り注ぐ幸せを受け止めきれないから、セルフ不幸になりたがる、愚かな私です。

えぇ、本当にあたたかい毎日を送っています。抱えきれないぐらいの幸せをどうして良いのかわからなくて、今こうしてココに書いています。

あの時の私に伝えてください。大人になった私は幸せです、と。生きていて良かった、と。

あの晩、布団の中で自分の首を自分の手で締めてみました。毎日、布団が涙で濡れて寝心地が悪かったです。でも、寝るしかなかった。寝ればこの生活から逃げられると思っていたから。

だって、夢の中での世界は私だけのモノだけ。そうでしょ?
この世界が永遠に繋がれば良いと思い、自分の手で自分の首を絞めてみました。布団をかぶって、真っ暗の中ゴソゴソと。

でも、できなかった。できなかったんです。

途中で苦しくなって辞めました。中学生になり、美術の先生が教えてくれました。自分で自分の首を絞めることは出来ないそうです。
そういえば、今思うと、あの時のあの先生も私と同じだったのかもしれません。まだ、お元気でしょうか。

その話を聞いた時思いましたの。私。私が私で首を絞められるようになるまでは生きよう、と。

そうしたら、ぬるぬるとココまで辿り着きました。

良かったです。生きていて良かった。今、心から思えます。ここまで来るのに何日も何千日もかかったけれど。

世界は美しいです。今の私には、世界が美しく映っています。昼下がりの乾いたアスファルト。揺れるススキに落ちた柿の実。空は遠く果てしなく、悲しいぐらいに、あの時と何も変わっていなくて。それなのに、素晴らしくて。

今日もたくさんの愛をこめて布団に潜っていた私にキスをしよう。

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