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沙月Q
2022年8月13日 20:38
多分僕は、映画をあまり愛していないのだと思う。 学校では映画研究部に所属し、月に二、三本は必ずロードショーを観ていた。いや、そもそもそのペース自体、あまり熱心な映画ファンとは言えないだろう。部員仲間には、週に一本どころか、毎日のように映画館に通いつめる者もいた。一体、どこからそんな金を捻出していたのやら… そう、例え食うものを食わずとも、映画を観るための金は捻り出す。 それが真のシネフィル
大橋ちよ
2022年5月31日 23:43
ジェームス・モルガンはラザトニア5番通りの古いアパートに暮らす学生だった。 もうすぐ18歳。 そうなると義務教育が終わり、そろそろ次なる進路を決めなくてはいけない。 ジェームス・モルガンの足取りは重かった。 彼は未だ自分が何をしたいのかまるでわからなかったのだ。 今日は学生生活最後の “天分試験” の日であり、たった今、その試験を終えて帰宅の途へついたばかりである。 クラス