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【即興実験小説】寿司好きすっぴんスーパー酢飯
シャリの上にどんなネタを乗せるかで寿司の値段がきまり、シャリの内実が問われることはかつてほとんどなかった。
「あの店がうまいのはネタも勿論だけど実はシャリにもこだわってるからなんだよ」と言われることはあれど、そこからシャリの蘊蓄を小一時間語る輩は皆無、せいぜい産地、製法などに1,2分が関の山であった。
しかし、天プラ、エビフライ、肉……ネタに趣向を凝らし尽くしてネタ切れ(文字通り)にあった寿司業界はついにシャリにも手を出した。食紅でシャリをピンクに着色した寿司がcooljapanやharajukucawaiiの文脈で外国人に受け入れられたことを筆頭に、赤飯、チャーハン、ビリヤニ、ハイナンライスをシャリに用いた寿司も出回り始めた。
「肉寿司はシャリが酢飯だったからかろうじて寿司と認められたものの、これは受け入れられない」と日本すし連盟からクレームがかかったものの海外から押し寄せるニュースシブームの波に押し流される。
さらに贅を極めんとしたハイパースシ屋はシャリの上に大トロ二枚、あるいは大トロ3枚の「シャリ抜き寿司」などを開発。
寿司の定義は完全に迷宮入りした。
さてこの寓話、寿司を結婚に置き換えてもよい シャリとネタ、どちらが男でどちらが女かはマイノリティ配慮的観点から言及を控えるが。
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お題:高い結婚 必須要素:寿司 制限時間:15分 文字数:492字
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