Ray

jazz中心に都内でぽつぽつと歌いはじめています。 ジャンル問わず好きな曲やミュージシ…

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jazz中心に都内でぽつぽつと歌いはじめています。 ジャンル問わず好きな曲やミュージシャンなどを題材に非実用的なエッセイを書いてゆきます。 ⭐︎5/5(金)20:00~@日暮里ポルト with 下梶谷雅人(g)

最近の記事

Sex & Drugs & Rock & Roll/Ian Dury & The Blockheads-世界を旅する歌②-Hit Me With Your Rhythm Stick

ただ今、新幹線に乗っている。 そして移動中にまた、世界のあちこちの地名が出てくる曲について書こうとしている。 この曲は特に旅しているというシチュエーションではないが、世界中の地名が沢山出てくる。 そしてひたすら“Hit Me With Your Rhythm Stick!“という歌詞が繰り返される。 そんな最高の曲である。 先日坂本龍一がお亡くなりになった。 坂本龍一というと、私は忌野清志郎を思い出す。 「い・け・な・いルージュマジック」がひどく好きなのだ。 忌野清志郎

    • Around The World In A Day/Prince & The Revolution-世界を旅する歌①-

      世界を旅するみたいな歌詞のついた曲はなんだか好きなものが多い。 このテーマで挙げたい曲が、ぱっと思いついただけでいくつかあるので、早速通し番号をつけてしまった。 大抵は世界のあちこちの地名が歌詞に散らばっているのだけど、この曲はその限りではない。 その代わりにひたすらタイトルの「Around The World In A Day」のフレーズが繰り返し出てくる。 実際に1日で世界を1周するのは物理的に無理なので、想像の世界の旅ということになる。 そして1曲目の表題曲が終わる

      • Axis:Bold As Love/The Jimi Hendrix Experience-音の効能-Little Wing

        先日ギターをリペアに出して調整してもらった。 ここ数年、色々あってギターを触れずにいたのだけれど、少し生活が落ち着いてきてまた触りたくなったのだ。 ギター、たいして弾けないのに、何年も触れなかったのに、落ち着いてきたとはいえそんなに時間も無いのに、なぜまた触りたくなるのだろう…と改めて素朴な疑問を感じた。 一般的に見れば、完全に無駄な行為と言われるのではないか。 そして、それなりの頻度でプロのミュージシャンの演奏を耳にしていると、それだけでもう半端に楽器を触る気など失せて

        • Debut/Bjork-様式美の彼岸-Human Behavior

          今年、初めてBjorkを生で聴きに行く。 ファンというほどではないけれど、一度は生で聴きたいと思っていた人だったので本当に楽しみにしている。 Bjorkのアルバムの中ではこのDebutが抜群に好きで、今でも度々聴きたくなる。 泥だらけの地べたから天上まで清濁あらゆるものをちゃんと自分の感覚でのみこんで消化しアウトプットまでブレずに完遂してみせるスケールの大きさを感じる。 ビッグアーティストの最初に売れた作品、もしくはその手前の作品は大抵、格別の覇気を感じるもので、そういっ

        Sex & Drugs & Rock & Roll/Ian Dury & The Blockheads-世界を旅する歌②-Hit Me With Your Rhythm Stick

        • Around The World In A Day/Prince & The Revolution-世界を旅する歌①-

        • Axis:Bold As Love/The Jimi Hendrix Experience-音の効能-Little Wing

        • Debut/Bjork-様式美の彼岸-Human Behavior

          One Nation Under A Groove/Funkadelic-憎みきれないろくでなし

          私の中のアメリカ文化のイメージはこのタイトルそのままである。 めちゃくちゃ大好きであり、だけどめちゃくちゃ大嫌いなところもある。 サラダボウルに喩えられる国なだけあって、こちらに好きとも嫌いとも簡単には言わせない複雑さがある。 歴史が浅く、異文化ごちゃ混ぜ、軽薄で猥雑で粗くて嘘っぽいとも感じる。 その上であえて、P-Funkを産み落としてくれたというだけでも「アメリカ文化大好き!」と言いたい。 One Nation Under A Grooveはユートピア的な世界観を

          One Nation Under A Groove/Funkadelic-憎みきれないろくでなし

          Fat Albert Rotunda/Harbie Hancock-ギタリスト前原孝紀さんへ-Tell Me A Bedtime Story

          突然の訃報に頭も心もまだついてゆかない。 なので少し気持ちを整理するために、あえて細やかにちゃんと文章にしてみたいと思う。 先日2/4、ギタリスト前原孝紀さんが逝去された。 歌を始めてから、セッションやショーケース的なお試しライブのようなもので何度かお世話になり、昨年12月に日暮里のポルトというお店で初めてデュオで共演させていただいた。 ポルトのマスター伊藤さんとの事前のやり取りで、前原さんのギターが好きなんだと伝えたところ、「じゃあ前原くんとやってみようか」と仰っていた

          Fat Albert Rotunda/Harbie Hancock-ギタリスト前原孝紀さんへ-Tell Me A Bedtime Story

          Explorations/Bill Evans Trio -Nardisが連れてくる匂い

          Nardisを聴くと父の音楽部屋の匂いがする。 これは別に父が体臭のきつい人だったという意味ではない。 父はギターを弾く人で、音楽部屋というものが我が実家には存在している。 幾つものギターに、アンプやらエフェクター、ケーブル類にレコードなどが独特の秩序で散らばっているその部屋に入ると、幼い私は落ち着くような落ち着かないようなよくわからない気持ちになったものだった。 そこには非常に独特な、「匂い」と表現するしかないような雰囲気があった。 当時、70年代後半の香りを残した80

          Explorations/Bill Evans Trio -Nardisが連れてくる匂い