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『1日集中! 速読力トレーニング』(15)「速くなれば、理解は下がる」からスタートする

 「速度を上げると、わからなくなるのです……」

 このように言われる方がおります。しかし、先ほど「速読の定義B」で説明した通り、当たり前のことです。速くなれば、その分、内容の理解は落ちるわけです。「速読ができる」「読書速度が速い」という方も同じです。速度を上げて、理解が落ちない人などいないのです。

 読書速度の速いという方は、こうした事実を受け入れ、その上で読書を行っていると言えます。いかに積極的に、現在の実力を最大限に使っているかです。人によっては、「私の読み方は、斜め読みなんです」という表現をすることもあります。限られた時間の中で資料を速く読んでいる人は、速度を上げ、全体の概要を把握します。その中で、自分の目的に応じて、必要な箇所をピックアップして、速く読む、ということを行っているのです。仮に斜め読みという表現を使ったならば、斜め読みを意味が無いと考えるか、斜め読みを有効だと考え実践してるかの違いです。

 速くなったならば、理解は下がります。この事実を受け入れることから、速く・理解のある読み方が可能となります。ここに速読の本質があります。速読を夢のような状態だと考えたならば、次のステップを踏むことはできません。

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