親切にされるとお返ししたくなる法則とは？

人に親切にしてもらうと、お返ししたくなるという心理状態になったことはありませんか？

これは人間が社会で生きていくために、不可欠な心理が働くために起きます。

この、親切にされたらお返ししたくなる法則を心理学用語で『返報性の原則』と呼びます。

昨今、この法則はロバート・D・チャルディーニの『影響力の武器』が世界的なロングセラーとなったこともあり、いろんなところで使われています。

たとえば、DMにしても単純にDMを送るだけでなく、何か特典を付けてDMを送ったのでは、こちらが頼んでいないにも関わらず、特典がついていた方が反応率がよかったという研究結果があるのです。

対面の人間関係においても同じで、相手からなにかされると、お返しをしなくても、胸の中にモヤモヤとした気持ちが生まれます。

こちらが親切をして欲しい、と頼んでいないにもかかわらずです。

親切にされた側は、お返しをしないと不義理を働いたと感じてしまうわけです。

これは老若男女、世界中の誰でも同じです。人間のDNAに集団で行動するという本能がある限り、この原理は働きます。

たとえば、恋愛においても、ご飯をおごられたり、高価なプレゼントをされたりすると、相手に恋愛感情がある、ないに関わらずに、何かしてあげたくなるのです。

よく詐欺でも使われる手法なので、この法則があることを知っておくと、騙されることもなくなるでしょう。

また、こちらが親切にしたのに何も返ってこない人は人として付き合えないという判断基準になるかもしれません。

いずれにしても、ビジネスでもプライベートでも、人と人の間には『返報性の原則』が働いているということを覚えておいてください。

よくGIVE＆GIVEが大事だ、と言われることがありますが、これは『返報性の原則』からしても何かしてあげると、必ず何かしら返ってくるので、GIVEしっぱなしにはならないのです。

だからこそ、自分から人に与えるマインドを育てるためにGIVEの精神が必要になります。

なぜなら、与えた側が心理的には常に有利だからです。与えられた側は何かお返しをしたくなる、という受動的な状態です。

ですので、返報性の法則を理解し、上手く取り入れていくには、自分から人に与えること、そして、お相手に恩義を感じたら返報性の法則が働いていることを知っておきましょう。

これで、親切にされるとお返ししたくなる理由と、自分から人に親切をするとなぜいいのかが分かると思います。

参考になりましたら。